よどみない涙の音がする
あなたはいつも隅にいる
渚の色に似たものよ
深海ににたあなたの涙よ
やわらかな光があって
それを与える指がある
雲は陶器のようだよ
空も風ももう優しいよ
....
唇の奥に見えた虹
忘れゆく定めとしましても
瞼の裏に潜む今
流れる水はつゆ知らず
あきらめきれない私の足は
幾つの海を渡れましょう
昔話を語るにも
馴染んだ舞を踊るにも
まとえる衣がな ....
「ブリザード」
梢吠え闇の怒りと共鳴し生を償う旅路震わす
零℃切るなみだ氷雨が張り詰めた世界の銀を裂くデリュージョン
ブリザード膝つき見上げる万華鏡身を刺す寒もい ....
白が舞う
便りを乗せて
幾重にも積まれ
やがて
銀と化す
肌を刺す冷たさに
誰かを想い
また
指先の凍えた深い夜には
誰かを惜しむ
白い息は気休めの温もり
見上げ ....
軋む骨 滲む血
白い皿の上に横たわる 頭部のない私の死体
当然の帰結のように
導き出された答えのように
あるいは悪い夢のような日常を終わらせるみたいに
夜毎 夢の中で惨殺される私 ....
黒目勝ちな瞳で
何を 見る
天然の朱に彩られた唇で
何を 語る
平らな胸に秘めた
紡ぎ事を
誰が知るだろう
揺れる花に
想いを寄せた日
誰かの幸福を祈る
....
小さい頃は、世界は狭く
繋いだこの手がすべてだった
他人へ愛情を求めていったのは
いつからだったか
全てを分かり合う事はできない
それが定め
所詮は他人 ....
あの頃に戻れるとして
(時計の針が逆に回ったとしても)
ここから
あの頃に戻る旅程に費やすものと
これから先に進む時間とは
夕焼けの回数ぐらいしか
違いはないのです
つまり
生 ....
楽しそうに微笑むね
嬉しそうに笑うね
優しい顔で悩むんだね
キレイな顔で泣くんだね
丁寧にカレーを食べるんだね
熱くなさそうにコーヒーを飲むんだね
先週挑戦して失敗したカルボナーラ作り ....
足元が霞んでいく
進むごとに
そんなこと
とっくにお見通し
突き出した指の先
新しい冬の風が
舐めていった
夢を見てたんだ
極彩色の
鮮やかな天国
ああ
過ぎていった季節 ....
心に
焼き付けるものを
得られた
心で
叫ぶものを
獲られた
それなのに
喪失感が
どことなく
空はいつからか
うそをつくことを忘れたようだ
また 冬に近づいた
寄せ集めた言葉で
とりあえず冬を迎える準備をした
....
おめかししてまいりましょう
からす瓜もほんのり色づいて
アザミの花が熱いため息ついたから
あなたに逢いたくなりました
おめかししてまいりましょう
赤いカエデに負けないように
くちび ....
貴方は、
私の、わたしたちの標の
星。
(悪魔の概念を指し示せ、けれども溢れ出る優しさは隠さず に)
ショッキングピンクの大気上、10代の熱狂を
詰め込めんだ12 ....
やたらと
犬が吠えると思ったら
今夜は満月だった
クルクル巻いた
オレンヂ色のマフラーや
ヒソヒソ内緒話をする
双子だとか
そういったものには
もう 懲り懲りで
....
もがいて
苦しんで
傷つけて
希望なんてないのだろう?
この世がどんなに残酷か
知っているのだろう?
自分の無力さも
知っているのだろう? ....
全てを、そう
寂しさで塗り固めて
寂しさに囲まれて
生きていたら
いつかしか
寂しいなんて感情は
消えるのだろうか
ひ ....
図書館の本は
公務員みたいに黙って
読まれる、という役目を
少し怠そうに待っている
田舎の図書館は
どうも品揃えが悪くて
本にも覇気が無い
手に取ってみても
抵抗はしないけれど ....
たりないの
たりないのよ
ジグゾーパズルのどまんなか
ピースがひとつ
たりないの
とおい
とおい
むかしに
わすれてきてしまったかしら?
....
繋がりを持てたあの日から
喜びを分かち合えた事が嬉しくて
共に闘えたことが生きがいで
負けたりした日は
悔しさと悲しさが分かち合えて
それもまた嬉しかった
共に手を ....
何も起こらない夜に
君を家に送り届けた
何も起こらない夜に
何かを期待していた
何も起こらない夜に
一人舞い上がっていた
何も起こらない夜に
一人で落ち込んでいた
何も ....
ピアノのあしは楽器を支えているのか
それとも音楽を支えているのか
ギターをかき鳴らす仕草は
そのあしに似て、共鳴する独り言
マイクを持って空を指したとき
ひとはただのマイクスタンドでしか ....
運命は、残酷
尻尾を振って
愛想よく
できるだけ
愛想よく
しとしと、しとしと
降る雨は、降り止むことを知らなくて
小さな体は冷たくなった
故郷なんて、もう忘れた
....
舌先が絡める熱い銃口の鉄の苦みは血の味に似て
約束の指でいざなうライフリング自我突き破る濡れた弾丸
背徳を縛る鎖の錠を撃つ。ふたつの魂(たま)は逝く果てもなく
ライブの逢いは
さようなら
録画の愛に
こんにちは
食べても
食べても
満たされないの
溢れるくらいの
優しさも
もったいくらいの
気遣いも
まだ
まだ、まだ
まだ
足りないの
....
造られた仮面は
私の傍に転がっていて
「さぁ、お好きなのを選びなさい」と。
私は傍にある仮面を片っ端からかき集めて
全部ちょうだい、と言って笑ってみせた
....
美とは
美しいことは
それ一つだけで良い
比較すべきBやCはない
鳩の雛は可愛い
それだけを思うがよい
風に揺らぐ灯芯のように
一つの愛
一つの美が
吹き消さることなく ....
さようならのかわりに
しあわせのかずを
かぞえてくださったなら
さいわいです
きおくのぺーじに
しおりていどに
はさんでくださればけっこうです
いつかなくしてしまっても
それは ....
少女は逃げてゆくので
その美しい足も
指先や
いじらしい思いも何もかもが
汚く映る
妄想
Wednesday, May 27, 2015
吐き気くらみの中
歩く白昼は腐れた匂い ....
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