十字路滴るほど赤く頭上に滴ってくる

壁に乗って花の柱を見上げている

みずうみとまぶた重なり合うまどろみ

虫の音に噛みしめられて向く左

逃げ来た豚立ち上がり我を干すかの回想

 ....
1)
そのあとは
熱きシャワーを顔に受く
髪にまつはる潮の匂ひよ

 (折角の日曜を磯釣で潰すなんてあのバカ男!許さない!)


2)
いざゆけよ
バージェス{ルビ頁 ....
罪悪感と後悔の記憶ごと

召し上がれ

滴る赤に

拳の痛みも混ぜ合わせ

吐き捨てた種に言い訳を含ませて

横たわる証に

土を被せたら

まるで被害者みたいな顔をして
 ....
緋の蝶を君のみぞ知る胸に彫る無血のいたみ翅広げ咲く

手のなかの諸刃はいつしか時じくの命となりて食らうかなしみ

疼くはばたき連れて生きるというならばわれをともない生きてくれぬか
根を張れ
根を張れ

川底で流されるようなやわいのじゃ駄目だ

コンクリートの片隅に根を張れ

目の前を誰かが通り過ぎていっても
根を張れ

土に埋まって見えなくなっても
根を張 ....
のびきったラーメンなんて
食べたくないし
食べてほしくもないから
そう遠くない将来
広いキッチンの
我が家に
面白人生講話(7)

 酒に就いて書こうと思ったが、数日前からいや性に就いて書こうと、意欲するようになった。  性欲、sakeとsmoking は3sではなかろうか。
女性はいざ知らず、 ....
放蕩のあとで
俺はまた女を抱く
女は女で 俺を抱いている

俺は抱きかかえられている


夕凪にかき消された
誰かの名前


 *


白い肩の揺れる姿が
つめ ....
今日、ってこの空の
どこにあるんだろう

今日、さりげなく流れた風も
もう見つけられない

昨日は、星
明日は
樹の上の
雲の上の

なんの巣だか知ってる?

ぷうっとふくらんだ
ぼくたちの家
マシマロのソファーや
板チョコのテーブル
いっぱいいっぱい
運びこんで
はじけて終わり

祠 ....
世界が滅びるそのときも、僕だけは君の味方だよ。  
 
 
 
 
 
 
 
  自分の一生の中で
 
 
 
 
 
 
  出会わない人は
 
 
  死んだ人と変わらない
 
 
 
 
 
 ....
笑うとき「にゃん」と音がするでも君は
ビーグルに似たつぶらな瞳

ネイルサロン行ってきたのと手を返し
ピンクノピックで僕を奏でる
さあ 耳を澄まして 心を静めて
金木犀の香りにだまされないで
こちらをじっと見つめて
あなたの手のひらにのっている
この罪は何の罪?


そう 口を噤んで 囀り止めて
秋桜の可憐さにま ....
雨に冷える身体。
喉を通るミルクティー。
砂糖は多めに。
色は濃く。
あちっ!
猫かぶりの舌先が痺れた。
胸の奥まで潤ったら、
丸めた背筋も
しゃんと伸ばして、
ようやく喋り出せそうだ。
覗き込んだ、その瞳に
まあるい稲穂色のお月さまを見た。

わたしの目には
スプーン色の星々を映す。
くるり、くるりと弧を描く。
あなたの闇色に、あなたの月を見つめながら。

寂し気に抱えた
あなたの美 ....
滴るものは
いけない、とされた口が
私の知らない場所で
反抗を覚えた頃
 
わざと首にかけた
新しいヘッドフォンからは
聞き慣れない音楽が
何故か、かかっていて
耳を塞いだ
 
 ....
与り知らぬ夢とやらについては唄うまい
また妄りに愛についても語るまい

汚穢のゆきつくところは清浄な海であり
死の向こうにはただ清々しい虚無がある

だから私は信じないし
だか ....
あたしの傷口

なめてみて

きっと
すごくしょっぱいよ

塩がたくさん
塗りこまれてるから
窓辺のロンリネス そこにいないで
翼ある者たちよ 飛び立て
あの青く澄んだ{ルビ高処=たかみ}へと今こそ

求めるものはあまりにも遠くて
追いかけてた夢にもはぐれてしまった
あきらめないで ....
ブラック・コンテンポラリーのリズムに身を委ね
カモミールの香りが漂う部屋の中
あなたへの想いだけが
ゆるゆると飽和して溶け出していく


手をのばして 重ねて 見つめあう
濃密なアトモス ....
髪をすく仕草で届きそうな月青い温度は抱きしめて知る


スカイタワー高層ビルに隠された月を映せり「ひとりじゃない」と


宇宙には同じ星などないそんなことは昔に確かめ合った
 ....
全てに疲れ果てて 涙を流す 君がいた
こんな自分には もう価値なんてないと呟いた
でも そんな涙を流せる心にこそ 価値は宿るんだ

目に映らないものばかりで 溢れているのは
交わらない二つの ....
眠れなかった寒い朝には
あったかいココアなんか
飲みたいな

ふたり
ひっついて
離れないで
パジャマ着たままで

そろそろ出かける時間だなんていいながら
はやく着替えなきゃなんて ....
なぁ
寂しい

ヘリウムを吸ってるよ

僕と
僕の分と
 二人分


針葉樹の季節が来てる

服と
ココアが
二人分、冷えてる

黙って伏せれば
机だけ 温かい

 ....
わたし桜の花になりたい
ふたり出逢ったころ
空を埋めつくすように咲いていた
あの満開の桜の花になりたい

わたし風になりたい
いつもふたりのまわりを取り囲んでいた
あのやわらかな風になり ....
剥ぎ取られ
た天使の笑顔と、分割された、

髑髏の気持の行方は。



飽きるほどコピー
され、スキャンされたマリア様と

の絆、

老いた初期衝動。


それは、
き ....
書きたいと思うのは
誰かに届く言葉ではなく
誰かに届けたい言葉

お気に召さなかったなら
反省はするけれど
スタイルは変えない

良い作品
悪い作品
選別され
格付けされる

 ....
まばらな枯れ葉を飾った街路樹
細い枝先が交差して編んだような
小枝の投網にひっかかり
捕われてしまった晩秋の月


きっと月の頬には
網目の痕がついているだろう
憂鬱な月の溜め息が
 ....
         エブリデイ Hightになって

         キーボード ころがり落ちる

         All night long デミニッシュの不協和音

        ....
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