君は
ひとつぶ

哀しみを
螺旋構造に宿したまま
この世に零れ落ちてしまった
ひとつぶ

君は
ひとつぶ

喜びの
光にくすぐられて発芽し
言の葉の二葉を広げてしまった
ひ ....
薄闇の中で
10万の囁きが聴こえ
10万の囁きが一瞬止んだ
次の瞬間
灰褐色の塊のエクスプロージョン
茜色の空で 羽音たちが交じり合う
俺たちも あの塊の1つの点になろう
10万が1つに ....
音楽を聴いている


街灯の下
あたりに歩く人の姿は無い
無表情な乗用車の
遠慮のないヘッドライトの光
と時折すれ違いながら ふらふらと進む


耳をふさいだまま歩くのは
 ....
  朝が降り
  からからと
  ブリキのバケツを揺らすと



  ふいに
  言葉がかなしくなって
  ぼくはきみの舌に
  しずかに鋏をいれた



  泣かな ....
県境にこだわったマニア本

県境に建ったホテル
県境に建ったショッピングセンター
県境が走る住宅街

短い距離の間に県境を何度も渡る国道

記事を見ていたら急に思い出す

東武日 ....
今朝は寒かった
故郷の朝を思い出した

近づいては遠ざかる 除雪車の排気音 タイヤチェーンの音

サカモトさんと うちのとっちゃがやっている 雪かきの音
屋根からの小さな雪崩が サ ....
八重桜
いくえにも重なって
淡い桃をたわわに逢せる
遠野の空の水と蒼
流れ流され血の紅滲む

それでもサクラは咲くのです

山桜
ひっそりと佇む
誰も知らない名前すら
無から生ま ....
サンミゲルをラッパ飲みしながら

いつの間にかスラム街を歩いていた

失意を演出するような

怠惰と自棄をまとって歩いていた

廃線のまわりにはバラックが並び

カラフルな洗濯もの ....
ぶりょうに甘んじている 昼さがり
盲目のトルソは連発し始めた
  邪「気」のなまあくびを・・・・

(なんということだ) 

「血」の経絡と

      「水」の脈路は撹乱され

 ....
 ほら横なぐりの
 ぼたん雪のなかを
 回送バスがはしってゆく

 窓を曇らせ
 満員にひしめいた乗客の気配だけを乗せて
 がらんと無人の灯りを点して
 回送バスがはしってゆ ....
転がった寝床は宇宙の底で
手帳の残りページは一桁になった
時代を象る歌手が耳元で泣くのに
チョコレートを食べたあとの罪悪感は
どこにもいかない
銀河は君の傍にいて
僕は一人
多次元座標に ....
もうすぐ桜が咲こうとしている

もうすぐ梅が散ろうとしている

木蓮が音をたてようとしている

花が街道を染めようとしている

自然は柔らかく生ききっている

希望にゆるがず生きき ....
嘆こう
いつか早朝のラジオで聴いたんだ
「前半しっかりと絶望すること。
 それが復活や飛躍への、ステップになるのです」
私たちの脳は生きるために
絶望と絶頂を繰り返す

友だちが教えてく ....
再び歩き始めるんだ
膝を抱えてうずくまった場所から
行き先なんて確かめなくていい
立ち止まった自分を責めなくていい

pauseを解除するんだ
内なる声が途切れた位置で
イン ....
 
 
日記帳、
欄外の余白を縮絨し
つくられた子羊に
錆びた針を飲ませる
わすれられた浜に
とり残された
もろい足跡のように
母の筆跡は、
幾度目かの春で途切れていた


 ....
ママからのキャラメル
約束事のご褒美
離れても ほのかな香りが彼を包む
遥か彼方の堅い約束
指切りした思い出
今だに溶けずに残っている



細い瞳に淡い空が映る
この円(つぶら ....
風の始まりは
そんな熱の高まりからだと知っている

草笛を吹きながら
その始まりに立っている

(草原は静かに燃える)

気流に運ばれてゆく草の音は
枯れ色の野を赤く染めながら
や ....
 三月十一日・午後二時四十六分、彼はデイ
サービスの廊下でお婆さんと歩いていた。前
方の車椅子のお爺さんが「地震だ」と言った
次の瞬間、壁の絵は傾き、施設は揺さぶられ
る海上の船となっ ....
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
夜の次には
朝が来ますように

