すべてのおすすめ
朝を折りたたみ
昼を折りたたみ
犬を折りたたみ
猫を折りたたみ
自宅を折りたたみ
通りを折りたたみ
横断歩道を折りたたみ
バイパスを折りたたみ
街を折りたたみ
都市を折りたたみ
飛 ....
部屋には楽器
戸棚に食器
心に故郷
晴れ時々猫
一生の中の一日
   
異教徒みたいに迷い
信者のように眠る
湖のある街で
坂の多い街で
そして
思いがけない知らせ
一生の中の ....
猫を借りてきた
あまりにかわいかったので

慣れない場所に連れて来られて
神妙にしている

私は猫アレルギーだから
かまってやれない
なでてもやれない

けれど借りてきた
あまり ....
ほほえみなさいませ
青ざめた朝日に
うらぶれた夕日に
ほほえみなさいませ
粗暴な隣人に
博識な鼠に
あらゆる予言は成就する
互い違いの順番に
船出前には誤解は解ける
思い思いの格好で ....
これは本当の猫じゃない
昼間は猫のふりをしているが
真夜中、家人が寝静まる頃
ぼんやりと白く光って
人のかたちをしたものに
そして私の布団に
勝手にもぐりこんでくる
私はそれをだきしめる ....
教室では
四十名近い生徒が
ひしめきあっている
各々が心の中に
深海魚を飼っている
十数年教壇に立っていて
唯一発見したことだ
このせまい教室の中で
信じられない形の魚が
一つとして ....
眠れないときは
ピストルを撃つに限る
男は二階に上がり
机の引き出しから
真っ黒い拳銃を取り出す
そして四方八方にむけ
引き金を引きまくる
弾丸弾丸弾丸弾丸
欲求欲求欲求欲求
星屑星 ....
そろそろ
おいとまをしようか
たくさんご馳走になったし
ずいぶんと愉快に笑った
これ以上長居をすると
ますます帰りづらくなる
それに遠慮がなくなって
無礼なこともしてしまいそう
今なら ....
車の運転が苦手な私でも
紙の上なら滑らかに生きられる
比喩を追い、比喩に追われ
比喩が笑い、比喩が泣き
比喩のためなら死ねる
一体誰が幸せになる?
無意味という意味へ
言葉狩りをかわし
 ....
6時に起きて水を飲み
コーヒーを沸かす
新聞を読みながら
鉛筆で印をつける
本日はどこをまわって
職務を遂行するとしようか
ティシューでメガネを拭いて
ついでに頭上の輪っかを磨く
寝室 ....
五月の風の透明さ
雨上がりの石畳のにおい
雪の朝の静寂
足元をさらう波の清廉さ
出発前夜の胸のざわめき
日曜午後のあきらめにも似た安らかさ
わからなすぎる夜の身もだえ
泳いだ後の満たされ ....
 一 世界の終わり

世界が終わるという予言を
紹介するテレビ番組を見て
下の娘が心配している
「ねえー、終わらないでしょー?」
ぐずぐず絡む娘をあしらいながら
妻は蒲団を敷いている
 ....
猫になる理由は無数にある
仕事がイヤになったとか
満員電車がツラすぎるとか
一人になりたい時があるとか
どこかに行ってしまいたいとか   
生きてく理由がわからにゃあ
どうするべきかわから ....
炊飯ジャーのアラームが鳴る
私は手を洗う
冷蔵庫から卵を取り出し
賞味期限を確認
茶碗のふちとかちあわせ
割れない程度にヒビを入れる
握りつぶしてしまわぬように
卵を割り茶碗の中へ
菜 ....
朝には鳥で
夜には魚
難しい少女のように
表情が変わるのだ

泣き顔は泣き笑いに
 (そこから歴史)
笑顔は笑い泣きに
 (そこから歌詞)
可能性は不可能性に
 (そこから川が)
 ....
人づきあいは苦手ゆえ
頭に猫をのせることにした
出会う人たちは皆
頭の上の猫に気を取られ
(毛並みをなで
 喉をなで
 さかんにじゃらし)
私のことは気にも留めない
そのすきに私は
 ....
「夕暮れ症候群」というものがある
認知症の老人などに見られる症状で
夕暮れ時になるとそわそわしはじめ
そこが自分の家であるにも関わらず
どこかへ帰ろうと外へ飛び出すのだという
ある時、そうし ....
いえにかえると
やさしいいきものがいる
いやなはなしはわすれていいよ
へんなことばでころげていいよ
ひとりになってないてもいいよ
あしたのてんきをあとでみせてね
うどんとぱすたとひじきとつ ....
おかえり
おかえり
誰が帰って来たか知ってるのかい
その人は本当にお父さんだろうか
その人は本当に先生だろうか
本当に夫だろうか
本当に息子だろうか
本当に
ニンゲンだろうか
幽霊み ....
行き先のない電車に乗って
あてのない旅に出る
ふらりと飛び降りて
名も無い街をうろついてみる
すると出会う
懐かしい感じの人に
初めて会うのに
いつか出会った気がしてならない
気の迷い ....
僕は上海の窓拭き職人になって
安い給料やままならぬ生活のことで
四苦八苦しながら生きていく
詩など作らず絵画も解さず
芸術などというものには見向きもせずに
思い描くのはせいぜい
昼の定食を ....
内ポケットから手帳を取り出し
暗号を記録する
一晩かかって嗅ぎつけたのだ
約束の時間まであと五分
場所はいつものX埠頭
ここ数週間奥歯が痛む
しかめ面はそのせいもある
トレンチコートの内 ....
誰でも
それぐらいもっている
そんなのは
犬小屋の奥にでも
押し込んでおけ
近所のポチの
許可を得て
真夜中
あたりが深海に
変わる頃
手が何本も
ぶらさがっているような
巨大 ....
家に帰ると
娘らが星を食べている
お椀にいくつか
飴玉ほどの小さな星屑を入れ
テレビの教育番組など見ながら
気軽に口に運んでいる
おいおい、いいのか
と思ったが
今日日やってはいけない ....
夏美かをるさんのやまうちあつしさんおすすめリスト(24)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
折り紙- やまうち ...自由詩10*17-7-18
A_DAY_IN_THE_LIFE- やまうち ...自由詩515-12-18
猫を借りる- やまうち ...自由詩315-10-30
ほほえみなさい- やまうち ...自由詩5*15-10-25
寝子- やまうち ...自由詩3+*15-5-12
ホームルーム- やまうち ...自由詩6*15-4-26
冒険活劇- やまうち ...自由詩4*15-4-20
おいとま- やまうち ...自由詩5*15-4-7
ペーパードライバー- やまうち ...自由詩7*15-4-2
勤勉な天使- やまうち ...自由詩2*15-3-23
崇高なもの- やまうち ...自由詩615-3-5
World's_End_Rhapsody- やまうち ...自由詩5*15-2-12
理由- やまうち ...自由詩7*15-2-4
永遠- やまうち ...自由詩4*15-1-22
街は生きている- やまうち ...自由詩8*15-1-15
猫かぶり- やまうち ...自由詩10*15-1-12
帰りたい- やまうち ...自由詩6*14-12-8
やさしいいきもの- やまうち ...自由詩214-11-30
おかえり- やまうち ...自由詩4*14-11-10
何もない街- やまうち ...自由詩2*14-9-25
星霜都市- やまうち ...自由詩8*14-8-23
歯痛殿下- やまうち ...自由詩514-8-11
秘密- やまうち ...自由詩514-8-5
おやつ- やまうち ...自由詩1214-8-4

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する