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ドーナツのやさしさ。虹のもどかしさ。雨が土につくるいのちの跡。やかんの呼吸。結晶のほころび。ありの息づき。葉っぱにのこされた欲。鍵をさしこんだ秘密のありか。煙が描くうつくしさ。砂のなきごえ。海 .... 奏でることを
忘れているだけのあさの時間に
点滅する信号機のしたで
歩道を飛び越えてゆくの

行き詰まることを
全く知らない幼子のように
楽譜のうえを歩いては
並んだ音符を ....
きれいなことばの、
尖った先で
日常にいくつもの
穴をあける
風船のようにふくらんだ毎日から
すこしずつ
空気のようなものを抜くために
あらそいなんて
したくないから


 ....
あさがた
空がまだ黒いベールをまとっている
そんな頃合い
ささいな物音で目を覚ました
ような気がして
結局同じようには
すいみんに入れないでいる

最近おもうこと
母にな ....
アスファルトに打ちつける
雨の勢いが強くなり
せっかくの買い物も少しずつ
憂うつさを増していた

家に帰れば君がいるだろう
早くしよう
と足の動きが速くなる
最近キスが足り ....
ちちとはは
ふたり
きみがうまれたあとなぜか
はじめててを
つなぎあったひのはなしをした

ゆうこくのうみに
むかってあるきだしたあのとき
べんちにすわってふたり
こどう ....
呼吸をしていると
深く息深く呼吸をしていると
シンクロするように
君の鼓動が聞こえてくる
あたたかな
ひどくあたたかな眠りを誘う
愛くるしいメロディのよう

生きることはうたう ....
積乱雲が雨を降らせる。
空が好きだな。雲が好きだな。それを映す
水面が好きだな。言い出したら霧を見つけた。靄も好きだ。
雲の根源は地上に流れる水にある。
葉の裏から出た水蒸気にある。
空が私 ....
ありのままの
星空よりも
ふんわりと雲のかかった空を見上げ
満天の星空を
想像する方がきれいかもしれない
ありきたりなことだけれども
わたしたちの想像力は
ある種の創造力よりもずっとずっ ....
とても
大きな夕暮れの
前に
ただ
泣き崩れてしまった
嗚咽を
もらしながら
ことばに
出来ないことは
こんなにも
苦しく愛おしいものだと
知った
瞬間だった


 ....
ふしぎな夢をみていました
夕刻の
焦燥に駆られてすべてを失うような
それというのは
まっさらな日常を不確かに握りしめることと似ていて
夏のおわりの気配に染まる
空気にうずくまる ....
暑い日が続いている
逃げ水がゆらゆらとして近づけない
今年のお盆を迎えた

斜陽が眩しすぎるかのように
家族というものから目を逸らしていた時期がある
自らの病や
家族を形成する人々の ....
宵の静けさが
夏のためだけに
風鈴を鳴らすので


ひとり
耳を澄まし
感性を横書きする
うまくいえない
ちいさなげんじつ
ちいさなわたし
みえるありったけのじじつをならべても
たりないたりない
ないたりしない


そらをあおぐ
からをだく
しぜんとげんざいはわんき ....
ふしあわせを
全部抱え込んだようなふり
してさ
きみは息をしているみたいな
ことをいう

ひくつになって
誰かのせいにして
世の中のせいにして
いきていくのはしんどいね
 ....
透明から
溢れるような
ちいさな恋の始まり
色づく
季節をめぐり
花咲いたあの日


売ったり買ったり
できるものほど
重要ではないかもしれない
売り買いできないものを
やりと ....
日常が
あまりに慌ただしいと
しずかにしている
しは書かない


