「人生は、まさかという名の坂がある」 
ある日、同僚は言った。 

愛する{ルビ女=ひと}と結ばれた僕は 
30年住んだ実家を出て 
12年詩を朗読していた店が閉まり 
10年働いた職場か ....
曲がり角でぶつかるみたいに
言葉たちに出会って

だからページはいつも
四角くなっている

その扉をあければ
いつかゆけると信じ
夢を手放さないよに
手のひらぎゅっと握る

あの ....
夏のひかりがきらきらしている

微風にみどりが揺れている

存在には影が寄り添っている

音だけが聞こえない

空の水いろが黙っている

雲がこころのように浮かんでいる

外界まであとすこしの

白い ....
誰かに手紙を差し出したい
秘めた恋心を
白い便箋の罫線の間にそっと忍ばせて

誰かに手紙を差し出したい
今朝咲いた朝顔の欠伸が
黒いインクの文字から聴こえてくるように

誰かに手紙を差 ....
カラヴァッジョ
光と闇の迫間に浮かびああがる人物
ダブリンの教会に浮かび上がるキリストの捕縛
400年もの間の行方不明の光

あり得ない光と闇のコントラスト
グラデーション無しの光の隣
 ....
すらりくらりと水面を這う
無音のみずおと

昨日でなくあすでなく
今日を這う

身をくるむ水流
撫ぜて去る矢印の群れ

ふとぷわりと
空気を割る一個の頭で見渡せば
未来はらん ....
手鏡に映るわたしは、
媚びた笑顔を貼り付けて、
片想いの彼に振り向いてもらうための練習をしていた

プリクラに写るわたしは
美白と睫を盛る効果で
タレントみたいに可愛くなって、笑っていた
 ....
                  110803


ベークライトボディーと避暑にいったよ
荒唐無稽な真空管が
二人三脚で躓きそうに駆けだした
蒸し暑い夜になっても
蚊取り線香の煙が棚引 ....
夏の風が呼んでいる
遙かなる草原の向こうで
草原の緑のさざめきは
どこへ導こうとしているのか

誘われるままに
草原をずんずん進んで行くと
やがて目も覚めるような黄金郷
神殿に祈りを捧 ....
あさおきて、かおをあらって、ごはんをたべて、それからがっこうへいきました……
そこでもう、ただ鉛筆を舐めている。その先へは進めない。
楽しかったことや、辛かったことも書いたらいい、と先生。
やす ....
木立ちを仰げば見える
無数の青空の断片
見捨てられたと思っていた
ずっとずっとそう思っていた

視界いっぱいの青空に
迷うことなく走り寄る
青空に抱擁される

感覚は取り戻されるだろ ....
電車がトンネルに入ると

車窓が黒い鏡になってしまった

深海の底をたどるように

てのひらをあたためる

ぼくは世界を見つめている

こころの闇なんか信じていない


ぼく ....
その時
わたしの目は
久しぶりに
対象をとらえ
ああ
ぼやけていたのは
前髪が伸びたせいではなかったんだと
思ったのです

その時
わたしの耳は
久しぶりに
わたし自身の声を聞 ....
作 ゆうすけ


ぼくはぜんあくにしばられずに、
いきていきたいです。

ぼくのおとうさんはせいぎのヒーローでした。
マントのかわりにはいいろのせびろをきて、
ぼくをたたこうとするおか ....


 朝目覚む
 早き時刻
 妻に声をかく
 名を呼べど答えず
 名をもう一度呼ぶ
 目を開けず
 もしやとよく顔を見る
 もしやと閉じた
 目を開いてみる
 妻にっこり笑みて ....
生ぬるいカフェオレを飲んでいた
あめが
ぽつりぽつりと
窓を叩いて
私に何かを伝えていく
内容などわからない
感触のない
あいのようなものだろうと考えていた

君が
冷たい氷の ....
 

