『おや 気がつかれましたか。』
「はぁ。」
『まだ眠っててもかまいませんよ。』
「はぁ ん〜 とても長いエスカレーターですね。 」
『そうですね。』
「先が見えない。 ....
ただ 紺 としか言いようのない色の
ベニヤのようなうすっぺらい壁面の上に
サビだらけのトタン屋根がふわりと乗っけられている
建物そのものが 甘く針金で結わえられて
地球の上に ふわりと ....
何処の世界へ行きたいですか?
花がたくさん咲いてる世界ですか?
笑みが溢れる世界ですか?
愛される世界ですか?
本当に行ってみたい世界は?
行ってみたいのは 差別のない世界
行って ....
昼下がり、一人の子供が道端で待っている。
何を、というのではない。ただ当てもなく待っているのだ。
小さな眉をかすかにひそめ、人通りの絶えた路地を眺めている。
年に似合わぬ気配が、傷ひとつない ....
長い睫毛の目をくりくりと
人見知りも見せずお話してくれました
独学で成るレゴのヘリコプターと
黒マジックで見事に塗装し直したセダンと
救急車の工程中も見せてくれました
東京ばなながヒットして ....
ひらいた身体をどう使おうと
それはわたしの勝手でしょう?
「ひとりじゃないよ」
それが何の足しになるの
おなじ身体でいられるわけでなし
姿見に映すわたしの姿
ぷくっと気になる「部位」がある
*
肩甲骨を意識して
立ち姿に気をつけてみた
たとえばモデルさんみたいに片足を気持ち後ろにずらす
それなのに元カレ ....
わたしたちより古株で
わたしたちより広い範囲に
(未知種)として一括りされる
名もない虫がいまもずいぶんと生き抜いている
らしい
Gという
まことに理論的な空間で
アドレス武 ....
改札で「じゃあね」の後に一度だけ振り向く君に「惚れてまうやろ」
風がつよいので
この期に及んで期待している
会えないのはもしかして
風がつよいからでしょう?
いつものブラックでは淋しげだったから
表情のない顔に何か落としてみたかった
今日は気まぐれで角砂糖一個
ポツン
呟く音が聞こえてくる
ちっちゃな輪っか 中くらいの輪っ ....
体の
もうひとつの機能を知って
不安で
怖く
子供に
戻る
こころから、
こころから、
と
言いながら
愛情は結局
体から出ている
と
気がつく
強 ....
ほんとうに
いろいろなものが
はなれていってしまいました
なにもかわらぬわたしをのこして
そしてそれは
あなたも
たくさんのひとたちも
これからいきるあしたにとっても ....
{画像=110529043211.gif}
あなたは送られて来たE-mailをクリック !
あなたは掴まりました。
もう逃げられません。
もし解放されたいというなら、
(←写真クリックで ....
なんでもない休日の
中間点からおよそ50歩ほど
家に近づいたあたりで
やっぱり雨は降り出した
ありきたりの舗道を
無邪気に塗り潰していく雨粒
いつだって間が悪い僕は
もちろん傘な ....
湯船で脱力している
浮力を感じながら沈んでいる
湯をすくう
そばから両手から零れ
落ちる
形など止めずに
自由に流れるモノを
掴むことなど出来やしなくて
それでもすくいたい ....
悔しさを葬りましょう
妬みを葬りましょう
痛みを葬りましょう
虚ろを葬りましょう
焼香しましょう
昇降機に乗せましょう
乗り切れます乗り切れます
ブザーは鳴りません あっ ....
もう二度と行かないし
もう二度と帰って来ない
フェリーの二等客室に籠りっきりで
俺はずっとノートに言葉を書きつけていた
海の色はクリーム色
世界は脅威だ
俺の知っていることは
世界の ....
フリーで、
女を呼んだ。
彼女ができたので、
もう、
風俗で遊ぶのは、やめるはずかもしれなかったが、
結局、
何も変わらないのだったら、
いったい、
生きるということは、
どうや ....
<通勤時>
通勤電車の車窓を解放して間歇的に空調からミストを散布、吹き込む熱風と人体の帰化熱利用で車内温度、体感温度を下げ
る(にっちもさっちもびとが何本か毎に飛び降りる恐れはあり)。
車内 ....
濁流から逃れた君は空を仰ぐ
散っていった者は悔いがあるだろうと
ひとりぽっちの青年は いつまでも呟く
気休めの暗示も
上っ面のヒューマニズムも
しだいに溶けて何も残らなくなるだろう
....
{画像=110524233901.jpg}
昔カナリアを飼っていたことがあります。それは入社して2年目くらいの時でした。私が入っていた独身寮はもちろん動物厳禁なわけですが、金魚や熱帯魚のようにこ ....
久しぶりに
酔っ払っている
宙に浮いている精神
河北の地では
いつも風が流れている
大地を流れる風
風の音に耳を澄ませて
煙草に火をつけて
ニコチンとアルコールが
身体を巡る感覚に
....
ピンクの薔薇が
いっぱい咲く
街角にある
知り人の家
雨上がりの板塀に
枝垂れて
うす桃色にそろった
花が笑っているように
川端の知り人の家
今日は留守 ....
立ち止まるのもありとは思うものの
夏らしさを感じる風の勢いに身を任せてみる
買い物帰りとかに立ち寄る近くの公園
このあたりは放射線とは多少なりとも無縁でいられるのか
小さな子供たちのにぎや ....
本棚を、好きな本だけで、
埋めてしまえば、
ぼくとゆう人間が、それで、
できあがるといい。
ところが、
彼女の家には、本どころか、
雑誌すら、一冊もない。
安っぽい家具、
ピンクの ....
{画像=110522224220.jpg}
気が付くと雨の音があって
全てが濡れている。
空気の匂いが濡れている。
自動車の走り去る音が濡れている。
風にそよぐカーテンが濡れている。 ....
なぜ詩なのか
面倒臭くて つい
手軽な言葉を投擲してしまった
口淋しくて つい
甘ったるい言葉を咀嚼してしまった
<優しさ>の優しくないアクや
& ....
ぼくが寝付けないのは
すこし飲んだアルコールのせいか
食後のあとのコーヒーのせいか
それとも 今日を終えたくないのか
・・・・
眠れるように 君に おやすみを
眠れるように ....
臍ではない
あなたの中心
にむかって
水平なのに
ピアノに載せた
しゃぼんが滑りおちるのは
ふぞろいな黒鍵のせい
です、
が
です、を手焼きせんべいのようにぱちぱち ....
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