こころに
隙間ができると
ことばで埋めようとする
そういうしは
少し語彙がかなしい

こころに
刺激があると ....
しあわせをうたおう

なんて言いながら、自販機にキスをして
一本のいろはすを手に入れれば
君と分け合えるりんごフレーバー

 落ち着いてしまうの

疑問文だったろうか、誰かがきいた
 ....
何も浮かばない
雲も
どこかへ流されたようで
わたしは
ひとり影をおくる

ことばを
知らないから
と屈託なくわらう
君のあいさつは不器用なほど
まぶしい

出会った海辺を
 ....
そんなふうに
音を共有してみたいね
繋がる
キスとキスみたいな

私が水面に、君が水底に

ペンを走らせて
数式を組み合わせる速度
えんのように愛を
描けないと知ったから

ど ....
意味もなく
きみの匂いを嗅いでいる
そこには
しあわせだとかふしあわせだとか
そういう類のものは
感じられない

春先のつめたい空気の中
アイスをほおばる
その口元
きすをするのに ....
誰かの影を追い求めて
それはいつしか自分であったりする
ことばの端数を持て余して
拙い告白を露呈する

わたしなど
と吐いてしまえば楽になる
(それは逃げることに等価して
涙を引いて生 ....
春を待てば
冬を追いかけることもなくなる
空が白い
雪も
ことばもどこか
白濁するような気がして
ガラスを磨くように
推敲してしまう

幾重にも層ができ
こころの内は形を失う
 ....
隙間があるのは

きっといいこと

誰かのこころの一部が

入ることができるから

こころの隙っていうのは

好きに繋がるんだよ
透明化された
君のことばは
いつしか
あいに変わっていた
ふゆに舞い落ちる
結晶たちのように
少し儚く
確かにつよい

年の瀬に
告げられた
プロポーズは
大気に漂う冷気で ....
ポケットから
手帳を取り出す手が冷たい
ことばを整理する
その過程で
冷えてゆくものも温まるものもある
あられが窓をしきりにノックする
冬が訪ねてくる深夜

うまれてきたことに感謝し
 ....
降り積もる季節になりました
おもいが
私は忘れていた何かを思い出し
振り向いたり振り向かなかったりします
移ろう
というのは少し悲しいことかもしれません
それとも私は悲しいということば ....
いっしょに
としをとっていこうと
きみが
つぶやいたのは
わたしの
うまれたひ

かんそう
ちゅういほうの
あきばれのそらのした
あかい
ばらをいちりん
きみが
わたしに ....
現実はどこまでも
不確かだから
その愛し方を教えてほしい



これはあくまで想像だけれども
わたしやその他の女性を抱くとき
あの人はことばの風景の中にいて
女というひとつのこ ....
ぶきように
ふるえている手をつなぐ
つながるのはふうかしたおもいでの、

ねつをもって
氷のようなこころのだんぺんにふれる
とけると、かすように

まちがえないように
きすをかわ ....
beebeeさんのかんなさんおすすめリスト(64)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「穴」- かんな自由詩7*14-11-9
聴こえるまでの音- かんな自由詩10*14-10-15
深い呼吸の前に- かんな自由詩3*14-10-11
ココア- かんな自由詩8*14-10-5
79円- かんな自由詩15*14-9-28
あきら/うまれたひ- かんな自由詩9*14-9-24
ハッピーバースデー- かんな自由詩7*14-9-22
一昨日の私は明後日の空を想像できない- かんな自由詩12*12-10-12
曖昧さをかかえて- かんな自由詩12*12-10-11
呼応- かんな自由詩6*12-10-2
夏(ねむる)- かんな自由詩2*12-8-30
家族でありたくて- かんな自由詩9*12-8-15
夏(ひとり)- かんな自由詩6*12-7-29
蟻のままいきよう- かんな自由詩3*12-7-27
ことばのしずく- かんな自由詩7*12-7-20
透過するきせつ- かんな自由詩4*12-7-16
しー- かんな自由詩10*12-5-30
大人の証明- かんな自由詩6*12-5-16
いっしょに歩こう- かんな自由詩6*12-4-14
はるり- かんな自由詩7*12-4-1
春の、匂い- かんな自由詩9+*12-3-19
生き方を透過する- かんな自由詩5*12-3-6
星々に促されて- かんな自由詩11*12-2-15
すき- かんな自由詩4*12-1-14
りょう/プロポーズ- かんな自由詩8*12-1-2
冬が訪ねてくる深夜- かんな自由詩16*11-12-3
冬眠しないことば- かんな自由詩12*11-11-16
かんな/うまれたひ- かんな自由詩9*11-11-13
中略- かんな自由詩4*11-10-31
よんれん- かんな自由詩7*11-10-26

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