いつか、
『闇』を壊すんだ
その先にある空を
見るために
ねこがいなくなった
遊びに行ってると思っていたのに
帰ってこなくなった
家族はみんな心配した
一週間経っても帰ってこなくて
保健所にも連絡した
交番にも連絡した
近所の人にも話した
....
ありがとうを言い忘れて
今日もぼんやり青空を見る
さようならが言えなくて
今日もぼんやり夜空を見る
君に伝えたい
コト
いっぱいあるんだ
明日の朝
誰もいない原っぱで
手 ....
とうりゃんせ と唄われた
神社の裏手
一本の老樹が
わずかに肩をいからせながら
両手を広げ
しどけなく枝先を垂らす
関所と謂われたこの地で
何のためらいもなく
敷きつめられた白 ....
望まずとも
夜は明け
再び影は落ち
また陽は射す
変化など求めずとも
何事に同じものはない
目を凝らし伺わずとも
心は知っているだろう
日々と
自分に向き合うということは
案外
簡単な事かもし ....
夢の中ではいつも方向音痴
歩きなれた道なのに
なかなかたどり着けない
いろいろな障害を乗り越えて
長い長い道を歩く夢の中
巨大なヘビに追いかけられて
逃げ込んだ場所が
おばあちゃんち ....
右目に目薬がじょうずにささらない
まぶたの上をぴちょんとはねたり
まつげをするっとすべったり
なぜかほっぺにあたったり
左目にはじょうずにはいるのに
かがみで自分の顔を見てみると
左目 ....
朝 Rock'n Rollで目を醒ましたらシーツが真っ赤だった
薬を飲んで腹這いになった
下唇を噛んだら
鉄の味がした
子宮なんて要らないと思った 神様!
兎に角苛苛した
肌が荒れて ....
裸より下着姿がエロティック 垂れたお腹と透けた陰毛
彼の居ぬ時に美代子と愛し合う「帰さないわ」と言われ怖くて
「桃ちゃんの子どもが見たい」と言ったのは彼ではなくて美代子だったね
首筋 ....
さようなら
この世を去るには完結過ぎる言葉か
あいさつでもあるこの言葉を永遠の別れのときにも使えてしまう
使い古された、使い古されてもなお新鮮な
この言葉は、私の旅立ちの言葉で ....
二時間の残業があったけれど
あっという間に仕事が終った
電車の手すりにつかまりながら
早く帰りたい
早く帰りたい
と、ずっと思っていた
帰り道のほうが長かった
このまま別の場所に
連れ ....
南氷洋に沈む熔岩を
星雲のマスゲームで嗤う悪魔
其の尾を尊信して舌先で撫でる漾に触れるエンゼル
暗雲の中で二匹を辟易し、繕う神
其を座視する我が眼
吾が葡萄色の ....
塔楼の守りを仰せつかって
此の世界を眺めて二十余年
まだ此の世の面白さも
遍く総てが美しい
とは認められないまま
君は知っている
昨晩降り注いだPH6の雨の沁みこんだ土塊の味 ....
きょうお地蔵さんのお掃除がまわってきました
あしたは雨が降るそうなのできょうのうちに行きました
雨が降る前のせいか、とてもあたたかい一日でした
お地蔵さんの屋根には蜘蛛の巣がはってい ....
妹はよくセックスは嫌いだと言った
「恋人も嫌いさ だって鬱陶しいもん 恋って何だろう ふん
そんなもんがあるとしてさ
・・・私さ ね 人が隣にいる体温が、熱さが好きなんだ
....
風がふいたらジャンプだ
いちばんとおくへ飛んだ、はっぱが優勝
いろんな技をした、はっぱには技術賞をさしあげます
そら
きたぞ、きたぞ
木からはなれろ
でんぐり返しに、トリプルスピン
初め ....
まず 最寄の駅に向かって下さい
そして みどりの窓口で「鳥の国に行きたいんですが」と言えば
ほぼ確実に「え?何ですか?鳥取?」等と聞き返されますので
「”鳥の国”へ行くには、何線に乗れば良い ....
わたしって
よく道をたずねられる
どこかやさしげにみえるのかな
近藤さんの朗読した「夕焼け」って作品大好きで
繰り返し読んだりしたけど
登場する娘さんのように
「やさしい心の持ち主」なんか ....
初めての記憶
それは母に手を引かれ
七つの子を歌ってもらった記憶
母が私の10倍生きていた記憶
木綿のように滑らかなその手に
生活という兆しがささくれ立っても
私をいつまでも包み、育ん ....
とんとんからりとんからり
今日も黙って黙々と
いそいそ片付け床磨き
聞こえる嫌みに耳塞ぎ
黙ってせっせと下準備
隣の作業を盗み見て
ただただ横目で羨んで
嫌み ....
向日葵がいまだ咲き誇る ある昼下がり
ひとすじの光と 一杯の紅茶
画用紙とクレヨンと水彩を使って
思うまま描く
どデカイひまわり
満面の笑み
美術館の床に
放射線状のくもの巣を見つけ
一時間鑑賞した
糸は中心に女性を包み
素肌を庇うように滴っている
家主がいないのをいいことに
盗撮しようかと思い
ひたすら凝視した
ね ....
冬の海、は、切なげ。
写真の色も、藍色で。
遠くで犬が鳴いている。
隣のお姉さんは、綺麗だ。
端正、仮初、フ ....
キッチンから窓の外が見える
小高い山の放牧場には三機の風力発電機があって
巨大な三つ葉の風車が
/ゆっくりでもなく、はやくでもなく/回っている
この街に近づく冬はい ....
十三夜の夜に里芋が丘月往きシャトル「GIS-SYA」に搭乗して
一寸月まで行ってきたの。
期間限定のビター・チョコミントアイスを食べた後に
新しく出来たカフェでキャラメル・マキアートをテイ ....
「インフルエンザになったのよ」
と、嘘をついた
インフルエンザに、かかったことのない私には
インフルエンザがどういうものかわからない
けれど
一週間くらい、アルバイトに行かないで
ぼーっと ....
嫌い
好き
嫌い
好き
嫌い
最後に好きが残った
あの頃の気持ちは大人になるにつれて
汚れてしまったり
自分から手離したりしてしまったけど
人を純粋 ....
彼と別れた
別れたくなかったけど
「別れよう」
って言われたからしかたがない
10月11日の
彼の26歳の誕生日
ボールペンでぐりぐり
ぬりつぶしておいた
買ったばかりのわたしの手帳
....
とくべつなことなんて なんにもないのですね
きみはいつもあのこと あるいたりはなしたり
オレンジの路地でビールを二缶買って
ビニール袋を下げ 家路につく
毎日、毎日・・・
どうってこ ....
都会に住みはじめ一番変わったのは
靴が汚れなくなったこと
母に駅まで長靴持ってきてと頼んだのは
実家に帰った際の笑い話しとなったし
でこぼこ道に足をとられることもなくなった
色とりどりに ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219