綿ぼこりが部屋の片隅で
クルクルと回っている
小さなつむじ風が
部屋の中で起こっている

ふたつ、みっつ、
意志を持って踊るように
寄り添ってクルクルと回る


部屋に吹き込む風が ....
黄海からの繊細かな風が

葉アカシアを揺らす

二週間まえの

白い花は散りくさり

葉アカシアが揺れている


きみと歩いた

アカシアの大連

きみのいない

葉 ....
もう ラヴソングも描けないのさ
日の入りが終わった天空の
マゼンタがきれいでね
良い絵が描けた後の
水入れみたいでね
そんなことを伝える人も居ないのさ

眼球の奥でつくられる
とろんと ....
火のみ
火のまま
始原と同じ勢いで
燃え続けている

口は知ることにより変わってしまったから
音の響きに意味を持たせてしまう
愛しさも
熱情も
それらしくまとわせてしまう

無邪 ....
「次のニュースにまいります」

淡々とした口調でアナウンサーは暗いニュースを読み終え
明るい話題に切り替えた

よくある日常の風景

僕は暗いニュースが風化してしまうことが

ただ  ....
 

あたし象がなくのをきいたことがあるわ

ミルクが冷めるので
君は急いで言うのだった

カーテン 君の室内とその壁

日が射しても 虫がいない日が多いので
もうテーブルクロスは ....
眠りにつく時、思い浮かべる
どんな夢を見よう
目を閉じて 
少し集中
・・・そこには優しい面影
そして寄り添うように僕は体を預ける
もたれるように 呑まれるように
意識が遠退く感じ
優 ....
あれは確か午前四時ぐらいだっただろうか
明け方急に目が覚めたせいか
喉が渇いていたので冷蔵庫へ直行した
しかし半分寝呆けていたので
ペットボトルと焼肉のタレを間違えて
思いきり飲み ....
ハルサリ、君たちもまたエフェメラと呼ばれるのだね
昆虫で最初に翅を獲得したグループの一つというなら
どんな翼竜や鳥類より地上で最初の翅じゃぁないか

奇しくも春の枕詞、カゲロウよ
五月のメイ ....
距離を測れ、


幼さに比例して。




息を保て、



情熱の続くだけ。







過ぎていく月は

もう満ちない
抱きしめてやると

思ったよりも簡単に

くずれるときの声を出した

髪の毛から

あまい胡瓜の香りがする

たがいの爪で

たがいの肉にわだちを描いた


俺は十八だっ ....
街道の植物と

雑居ビルとのあいだを

雨上がりの

ひんやりとした橙のなかを

昔の

小学生のころの

社会人四五年めの

きみを追った

なにもかも成功した

 ....
零れ落ちる砂を拾い集めて
4文字の言葉を呪文のように
何度も何度も繰り返す

砕けた砂時計
戻せない時間
後悔だけが積もってゆく

季節外れの海に来て
浜辺をひたすら歩 ....
梅雨を横切る
あをいそら
濡れた地面を蒼く染め
少女が被った麦藁帽子
雨をなみなみ閉じ込めた
水玉模様リボンを掛けて
口ずさむのは夏の風
海面アスファルト
踊る靴音五月 ....
混沌を抽出したような
音楽に溺れていると

時おり

冴えた月光だけが支配する
澄みわたった湖畔の風景だけが
浮かび上がるんだ

ノイズとスクラッチと
サンプリングと器楽音
音の ....
見慣れた景色
窓の外

あの家の屋根から
少しだけ頭を出していた木も
過ぎ行く歳月を知らせるかのように
大きくなった


風のある日は
大きくうねり

晴れた日は
緑を激しく ....
あなたは私を
漕ぎ出しました

心と同じ
真っ白な船です

会いたくてたまらない人に
会うために

どうしても伝えたい気持ちを
伝えるために

荒波の中で
あなたは思います
 ....
気象予報士の彼女は
雨女です
それでもお天気は
晴れの日は晴れなのです
全国的にお洗濯日和ですなどとコメントしますが
ほんとに晴れてていいのかしら、と
彼女はひとりで曇ります
休日はアサ ....
枕木の間に蒔かれた砕石
それぞれの名前は知らない
久しぶりに訪れた東京のそれ
が、今日の、そしていつもの。

