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―あけましておめでとう

一点の曇りもない幸せを追いかけていた僕は
間違ってたのかもしれないね
毎年届く便りに浮かぶ君の幸福を
僕は認めなければならない

今年もまた寒い中 独りの年を越 ....
冬空のした
光と遊ぶ子供たち
ベンチには杖をついた老婆がひとり咳払い
あどけなさの残る主婦が
砂場の縁で公園デビュー

この場所はもう古い
ブランコは規則正しくきしみ
ジャングルジ ....
病魔というやつは
いつも不意打ちで
宿す者の人生を蹂躙する

誰も悪くない
だからこそやり場のない怒りを生み
理不尽さに苦しめられ
それは時に病気自体の苦しみを凌駕する

180度変 ....
春を待つサフィニアに水をやりながら鼻歌を歌う君がカスミソウに見えたので
僕はささやかな幸せが壊れないように
そっと玄関のドアを開けた

哀しく広がる空と冷たい空気は
春を迎える頃
君たちを ....
喉はがらがら
飽くなき渇望


砂漠の真ん中
見通しのない
手探りの日常


旅をしている
目的のない旅をしている
目標のない旅をしている
目次のない物語の中

悪 ....
私の一票には見えない血が滲んでいて
そのまま死んでしまうのかもしれない

それでも私は貴方の名前を書いて
見向きされない片想いにも似た
愛の告白をする
貴方は私の名前すら知らない

 ....
厳かな儀式でもはじまるのか
水を打ったような静けさだ

正面に目を向けると
沈黙を制した魔術師然とした
真っ黒な燕尾服を纏った男が
両肩をいからせる
雄弁なその背中から
鬼のような ....
食べられません
と書いてあるが
食べたらどうなるかが書かれていない

○月○日まで美味しく召し上がれます
と書いてあるけど
そのあとはどんな味がするのか書かれていない

キレイにお ....
場末の酒場はもう流行らない
あるいは明日には無くなるかもしれない

明美は艶めかしく客に媚びつつも
そのむなしさを持て余す
今日は比較的客足がよくないようで少しは楽だ
悟がカウンター席 ....
鏡よ鏡
おぬしに聞きたいことがある
この世で一番美しいのは誰じゃ

それは愚問です姫様
あえて申しあげれば
姫様ではないことは確かです

鏡よ鏡
それは承知の上
我はただこの世 ....
むかし、むかし
僕の育った家には
2人の鉄板奉行がいて
鉄板焼の日には
競うようにその辣腕を奮った

ジャガイモ
ニンジン
ソーセージ
肉はまだだと言っただろ

言ってみれば ....
怠惰な午後の着信。
「S駅近くの喫茶で5時」

「特別大売出し」の文字踊るチラシ裏に
思わず走り書き

道すがら
街頭で受け取った紙切れを見れば
目に飛び込んだのは
「あなたは神 ....
やわらかな雪が
しんしんと降り積もり
やがて地面の上で固まって
銀世界を作る

凍えるような乾いた都会で
10年にあるかないかの
その奇跡は
まるで初めて君に出会って
恋に落ちた日の ....
ひとつの命が
青空に迎えられるように
煙になり
天に昇ってゆく

凍れる冬の空気を貫く
鋭い日差しをみつめると
目の玉が痛むけど
今は泣きたくないから
じっと見つめていたい
そう思 ....
西陽射す放課後の第二音楽室
古びたオルガンが
窓際に押しやられ
やがて来る
粗大ゴミの日を待つ

かつてはだれかしら触れていた鍵盤にも
今ではホコリがかぶり
ただポツンと置かれた佇 ....
夏美かをるさんのkeigoさんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
哀しみの重量- keigo自由詩215-1-10
タイムカプセル- keigo自由詩1*14-12-19
すべての騎士へ- keigo自由詩1*14-12-18
- keigo自由詩2*14-12-16
生きる- keigo自由詩3*14-12-15
投票日- keigo自由詩2*14-12-14
背中の上の最終楽章- keigo自由詩1*14-12-9
屁理屈?- keigo自由詩5*14-12-8
時代錯誤- keigo自由詩2*14-12-8
鏡よ鏡- keigo自由詩5*14-12-7
鉄板焼物語- keigo自由詩3*14-12-6
- keigo自由詩2*14-12-5
門出に- keigo自由詩2*14-12-5
最後のフェアウェル- keigo自由詩2+14-1-29
冬のオルガン- keigo自由詩1014-1-7

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