眠いから寝た
疲れたから寝た
悲しいから寝た
わかんないから寝た
水たまりみたいに寝る
昼間に寝る
ずた袋みたい
粘土
つまんないから寝た
寂しいから寝た
頭痛いから寝た
覚 ....
{引用=
今すぐにあの憐れみが欲しいの、と わたし揺れてる 吊革みたいに
不特定多数のからだは湿ってて乾いた肌を忘れそうです
あおむけで爪先ぴんと伸ばしたらさみし ....
怒りと憎悪は人の世の兄弟
胸を灼く荒廃は人間を苛める
胃の腑から沸き上がる痛みは全てを呪い
何より最も強く己自身を呪い苛める
血生臭く罪悪に満ち溢れ
復讐と怨恨が全ての理の神たる人の ....
ダイエット目的にはじめたジョギングだったはずなのに
夢はホノルルマラソンなんて張り切っている
フルマラソンって42.195kmも走るんだよね
あの子の精神構造ってどうなっているんだろう
....
羅漢頭をペコリと叩きゃ 大人の漫画の声がする
1998.04.07. YIB01036 Tamami Moegi.
....
七夕なのに雨模様
願い事を見透かしてしまう僕には
あまり関係のない事実
笹を(と携帯に打ち込んだところで、稽古が終わった娘が車のドアガラスを叩いたから、作業を中断をせざるを得ない)
※ ....
わたしたち たぶん
ふたりとも
相手のひくつさを感じるところに
身を置くことが ....
眩い光りは衣を重ね
いつまでも消え去らぬ
それは人知れぬ
夏の海峡の 輝きを増した陽炎
落ちてきた 数知れぬ星達をあつめた天の河のように
静かによこたわる
無数のきらめきは、時を惜しみ
....
夕暮
赤い信号が消え
青になる
辺りはうすく、たそがれて
私たちの車は、角を
曲がる
ふとしては考える
幸福、幸福
修辞に位置付けられるきざはしの出現はいみじくも重なり合う因果であるが、
しかし私たちの生活を根底から揺るがすほどのナルシシズムを包含しているわけではなく、
ただ、
夕映えから派生する杞憂 ....
爪の
ニオイをかぐ
わたしがまだ
わたしであることを
ひそかに確かめる
+ +
舌で
前歯の裏側を
トトトと叩く
さも大 ....
開け放たれた窓からは
初夏の高台から望む
雨上がりの小さな街が一望出来る。
マッチ箱のような小さな家には
色とりどりの屋根が
張り絵のように
斜面にへばり付いている。
空は真っ青 ....
墨色
窓が悲鳴をあげる
どうせ また雨さ
会いたくても会えないよ
きっとこれも誰かの策略
悲しくなって泣いたら
一層 窓が声をあげた
悔しいから
マリーアントワネットに ....
ベッドの上で背中合わせに座る
言語で相手を欲情させる
触れずにイかせる
卓球のラケットを2本用意する
ベッドの上で向き合って座り
体表を叩き合う
男の尿道に万国旗を仕掛ける
女の ....
夏が来れば思い出す
遥かな彼女
青い空
澄んだ風の中に浮かびくる
優しい影
野の少女
向日葵の花が
咲いている
夢見て咲いている田の辺り
空に向かい
手を伸ばす
....
雨を欲する街が
コンクリートのサバンナだとしたら
ぼくは群れからはがれた
いっぴきのガゼルになって
待ち伏せていた風に食われる
舐めてもいいよ、と
赤い花々のうつわがひらき
惹か ....
あかさびた喧騒昏く広小路
上野山くろぐろ聳え駅を指す
午前二時松坂屋横かすめ行く
おかっぱの少女防空頭巾{ルビ厭=や}で
千代ちゃんは数え四歳母捜す
川向う慰霊の堂は家ならず
....
茜さす 空を染めていく
滲む影 遠ざかっていく
烏舞う 手を延ばしたなら
深い闇に 確かな光
あなたはいつも笑っていたね
優しい声で話しかけてくれた
そして時に怒ったりして
口をとが ....
1
春を見て
鳥はなんて思うだろう
月を見て
蛙はなんて思うだろう
虹を見て
花はなんて思うだろう
雪を見て
雲はなんて思うだろう
空を見て
木はなんて思う ....
この際、生理や物理なんて
大人のお伽は邪魔だ
畳の上に、
ヨーヨーなんかとぶん投げて置くさ。
柔らかなまま
君のおちんちんを引っぱって引っぱって
電車に乗って、新宿で乗り換えて
上野動物 ....
風が駅前の野原に吹いている。
野原に生えた野草の葉は
優しくうなずきながら
隣の葉にお辞儀をしている。
風が駅前に優しさを運び
優しさで満ちあふれた
空き地の前に僕は独り佇む
風 ....
{引用=
せかいから見つからないよう息をして、(あなたがほしい)(あなたになりたい)
神様が恵んでくれたO2を奪い合ってもえてるぼくら。
すぐ傍でかれらが笑っていることと ....
ね、ういろうさん
あんたちょっと歩くの速いよ
引っ張らないでくれる?
「お手をするかわり、おやつくださいな」
ね、ういろうさん
あんたちょっと拾い食いはやめなさい
あと、たまには吠 ....
雨を聴くひと
土を嗅ぐひと
奏でられる調べには限りがある
奏でられない調べを夢にみすぎて
からだを置いてきた場所を
遠ざかってしまう
胸の奥には想像上の内臓があって
白いバラ線に ....
アリスはそこへ乱暴に投げだされ
黒い瞳に大粒の涙をためた
やがて朽ちてゆく散らされた意味の
灼熱に乾いたサハラカラーの砂漠の丘に
一面、蒼く鮮やかに咲く魔の花の
雑音交じりの夢へといざなう、 ....
今朝は曇り妻は車で出勤す歌を詠むよりやるものもなし
胸が痛む故に聖書読む日のおわり寝入るのが楽しいだけ
この世へとのこしたいのは妻の歌私のすべて命の燃え木
―落語家 三代目雲流亭祥月(出目金もとい)の草稿より―
大門の手前で探るは懐具合と肚の裡。緋襦袢めくろか賭場で摩ろうか、
踵返して暖簾で正体無くそうか、それとも暫し。と四歩の間を行き ....
{引用=
旅群の影に腰掛けて
静かにナツメを噛んでいた
夜露に濡れた
クサカゲロウの卵塊が
孵化した途端
光に溶けて
満ち欠ける月が映る
瞳を抉り出し
過去を刻んだ証人として
....
幼女 蒼の空
幼女 金の流麗
幼女 白の飾布
幼女 漆黒の眼差し
幼女 我が故郷
ああ!お前の華奢な身体を抱きしめて!
お前の苦悩と悲しみを拭い去れれば!
あとは何も要らないよ!
....
{引用=憂鬱な目覚まし時計、日常へ旅立つ自転車のペダル、決曜日
ぽっかり空いた胸ポケットに立葵を活ける、華曜日
眠れる森に訪れたファーブルたちの欠伸、睡曜日
静かなく ....
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