「思い出せない」ということを「忘れてしまう」と言うらしい
だから「知らないまま ....
正しい知識を身に付けよう

それを正しい知恵に昇華させよう

たとえばそれが普通の人なら

私は普通になろう

正しい意見を持とう

正解を導き出せるようになろう

生きていく ....
奇跡を起こす
魔法はなくて

過去のあらゆる
自分を恨む

泣いても唄っても
呪文にはならない


けれど
嘆くわたしは
詩を作り、また
思い出を自分の
世界に閉じ込めて
 ....
{引用=
しらないことを
反芻して、
反芻して、
のみこむ

ひさしぶりに
読んだ日記が
このあいだと
同じだった
変わらないのは
止まった時計
時差がまったく
ないのです
 ....
酒の宴の窓の外 
宵闇に浮かんで消える 
いのちの{ルビ花電気=イルミネーション}

窓硝子に映る人々が 
杯交わす晩餐は 
遠い日に想い出される 
束の間の夢 

夜風の吹く 
 ....
道の向こうから 
傘を差す若い婦人が 
ベビーカーを押して来る 

雨に濡れないよう 
ビニールの幕に囲まれた 
幼い女の子 

傘を忘れ 
日常の雨にずぶ濡れ 
靴下も湿った僕は ....
自分たちだけが
正しいと信じている
あいつらから
感じるのは
人のよさそうな顔の裏側に
見え隠れしている
肥大した自己愛
そこに膿のように蓄えられている悪意
そしてその後ろ側には
居 ....
半世紀いきながらえた海猫の、オペラ調の鳴き声。
さっきまでベンチで泣き崩れていた詐欺師の男は、
両手じゃ抱え切れないほどの花束を手に、
明かりの灯る雑踏へと消えた。そして、
通り一本隔てた向こ ....
海だった

湿度百十五パーセント
水蒸気の飽和したの六月の風
ビルに囲まれた灰色の世界に
潮騒と潮の匂いを届ける
風が吹き抜けるこの街は
海だった
気付いた君
ぬめつ ....
碧色の風が丘を吹き抜けるとき、
あなたは穏やかな夢を見るだろう。

掠れた声で泣きじゃくりながら
それでもまた、まっすぐと前を見据えてほしい。
溶け崩れるような崩壊の音に耳を傾けずに
波の ....
誕生日
クリスマス
結婚記念日
何かとお金がかかるけれど
贈り物をするには便利でいい
イベントがそのまま口実になる

アンティークのレスポール
ゴールデンレトリバー
 ....
朝起きたら父親の車に青いペンキで落書きがしてあった。
ちょっと肌寒い風に吹かれながら
「仕方ないさ」と言う父親の横顔は悲しいという一言では表現できない。

明日の朝にこやかに59歳を迎えるはず ....
beebeeさんのおすすめリスト(6566)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つむじ風- kauz ...自由詩8*08-6-18
葉アカシアの大連- 吉岡ペペ ...自由詩208-6-17
みかん(未完)- たちばな ...自由詩30*08-6-17
たえがたくうたわれたうた- 楢山孝介自由詩4*08-6-17
紅く染まる心- 知恵自由詩7*08-6-17
こいびと- 縞田みや ...自由詩7*08-6-17
繰り返す夢は- tatsuya999自由詩308-6-17
中毒- 1486 106自由詩3*08-6-17
ハルサリ- 海里自由詩108-6-16
この恋- 桜瀬ろろ自由詩3*08-6-16
いまも何処かで- 吉岡ペペ ...自由詩1708-6-16
五反田をあるく- 吉岡ペペ ...自由詩208-6-16
砂文字- 1486 106自由詩4*08-6-16
嗤う梅雨- 朝原 凪 ...自由詩6*08-6-15
湖畔- kauz ...自由詩8*08-6-15
変化- 舞狐自由詩11*08-6-15
@船_Ⅰ- 貴水 水 ...自由詩208-6-15
雨女- yo-yo自由詩4*08-6-15
駅・品川にて- たりぽん ...自由詩6*08-6-15
生きている本分- 短角牛自由詩308-6-15
魔法が消えた日- 曳舟自由詩208-6-14
恋と退屈- ゆうと自由詩4*08-6-14
蛍の光_- 服部 剛自由詩308-6-14
向日葵_- 服部 剛自由詩308-6-14
虚無の実在- ジム・プ ...自由詩208-6-14
ウミネコ- プテラノ ...自由詩608-6-14
水風- 朝原 凪 ...自由詩7*08-6-14
碧の戯言、碧のしるべ。- 水島芳野自由詩208-6-14
リボン- 1486 106自由詩3*08-6-14
晴れときどき曇り- 山田隆自由詩408-6-14

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