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雑踏で喫煙をしていると
衛生的な感じの服を着て
酸素マスクを付けた人たちが
群れを成してやって来て
あなたはどうして煙草を吸うのか
と言う
くちごもっていると
健康の為に今すぐにやめ ....
深夜の路上に
空き缶がひとつ
ぽつりと立てて置いてあった
こおん
とけっとばしてみると
そこいらじゅうから
わああああ
と逃げてゆく子供らの声がして
にわかに恐ろしくなったものの
わ ....
・
駐車場で暮らす人と知り合いになった
駐車場の
車一台分に四角く区切られたスペースに
うまくお布団を敷いて
机を置いて
入れ替わり立ち替わりする車のヘッドライトを灯りにし
雨が降れ ....
・
口に酸素を含んでから
目を閉じて
美しい光景を思い浮かべる
すると酸素は舌の上で
ばらの味の二酸化炭素へ変わる
誰かがわたしに口づけしたときに
いい気持ちにれなるよう
....
老朽化の進んだ体育館は
二階に観客席が付いていて
死んだ蛾や蝉がたくさん落ちていた
わたしは
つま先の赤いうわばきで
それらの死骸を踏み砕き
空へ近づこうとするかのように
一人でそこへの ....
・
わたしの住む町にはトンネルがある
トンネルはぽっかり口を開いて
雨の日にも晴れの日にもただ
怠惰そうに横たわっている
トンネルってなんだか産道みたいだ
トンネルを通り抜けるとい ....
・
夕暮れの遠くに霞む
四台のクレーン車は
輪を描くように向かい合って
なんだか
太古の昔に滅んだ恐竜の
弔いをしているように見える
・
朝に洗濯物を干す母親は
太陽に両腕を広げ ....
街灯の
周囲に孤独が群れる夜
耳をすませば犬、遠吠える
鳥たちが
十字架のように羽根ひろげ
薄暮の空に貼りついている
雨天こそ
こころ華やぐべきでしょう
赤い傘さしスキ ....
・
友人に
擬態する癖のある女がいる
よく家の中で
かくれんぼうをする
二人で
わたしが鬼で
十数えて振り返ると
家の中はしいんとして
空気がうす青い
百年前からこうし ....
千波 一也さんの吉田ぐんじょうさんおすすめリスト
(9)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
喫煙者
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吉田ぐん ...
自由詩
32
07-12-21
かんけり
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吉田ぐん ...
自由詩
14
07-12-8
出会った人々についての話
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吉田ぐん ...
自由詩
23+
07-9-28
誰かのことばかり考えている
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吉田ぐん ...
自由詩
7+
07-9-14
赤いうわばきとたいくかん
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吉田ぐん ...
自由詩
25
07-9-7
トンネル/天国/書店
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吉田ぐん ...
自由詩
21
07-7-27
祈りに関する情景
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吉田ぐん ...
自由詩
19+
07-1-16
散逸してゆく日々の記録を
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吉田ぐん ...
短歌
11
07-1-6
癖のある男女
-
吉田ぐん ...
自由詩
21
07-1-2
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