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のがれられない かなしみ と
おいてきぼりにされた 寂寥 と

わたしの手のひらに あるものは
ただ ただ ひとつの むなしさだ

わたしは おまえを 握り締め
遠い街へと ゆきまし ....
夜明け前
鶏の鳴く声で目を覚ましたのは
もう遠い昔のことのようだ

今では
ゴミ場を漁る カラスの声で
目が覚める

僕がまだ寝床のなかで
うつらうつらしている時が
カラスの食 ....
虫の鳴く夜は ベランダの
ガラス窓 半分ほども 開けまして
虫の声なぞ 聴きましょう

虫の鳴く夜は ワインなど
ちびり ちびりと 飲(や)りまして
虫の唄なぞ 聴きましょう

そ ....
時は過ぎて

ゆくでしょう

人のこころは変わって

しまうでしょう

それは仕方が

ないでしょう

あらがおうとしても

運命(さだめ)には逆らえず

それは仕 ....
水族館の水槽のうえには空がない。

魚たちは 時折
水面に顔を出して 見上げてみるが
コンクリートの暗い天井が見えるだけだ。

ここは魚たちが生まれた海ではない。

水族館生まれの ....
人は なぜか 
ふと
思いつくことがある

仕事の帰り道 疲れた躰を 運びながら
ふと
夕暮れの空を 見上げて

金曜日の夜 スナックで ふざけながら
酔いつぶれた その 陽気な ....
6月、7月は雨降りばかりで
こころまで カビが 生えてしまえそうだから
せめて 陽気に 笑ってしまおう

たまには ワインなんかも いいんじゃないか
こころが酔えば たやすく 陽気に な ....
つぎはぎだらけの毎日の そんな単調な繰り返しに
あなたは 耐えてゆけますか?

ざらざらとした風が 喉にからみつき
そんな空気を 吸っては 咳き込んで
あなたは それでも生きてゆけますか ....
みどり色の風に 恋をして
いつまでも どこまでも
歩いていけそうな 気がしていた

かなしみの色は 空のいろ
はるか遠くに 流れゆく雲は
やがて 消えてしまうでしょう

あてものな ....
こころに色があるならば
わたしが失くしたこころは 金の色

みずうみの底ふかく
沈んだ金の色の こころを
探しだしてください

いえいえ それは メッキの剥げた はがね色
わたしの ....
うすみず色のかなしみを
あなたは あなたの絵の具で塗り変えようと
悩んでる
何色差したら
ピンク色になるのかと

うすみず色のかなしみに
すこし赤を 添えてみる
それは くすんだむ ....
夕暮れ空に
吹く風は
悲しみの匂いがします

夕暮れ空に
吹く風が
洗いたての あなたの髪を 散らします

(匂い立つ 悲しみのかほり・・・)

夕暮れ空に
行く雲は
悲し ....
夜の 闇の 暗さの なかに
哀しみの 仮面は 閉じこめて
こころの 底の 片隅に
しゃがみ込んでいる
希望を 取りだそう

そして 今、
新しい朝への
出発の 準備を しょう

 ....
誰にだって
大切にしておきたいってもの
ひとつぐらいは あるさ
人から見れば とるに足らないと
言われてしまいそうだけど
そんなものを 抱え込んで
生きていこうと 思う

誰にだっ ....
今、 ひとつの 朝が 生まれでる

やわらかな 光りに つつまれて
きみの頬が 耀く

朝露に 濡れた きみの睫毛に
そっと 唇を あてて
まだ すこし寝ぼけぎみの きみを
目覚め ....
忘れかけた 遠い思い出は
もう すっかり 忘れよう
かすれてしまった 幼な子の 夢のように
もう そろそろ
砂に 埋めて しまおう

かなしみの色に 染まった
遠くかすんだ あこがれ ....
雪降る夜を
ひとりぼっちで 歩いていると
白い狼が やって来て
きみの心を
咥えていって しまうでしょう

雪降る夜には
ひとりぼっちで 歩いていては いけません
雪降る夜には
 ....
わたしの好きな お花は
 ね
  フリージア
      と
   すこし 顔を
 あげて
      得意気に
  あなたは いった

ふりーじあ?
 ぼくは
 そのふしぎ ....
こうして ふたりして
笑っている ときでさえ
ふと
悲しい想いに なることがある
ぼくの 前から
きみが 突然 見えなくなって
しまいそうな
そんな 気がして

遠い海の うねり ....
   
    ?