春風が貴方のもとに
届きますように

空が晴れていますように

温もりが涙が笑顔が
貴方と共にありますように

そして何より


どくん ....
星であふれる空
肉眼でみつめすぎた
つぶれた心は
唾液で癒して
ぬるくてあたたかい
それは探していた光

  手を伸ばせば届いた
  いまは幻にさえ触れられない
  漂う粒子は
  ....
過去三例しかないことが

いま同時に三つ起こっている

あしたきっと飲みにゆこう

馬鹿さわぎして

まっとうなひとに叱られよう


蓄えて

足るを忘れて

それに慣れ ....
ふいてもふいても
いっこうにひかない悲しみのなかで
笑わなければならない悲しみを
温めてなお笑っていることを
強さと呼ぼうか

明かりの絶えた街中で
星を見つめるまなざしを
つめた ....
叔父がつくってくれた
平べったい玉子焼きをたべてから
小学校にでかける前に
ぼくは儀式をはじめる

父と母がまだ寝ている四畳半の寝室をすこしあけて
二人の寝姿を視野におさめる
それから目 ....
今日も秋葉原に立っていた
いつだって ひとりだった 私は
すべてを 情報の中で駆けめぐらされた
他愛の無いことを いつも 考えていた
ただの ちっぽけな 存在だった 


一体そこで何を ....
青空ってさ
手の届きそうもない遠くにあるから
青空と言うのかな




何ができるのか考えてみる
誰かが
とかじゃなくて

わたし自身でできることを考えてみる



 ....
わたしは日本人だ

日本でうまれて暮らしている

わたしは日本人だ

国籍だってきょねんからそうだ

食べ物いがいもとの国籍には興味ない

食べ物だって興味ないかもしれない

 ....
彼や彼らが死んで
しばらく経ってから
君は埋葬する
そして理解する
人は死んでも星になんかならない
人は死んだら死体になる
そして記憶になり
いずれ忘れ去られる
埋葬される者はまだ幸運 ....
{引用=
そこにいないということで
目隠しをして
だけれども
部屋の片隅に
座っているおとこ
夜が
真空管のラジオから
トラッドフォークを
紡ぎだし
おとこの耳を
慰める

 ....
整えられた部屋のなかで
足をそろえて座っている
でもつま先が冷えるのは
仕方のないこと

海や山や空をゆめみて
窓の近くに立っている
ほそい雨が降り出して
つま先が冷える

た ....
beebeeさんのおすすめリスト(6566)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとつぶ- nonya自由詩14*11-3-21
幾つもの新しい朝に- 黒い翼自由詩211-3-21
車に轢かれる夢を見ていた- 自由詩5*11-3-21
- 草野春心自由詩4*11-3-21
マニア気質- kauz ...自由詩5*11-3-20
北の町_/_****年不明- 小野 一 ...自由詩5*11-3-20
それでもサクラは咲くのです- 西日 茜自由詩6*11-3-20
自殺しないための装置- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-20
噴水の片蔭(九)- 信天翁自由詩111-3-20
それでも回送バスははしってゆく- 石川敬大自由詩16*11-3-19
眠れない夜の下で世界と僕は- 向 奨吾自由詩411-3-19
馬鹿どもにも- 吉岡ペペ ...自由詩611-3-19
嘆く背に桜前線の風が吹くように- たちばな ...自由詩19*11-3-19
再出発進行- nonya自由詩8*11-3-19
Ou_est_ma_agneau- 雛鳥むく自由詩1311-3-19
- subaru★自由詩4*11-3-19
「風の始まり」- ベンジャ ...自由詩311-3-19
日の丸の旗_ーSAVE_JAPANー_- 服部 剛自由詩411-3-17
透明な絵本- かんな自由詩33*11-3-16
願いゴト- 三奈自由詩1211-3-16
君のいない国- 百瀬朝子自由詩6*11-3-15
あしたきっと- 吉岡ペペ ...自由詩511-3-15
波うち際で- はるな自由詩411-3-15
視界を選ぶ- 殿岡秀秋自由詩511-3-15
メモリー- 番田 自由詩211-3-15
たいせつなひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*11-3-14
わたしは日本人だ- 吉岡ペペ ...自由詩211-3-13
Doors_close_soon_after_the_mel ...- カワグチ ...自由詩1911-3-13
そこにいないということで、存在をしてる- 真島正人自由詩1011-3-10
つま先が冷える- はるな自由詩611-3-10

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219