生き過ぎて
置きどころのない身を丸め
世界じゅうの
音を聞いていた

気持ちばかりが散らかってゆき
世界が
どんどん狭くなる

それから、立ち上がって

なにもかも行き届いた ....
雨あがり
ひたひたとどこかで
小さな眼が
光っているようだ
きっと虹を隠しているんだ
あいつら
カナヘビたち


すこしずつ
空の時間をずらしている
気をつけるんだな
光ってい ....
旅先の朝
隣のテーブルは
幼子と祖母

みいちゃんは、
しんかんせんで、
あのね、あのね、

伝えたいことがあるのだ
オレンジジュースが
朝日にゆれる

私は
私のほんとうを ....
コトバの意味がワカラナイ
知らない国のメロディ
不思議にキモチがおちついてくる
きっと子守唄だから

ママみたいな
パパみたいな
やさしさ きっとそれが星の温度

気まぐれなあたしも ....
軽く手を振るでもなく

また明日
会うかのように分かれる

これまでと変わらない
一日の終わり

違うのは
明日からは此処にはもう
来ないということ


それでいいと思った
 ....
グローブを投げても
届きそうにない白球を
見送って
近所の売店のアイスボックスの
スライドを上げる

手を入れる
当たり付きを探す
通りがかった同級生に
当りだったらやるよ
と ....
その夜そらは光の雨で満たされて
彼方の丘の上にまたひとつ星が突き刺さり
まるで堕ちてゆく天使のようにうたいながら
ことばのかけらのように降り続けるのです

こえにならない声がきこえて
胸を ....
目を閉じて

瞼の裏で泳ぐ半透明の熱帯魚

朧げな景色

緑に覆われた朽ち果てた遺跡の中で

私はとても柔らかい座布団に座っている

宙には

カップ麺の容器がたくさん浮いてお ....
「おかあさん あの人 飽和してるよ」と
小学生くらいの子が僕を見ている

「大人になると 何人かは ああなるのよ」と
お母さんが僕のほうを見て子供に説明している

    ※

胸の奥 ....
祖母が大事にしていたサボテン
   それが枯れて軒下に放置されると
      ひ孫がデッサンの対象にしてしまった
(若し温室に並んでいたら
   祖母は民話の対象にしていたかも知れない)
 ....
詳しくは番組ホームページで・・、とお茶を濁され
また今度での朗読授業の次の機会が決してないのを思いだす
思いだせ! 悔悟の数々を水に流して朝焼けの海に戻し
黄色の大地をグリーンに染めた大雨に
 ....
五、六年前

朝の光に向かって

新鮮な空気と浴びながら

自転車をこいで出勤していると

週に一度は見かける草摘むおばさんがいた

公園にある小さなグランドのフェンスと

舗 ....
嬉しいことはそんなにないのに
悲しいことはいっぱいある

その悲しみはひとそれぞれだけど
だれもがその悲しみを背負い生きていく

でもその悲しみはひとの悲しみを教えてくれる
だからだろう ....
「今日、こうしていたら良かった・・・・」という後悔ではなく、

「今日、こうしたから良かったんだ!」そんなふうに一日を振り返りながら、

今夜は眠りにつこうと思う。

イタリアの小さな村に住むおじいさ ....
僕らのみている世界が正立像だなんて
根拠のない迷信なのかもしれない

大地は空で重々しく草も生えているし
空は大地で星が涼やかに流れている

僕達は倒立した空の道を車で走り回り
42.1 ....
フラガナの長い雨も止んで
月と花が欠けるころ
一枚きりの便せんが
何重にもテープを巻いた封筒で届いた

何を守っているの? と思ったけれど
外国だから心配だったんだよね

8月の日曜日 ....
青々とした芝生

白いペンキの塗られた木造の教会
用も無いのに入り込み
環状六号線沿
歩道との間の
緑の生け垣を越え
仰向けに寝そべる

僕の視界には青い空しか見えない
誰も遮らな ....
誰かのそばにいたい
さみしさ感じないように

誰からも遠く離れていたいもうなんにも傷つかないように
夕べに
生まれた
小さな泡が
今日に
命の鼓動を始め
明日に
いつつの指を得て泳ぐ

空に
生まれた
小さな塵が
今日に
光の鼓動を始め
明日に
いつつの指を得て泳ぐ

 ....
ロマンチストはどの時代にもいる
ここにも一人

彼はインチキ古物商と素人骨董愛好家の一人二役だ

誰もが経験するようなありふれた出来事を
時を超えて微笑みかける
運命という名工の作として ....
空気人形、という言葉に
いつしか親近感を覚えるようになっていた



乾いた言葉たち
伝えたいことなどなにもなく

空気と同化するだけの日々
私の中身もきっと空気でできているに違 ....
夏のなごりの草原で
天使と悪魔が背比べしてる
人恋しさがゆきつく場所は
越えられなかった声の向こう

枯れかけの街路樹で生まれた虫の
青い方へ 青い方へ
こずえを目指す早足な痛み
草原 ....
「世界、終わるんだってよ」 
『終わらないよ』 
「終わるんだってよ」 
『終わらないよ』 
「終わるんだってよ」 
『終わらないよ』 
「終わるんだってよ」 
『終わらないよ』 ....
良かった恋なんてひとつもなかった
流行歌は嘘つきだ
恋を嫌いになるために
わたしはいままで恋をしてきた

会いたいひとがいない過去しか
持っていないことの貧しさは
愛を知らないままに置き ....
老人ホームでは
いねむりするひとが多い
あっちで うとうと
こっちで こっくり
いっしょうけんめいに
ねむっている

そのしずかな風景は
さなぎの待機のようだ
白い髪にときが重なりあ ....
「叙事詩の精神ーパヴェーゼとダンテ」 
 河島英昭著 岩波書店 1990年8月27日刊

著者はイタリア文学者です。ボッカチオなどの翻訳研究でも知られているらしいのですが、私は余りイタリア文学に ....
とうへんぼくが
ぼうっと立っている
とうへんぼくは
とうへんぼくなので
なにも考えていない
ぼうっと立っている間にも
鳥はさえずり
人ははたらき
とうへんぼくは
ぼ ....
 妻と居て

 秋の日の午後3時に妻と居て今日は彼女がきれいに見える

 窓越しのゴーヤは枯れて涼しい日空気は清く部屋は静かな

 九月より妻は黒髪あきらめて白髪を抜かずともよしと言う
牢獄が私の家だった
手枷をジャラジャラと鳴らし
監守の持ってくるまずいパンと汁を待つのみの
私はそんな女だった

ある日
男が来た
男は理解できない言葉を
とても丁寧に話 ....
つじつまを誰かが合わせてくれるのだろう、この人生の終わりに

とりあえずしつけ糸で縫い付けるそこが予定であるかのように

始業式の朝ともなれば小学生が憂鬱のつじつまを合わせて行く

一時間 ....
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