どこに いるの あなたのこころ
捜せだせない
終わってしまった かなしみは
遠くへと 放って しまいたい 
どんなに 呼びかけても
帰るものはない
でも それで ....
遠く
遥かに
夢は
朽ち果て
おぼろげに 刻はながれる

空に 雲が ひとつ 浮かんでいる
風が 木の葉と 遊んでいる
おだやかな 初夏の午後
死んだ魂のように
はたはたと
 ....
猫捨て山に 陽が落ちて
カラスは 山に 帰れない
七つの子が 死んだから
私は どうして 生きられよう

夕焼け 小焼けで 日が暮れて
死んだあの児を 探しても
赤とんぼは もう 飛 ....
丑三つ時に 目が覚めて
誰かが呼ぶ 声がする
耳の底の奥深く あやしかなしく
わたしを呼ぶ 声がする

丑三つ時に 目が覚めて
真っ暗闇に 目が冴えて
見えないものまで 見えてくる
 ....
月夜の晩に
遠くで
猫が
鳴いています。

それは 激しく
狂おしく
まるで
赤ん坊の 泣く
声のようでも
ありました。

月夜の晩に
哭く声は
猫のようでも
赤ん坊 ....
桜舞い散るバス停の
ベンチに 二人座って
いつまでも 空を
見上げていた

いくつものバスを 見送っても
少しも
かなしくなかった

風に散りゆく 桜花
あとから あとから
 ....
回転木馬は 廻ります
ことくる ことくる
廻ります

まるで子供のように
陽気にはしゃぐ
あなたを 乗せて
回転木馬は 廻ります
ことくる ことくる
廻ります

あなたとの 初め ....
牙ネコは けして
にゃーあ なんて
軽々しく 鳴いたりしない。

鋭い牙 キラリ
百獣の王のように 吼えるのだ。

人間なんかに 甘えない。
ドックなんかに ビビらない。

そ ....
友だちのなかの笑顔のわたしは
ほんとのわたしじゃありません
感嘆符ばかりの 上の空の会話
いつも気になるのは スマホのライン
ほんとの自分を置き忘れている

傷ついてなんかいません 
 ....
雪降る夜を
ひとりぼっちで 歩いていると
白い狼が やって来て
きみの心を
咥えていって しまうでしょう

雪降る夜には
ひとりぼっちで 歩いていては いけません
雪降る夜には
一緒 ....
開けといてください
あなたのこころの扉を
いつでも 入れるように
開けといてください

いつも あなたは 頑なに 扉を閉じて
わたしを 閉めだす
そのたびに ひとり かなしく
戸口 ....
夏美かをるさんの南無一さんおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋色夜曲五_<夜に咲く_曼珠沙華(ヒガンバナ)>- 南無一自由詩115-9-19
カラスの声で目覚める朝は- 南無一自由詩115-9-6
秋色夜曲一_<虫の鳴く夜は>- 南無一自由詩515-8-26
時は過ぎて_ゆくでしょう- 南無一自由詩215-8-22
不機嫌な魚たち- 南無一自由詩215-8-2
ふと- 南無一自由詩115-8-2
雨の季節が、過ぎれば- 南無一自由詩115-7-1
世界は_すべて_美しい- 南無一自由詩115-7-1
みどり色の風に_恋をして- 南無一自由詩215-6-21
こころに色があるならば- 南無一自由詩315-6-19
うすみず色のかなしみは- 南無一自由詩415-6-19
愛歌Ⅵ_<悲しみが深いほど_美しい>- 南無一自由詩215-6-15
愛歌Ⅳ_<今、新しい朝に>- 南無一自由詩115-6-14
愛歌Ⅲ_<幸福という土地まで>- 南無一自由詩115-6-14
愛歌Ⅱ_<出発(たびたち)の朝>_- 南無一自由詩115-6-12
愛歌Ⅰ_<ぼくたちが生まれでなかった_ずっと遠い昔から ...- 南無一自由詩115-6-12
愛歌序章・冬<雪降る夜>_- 南無一自由詩215-6-9
愛歌序章・秋<花の名は>- 南無一自由詩115-6-9
愛歌・序章《夏》_きみは_もうすぐ二十歳(はたち)- 南無一自由詩215-6-7
ぼくたちの光り耀くとき- 南無一自由詩1*15-6-3
初夏の午後に- 南無一自由詩315-5-31
NEKOTALGIA・Ⅸ_<猫捨て山に_陽が落ちて&g ...- 南無一自由詩215-5-29
NEKOTALGIA・Ⅳ_<丑三つ時に_目が覚めて&g ...- 南無一自由詩115-5-22
NEKOTALGIA・Ⅲ_<月夜の晩に_哭く声は> ...- 南無一自由詩115-5-21
さくら- 南無一自由詩515-4-8
夜の回転木馬- 南無一自由詩515-4-8
牙ネコ、タマちゃんに捧げる詩- 南無一自由詩215-2-15
ただ、ちょっと泣きたかった_だけ- 南無一自由詩415-2-8
雪降る夜- 南無一自由詩115-1-30
開けといてください- 南無一自由詩115-1-10

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