好きになると声が洩れる
息は短く
鼓動は長く
針金みたいに精神が細くなる
きゅっとつまむ
皮膚の表面が
誰かの顔になる

ためらいがちに時計を覗く
新しい映画に出逢いたくなる
甘い ....
この街には電波塔
巨大電波塔が聳える

この街の灰色の空に
何百年も前からある
天に向かって聳える塔
国芳の巨大な塔に
また、塔が現れる
その塔を見るため
無粋な見物人のために押上が ....
両手のひらから 掬った砂糖をこぼすように
太陽を背中にしょって 始発を待つように
便りが届く
穏やかな風が吹き
背骨がふるえる

思わせぶりを横にやること
厚みを保つ ....
今日 
おおぜいの人とすれ違った
夕暮れ 

みんなみんな
ベクトルがある
私とは無関係の
距離
方角

自らの影踏みで
月を踏んだ
地球が

褐色の月
息苦しさの
赤 ....
とどくきみ電話の声にねころんで
正しく蒔いたわたしの母音


はじまりの予感にまみれ匂い立つ
いとおしい小さな過ちよ


今日もやっぱり晴れたよねわたしたち
多摩一番の ....
妻の運転する車に乗り 
CDの再生ボタンを押す 

「状況はどうだい、居ない君に尋ねる」 

新たなる日々が、始まろうとしていた。 
3年前、自ら世を去った友を思い出していた。 

こ ....
僕達は北極星からやってきた

銀河の闇を切り裂き

暗黒星雲や超新星と交感しながら

遥かな光年をやってきたのだよ


オーロラのカーテンをゆらしながら

氷雪を溶かしながら
 ....
夜の海をゆらゆらと私は舟を漕いでいた
天球の子宮のような空間
おだやかな潮の香りがおびただしい生を封じ込めている
櫂の力を緩めると島が見える
オレンジ色のひかりを放ち島がゆらめいている
火の ....
ガムは
包んで
屑篭へ

煙草は
消して
灰皿へ

服は
畳んで
押入れへ


さて
この感傷
何処へやろ


飲み込んで
腹の中に?

揉み消して
道の端 ....
大学のころひとりで

ヨーロッパの映画をよく観にいった

そのあとは音大生の部屋に行くのが常だった

テロリストがひと仕事終えて

女のところに身を隠しにゆくように

アスファルトには影がばれていた
 ....
見えないものを舞台に見つめる

それは無念

それは苦渋

それは憎悪

それは諦念

おどろおどろしい明らかなる男たちの声楽

鼓を打つ音

動物のような男たちの吠え声

鎮魂とはこういうことだった ....
わたしだって一生懸命走っているのに
なんか自分だけ後ろへひっぱられてる感覚に囚われてしまって

一緒に走ろうねって誓った友達の背中が
だんだんと小さく小さくなってゆく




はじ ....
中学のとき

それが休日の過ごしかたのような気がして

よく一人で映画館に行った

暗い映画ばかりを選んで観ていた


いまでも思い出すのが

神田川とミ・アモーレの鐘という映画 ....
逆立ちしてみれば
総てが180度 別世界であります

たった一人 逆さまな様は
見ず知らずの者から見れば 滑稽であります

この視線で眺めれば
ぞんざいな気の流れが
清浄な気の流れに見 ....
 

好きやってんでと、うつむくわたし

知ってたよと、うそぶくあなた

きらめくネオンの街で、さようなら、さようなら、




 
金曜の休みに出かけた日 
終電に近い電車で帰ったら 
くたびれ果てたいくつもの寝顔が 
ネクタイを緩めて、右に左に傾いていた 

サラリーマンの皆様の顔を見て 
(これがほんとの疲労だろう ....
 半魚人


その海には半魚人がおりました。
彼は生まれた時からひとりぼっちでした。
生物学的にあり得ない以前に
遺伝学的にあり得なかったので
地球広しと言えども、同類がなかったのです。 ....
君がいくつもの言葉を
ひとつの親指で
文字で刻んでいく頃
僕のいくつもの淋しさが
ひとつの羽となって
冬の凍った湖に帰って行く

鳴いているかい
僕が人差し指でなぞった
吐息混じ ....
光が
薄れ

空が
眠る

時が
凍り

心が
踊る

紅い
月に

私は
女子だけが視聴覚室冬の雨

奇術の日スリーサイズを当てましょう

お弁当冷やしますかと雪女(コンビニ店員)

結界の外に出られず冬籠もり

クリスマス前から除夜の鐘をつく

 ....
十年も使い込んだ御飯茶碗を
呆気なく割られてしまった翌日
雑貨屋の食器売場の谷底を
額に不機嫌なしわを寄せながら
這いずり回っていた

掌と肘と腕に違和感を伝えない
丸みと厚みと高さ ....
酔いどれが

月の真下を歩いてら

線路沿い

ふらつきながら歩いてら

ぜつぼうの

冬の星座がぽつってら


かじかむ手指になみだが凍る

噴き出す鼻血がすぐに乾いた

これ以上もない孤独のなかで ....
丘の上 灰色のあかるさの中に
観覧車は立っている
色を失くしたその骨格を
冷たい空気にくっきりと透かして
ただしずかに廻っている

ゴンドラのひとつひとつに
乗っているのは
かつてそこ ....
はナホトカ生まれの十八歳
でどっか相当ずれている
小さい頃からずれている
多くの人とずれている
殆どみんなとずれている
仲間はずれで入れずにいる
ウラジミール・ズレリンコフ
は小学校で持 ....
湖のほとり

水面に揺らぐ波間に鴨泳ぎ神おわします琵琶の湖かも

山かすむ対岸の雲眺めつつ今日も二人でささやかな席

テーブルにコーヒー二つ今日もまた喫茶に興ず夫婦のきずな

青草が緑 ....
朗らかだろう
安らかだろう
健やかだろう
なあ、

陽気で
呑気で
幼気で

穏和で
親身で
温厚だろう

それでいて、コイツ
まだ生きてやがるんだぜ

期待という期待 ....
青い穏やかな水面と石で囲まれた護岸壁

ロヴィニ

港町の路地に切り取られた
対岸を望める海の風景
丘から眺める町並みは
オレンジ色の屋根がアドリア海まで続く

小さな小さな箱の ....
こころさえ、雲を光を追い越してひるがえる風みずいろをよぶ


雨はやく言葉を奪い流れゆくたどる指先このうすみどり


風だけがよんでいる道二人ぼっち朽葉いろした秘密かぞえる


頬杖 ....
ひかる夜のはじまり月の余韻に
雪のかけ橋多摩のよこやま



ゆきかうひとたちが家路につく
荷物と引きかえに流れ去る喧騒
遠く暮れるまちなみ
新参者のたばこのにおい

膝にまどろめ ....
{引用=この町の再生を
オーガンジー越しに覗く
こんな曇天に
輝く町を視ているひともいると知った、朝

こちらでは
隣の鉄工場が
けなげに仕事を始めたことを聴くことができる
昨夜の消滅 ....
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