あたいは線香花火

絶頂をすぎてもチリチリ感じていたい

火球 果てるまで




 
その箱のなかには夢が溢れていた

幌馬車に乗っていたり
早馬にまたがり二挺拳銃は火を噴いて

またあるときは電話ボックスから秘密基地へと飛び込めば

誰もが海の向こうの豊かさに憧れた
 ....
  突然
  女の胸が
  扉のように開き
  細く
  こわばった
  いくつもの指たちが
  ぼとぼとこぼれた



  モネの指
  キースの指
  アルゲリッチ ....
いずもふるねの かなしさは
まことは きびのえいゆうに
まけたじじつを かくされて
かなしきいりねの だましうち
そのうち いずものへいていと
おうと をうと たまのやまわけ
きびと やま ....
さっきふき取った
除光液の
ツンとした匂いが

まだ部屋に
漂っている

シャワーを浴びて

真っ赤な
ペディキュアを
塗りなおす

チュニックも
サンダルも
決まった
 ....
学生のころかなりの額を投資して

UFOキャッチャーの鬼と呼ばれていたことがある

きのう健康ランドに前泊した

ゲーセンにUFOキャッチャーがあった

スヌーピーが気持ちよさそうに寝ていた

ぼくは ....
日曜日の午後、黒井千次の短編小説を読む。短い小説は、小さな旅をしたみたいに、すこし疲れる。
朝の散歩で拾ってきたおち葉を、ページの間にはさみ、椅子にすわった姿勢で目をつむる。
眠るつもりはないが、 ....
汗が光ったのを察知して
君は一生懸命 左手で扇いでくれる

クエン酸の入ったドリンクを一気に流しこむ
その立ち姿を横目に

また夏が来たネ!と
笑いながらハンカチを渡す 麦わら帽の君
昔むかし あるところに
とても優しい おじいさんと おばあさんが住んでいました。
 
おじいさんは山へ芝刈りに行きました。
 
おじいさんは山で不思議体験をしました。
そして、たくさんの小 ....
暑中お見舞い申し上げます
いっさいの躊躇がない貴女に
私は憧れやまぬ者
楕円構成完璧のフォルム
速度が流れるプロポーション
一撃必殺モチベーション
蒙昧と狡知の渾然一体
周知の行動原理に ....
空気を裂く鞭の音が
耳の奥に快感を残す
その音に従うのは
野生を忘れたライオン
鼻先にこすりつけられた餌の
血の匂いに抗えず
むなしく光る牙の隙間から
唾液をたれ流す
録音されたテープ ....
日々草が咲いててね
とっても綺麗だったから
花言葉ってあるよねって
とつぜん思ったりして

調べてみたら
なるほどって思った

街中の大きな花屋さんにひまわりがあってね
ビックリする ....
山すそに嫁いで間もない頃は
会社から帰って玄関を開ける前に
そっと結婚指輪をみつめた
関所を越える前の通行手形
新姓と共に 自分で選んだ道
でも まったくなじみのない夫の家族達
ただいま  ....
一段階

たましいが階段をあがろうとするとき

自然界は

ごくふつうに邪をほうり込んでくる

邪試験だ

いつも赤点だ

そのたびに誓う

清濁あわせ飲む人生なんて糞だ
 ....
beebeeさんのおすすめリスト(6566)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
坂の上にて_- 服部 剛自由詩411-8-4
すき- 朧月自由詩311-8-4
音のない夏- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...311-8-4
誰かに手紙を- 乱太郎自由詩26*11-8-4
天才- ……とあ ...自由詩6*11-8-4
クロール- シホ.N自由詩3*11-8-4
笑顔- 洞野いち ...自由詩8*11-8-3
コラージュ風- あおば自由詩5*11-8-3
草原- 未有花自由詩12*11-8-3
作文教室- yo-yo自由詩13*11-8-3
青空- 小川麻由 ...自由詩4*11-8-3
黒い鏡- 吉岡ペペ ...自由詩311-8-2
許された危険- blue自由詩5+*11-8-2
善悪- 洞野いち ...自由詩7*11-8-2
- 生田 稔自由詩1411-8-2
あめとあい- かんな自由詩7*11-8-2
線香花火- 殿上 童自由詩16*11-8-2
箱のなかのひと- 恋月 ぴ ...自由詩22+*11-8-1
イストの指- 草野春心自由詩411-8-1
ふるね- ……とあ ...自由詩8*11-8-1
ペディキュア- 森の猫自由詩8*11-8-1
出張の夜- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...3*11-8-1
おち葉の舟- yo-yo自由詩3*11-8-1
真夏- subaru★自由詩14*11-8-1
昔ばなし- 北大路京 ...自由詩12*11-7-31
女優_鋭利杏子の凋落- salco自由詩5*11-7-31
サーカス- blue自由詩211-7-31
プレゼント- ささやま ...自由詩6*11-7-31
縁族- 砂木自由詩23*11-7-31
邪試験- 吉岡ペペ ...自由詩111-7-31

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