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今日も
平熱だから
よかった
歩けるし歌える
見られるし聞こえる

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 しがらみ、ほだすから漕ぐ、漕ぐ、届かないもの、失ったもの、に馳せる隙
間、追い出し、持たず、右足、左足、込めるたびにこぼれていく、ビル群、ア
パート、果樹園が、ひしゃげていく、流線を ....
とてもかたい列車で
おもちゃみたいな街から出て行く
レールをわざと踏み外して
けたたましく列車はのぼる
神秘だねって笑う暇もなく
割れた空へと進んでいく



にわか雨が過ぎていくの ....
あいもかわらず
あたりはブルーベリーガムのにおいばかりしていて
もちろんそれもあなたのせいだった



ねえ
、と珍しく呼びかけてみると
暗闇の方にブーメランを飛ばしたみたいに
見え ....
やらしくない裸みたいな
蝶々が翅を広げて
紫色の光を頭の中で回させる
つややかな官能



ジェシカ、
君がセックスをせっくすと発音するから
僕はいつまでも取り残されている
いつま ....
溜まっていた切手を
壁に一枚ずつ貼っていく
染み付いた匂いと
色の抜けてしまった壁と
すべり落ちていく手のひら



薄く伸びていくドアの隙間の光を
セロハンテープで ....
頭に小さな針で穴をあけると
容易くゼリー状の意識が入りこむ
意味を下さいって
当たり前の様に垂れ流される
ネオンサインの空



夜をごまかすのは
眠りたくないからじゃなく
オルゴ ....
水槽の中ですっぽんが首を伸ばして
息継ぎをしている
明日のことを考えているのか
昨日のことを考えているのか
何を考えているのか分からないが
じい っと
月を見ている
もうすぐ月がしずむ
 ....
溶けた青色を見つけられないまま
虹は消えてしまった
ビルに反射された心音がふるえて
空も消えていく
取り残されたうろこ雲が溺れそうで
それだけはおんなじ、ね

身体を作り直そうと
くち ....
みかがみが
てらり、と照らすので
波紋がまぶしそうに空気をつたっていく
みだれ飛ぶひかりがひとしずく
手のひらに落ちた
代わりにチェリーをひとつぶ落として
みなもを揺らし、くり返す

 ....
口笛が遠くまで聞こえるのは
まわりに誰もいなかったからだ
分かっていたんだろう


少女よ
どこにも行かなくていい
君が知ってる誰もかもは
どうせ君の知らない場所で笑っている


 ....
たもつさんのからふさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ユートピア- からふ自由詩310-7-16
たからか- からふ自由詩310-7-13
初空列車- からふ自由詩705-8-25
いいわけ- からふ自由詩705-1-8
バタフライジェシカ- からふ自由詩1604-10-26
ふるなつの風- からふ自由詩604-6-9
歓楽街- からふ自由詩1604-4-24
すっぽん- からふ自由詩604-2-11
泳げないひと- からふ自由詩904-1-14
隠れる湖- からふ自由詩503-12-25
いつか大人になる少女達へ(おもいで)- からふ自由詩2603-11-12

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