あんた証明したい
なんにも
嬉しいね卵持ってかえりなよ
釘打ってごらん釘
ぎったんばっこん傾いて
地球も発泡してら
ああ君ら目から艶墨ちろちろ流すが
猫がしどろもどろだね
あんた主張 ....
箪笥の奥深く秘められていたいくつかの小箱
おそらく母の物であろう歯の欠けた櫛に
出合ってわたしの心が波立つ
そして 夭折した兄たちの名に混じって
ボクの名が乾ききった小箱
それは ....
喧騒の夜
組み込まれているから、見えない
都会にもいるんだよ、言霊
あとだしのあいしてる
あとだしのあいしてる
あとだしのあいしてる
こんなんで勝っても
うれしくない。
....
150829
乗務機は今は無き香港啓徳空港に近づいた
これからがおいらパイロットの腕の見せ所
いつもわくわくはらはらする一瞬だ
真下には白いビル群が白い墓石が群れ成して
....
掃除も料理も嫌いだけど
洗濯だけは好きで
洗濯物がよく乾くから
夏が好きだ
洗いたての洗濯物を
ひとつひとつ太陽の下に干すとき
いい匂いがして
気持ちよくて
カゴの中身が宝物みたい ....
150827
孤独な青年ばかりが集まり
モダンな小学校を建てる
全員個室で授業を受ける
体育だけはプロテクターを着け
乱闘へのスキルを磨く
午後は、エアガンの実射 ....
夕方、
車中で左隣に座った老人に、
肩で殴られた。
私のなかで何かがメラッと揺れて、
痛い!
と両手一杯に 石をぶつけだが ....
お母さん、私ね、学校にin loveなboyが八匹もいるんだよ
金魚に餌をあげていたら
次女が後ろで不意に大きな声を出すものだから
目の前の水槽に
突然金魚が九匹飛び込んできて、
その ....
胸のファスナーを下して
白い綿毛に包まれた
幼い夢の息の根を止めて
そうして入り日の燃え落ちる
血だまりへ
交わることで違え
意味を失する言葉のように
縺れたまま ひとつの肉塊となり
....
今年も八月が終わります。
もう、命日の回向すらありません。
でも…
* * *
色褪せたフェルトで覆われ ....
まとわりつく夏の汗
行水で流せば
あとはキンキンに冷やした至福の一杯
久々にいい酒くらって
現代詩フォーラムというサイトへ
投稿していたときのことを
話してしまったらしく
「おじいちゃんらしいとこもあったけど、
なんだか新鮮だったよ」
なんて
感想 ....
150822
あの山越えて、野を越えて
芳子先生が好い気分で歌いだす
平均律の授業の時の楽しみだ
先生はオペラ歌手を目指してた
美声だったので
声域が広かったので
少 ....
君からもらった言葉が
小さな箱と
淡い青の紙に
包まれて
ひきだしの中に
しまわれる
悲しい時
泣きたくなる時に
ひきだしから
一つ取り出して
大事に大事に
抱きしめてい ....
時を放って
昇っていく夕日について思考する
青くときに淡い時代の切れはしのよう
葉が呼吸をする間に語り合う
そっと息を止めたりして
手紙に書くように丁寧に話をして
愛はとくべつ
....
あなたには、
打たれた記憶しかなかった。
言葉の手のひらで、
私の頬や背中や足を、
あなたは何度も打ってきた。 ....
西瓜の産地が
北上していく
夏が通り過ぎるのを
毎年スーパーで見かける
多分、今年最後の
西瓜を食べながら
高校野球の
決勝を見ていた
季節というのは
うまく出来ていて
....
綴る 言葉は
うちなるもの
枠の無い無限の大地も
心には持てるものを
空でなく
海でなく
大地でなく
私は 貴方という
果てしない宇宙を
心に綴ってゆく
風の強い日にも蝶は飛ぶ
気流に乗って巡り
波を越えたり潜ったり
泳ぐようにすり抜けては
喉を潤す 揺れるクローバーに佇んで
ヨットのバーでカクテルでも飲むように
洒 ....
いろんな感覚が錆びて
緩やかに死んでく
街に出れば疲れて
ヤキがまわった、なんて
ぼんやり思う
頭に魔法の欠片が残ってて
誰かに秘密を教えたくなるが
その呪文はおそらく
言 ....
完璧を求める心ほど
少しの歪みが許せずに
破壊的になるけど
人は
曲がったり
間違えたりして
整わなくても良いんだ
整わないから
かすかなたわみの中で
呼吸が出来てい ....
超現代詩は 聞かせるようにつぶやけば出来ます
下手に表現技法とか 文法とかにこだわると
情(こころ)がそがれます
超現代…
はて 現代を超えると何時の時代になるのでしょう
近頃 宇宙 ....
150819
落車して
頭抱えて
高低差を
恨むとき
近代の花
制限無し
ゴールよ
おまえの
出臍がね
ぽちぽた
4文字の
制限速度
100粁
自動車の
自 ....
――皿が割れた!
まわす皿はもうない
みんな落として割ってしまった
誰かのせいにしたくても
皿を落として割ったのは自分
落として割れたのは自分の皿
何事も寸分変わらない
仕方がなく
架 ....
街路樹の緑が色濃くなる刻
敷き詰められた赤い煉瓦に
バイオレットの紗が降りる
黒いヒールがコッコッと音を立て
街路に照らし出されて
白いコントラバスが歩いて行く
コントラバスから延 ....
せみの大合唱
だるい
こんな日はお空にとけるねん
おれには帰る場所がない
歌っているけれど
なぁに、あんた
逃げただけさ
雲の切れ間から
お天道様が言う
おれには帰る場所がない
南口の広場には
まん丸に肥えた鳩がいる
痩 ....
あたしはねわかってるんだよおまえさんが腹の底で何を企んでいるかなんて
綺麗事ばかり並べたて親切そうな表情でああ言えばこういう
はぐらかし話をすり替え丸めこむ
丸めこんだらこっちのもんだと思ってる ....
光で埋め尽くされて行く影
影で埋め尽くされて行く光
詩で埋め尽くされて行く空白
空白で埋め尽くされて行く詩
沈黙で埋め尽くされて行く会話
会話で埋め尽くされて行く沈黙
過去で埋 ....
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