自分が書きたい詩を書くこと
読みたい詩が読めること
それだけの為に
命をかけていた
「おしん」の最終回のように
かつて、我慢に我慢を重ね
頑張る姿が人の感動を
呼 ....
ひとつの問いが
私の上に落ちてくる
飛ぶ空を失くした
鳥のように
無数の鳥が
私をめがけて落ちてくる
羽のない
石つぶてのように
私が空へ投げ上げた石
虹色の放物線のむこうか ....
心が干からびる前に
できることはあっただろうか?
言葉を失くしてしまう前に
言うべきことはあっただろうか?
伸ばした手は虚空をつかむ
無数の手が天に伸ばされる
それぞれの手は繋がること ....
海を知らないのに 波のように
風に這われた雪が空中に駆け上がる
道路から 枝から 積もった雪の壁から
風の爪となり 冬の刃となり
波から眼をそらせば とらわれたハンドルが
凍る道に ....
まどろみの午後、鼻毛を抜いていた
おや、白いのが一本
ちょっとした目眩をおぼえながらも、また鼻毛を抜くことにした
僕たちはなんのためにボブ ディランを
きいてきたのだろう
少なくともこのユダヤ人の歌は
娯楽ではない
でもトークブルースとしては
とても素敵だ
NHKで放映されたドノバンやジョ ....
雨に濡れてるブランコはいつもより空が近くにありますから、楽しいですね。でも、片道切符で乗ってはいけないと書いてあるのは何故でしょう。
風がふくたびシーソーが揺れるので、目に見えない何かを計れるよ ....
雪原の笹が体をふり
両手を振り
またなって片手を振って
やがて居眠りでも始めた様に埋もれた その後に
カラカラとスキーリフトに乗って虫達が上がって来る
白銀に立つその姿に
....
ぶつからないように
ぶつかって
絡まないように
絡ませてしまう
濁らないように
やっぱり濁りの中に浸かり込んだ
傷つかないように
傷つき泣いて
傷つけないよ ....
四角い団地が建ち並ぶ
その中には四角いドアが並んでいて
ドアの向こうには四角い部屋が連なっているのだが
暮らしているのは どこか
丸みを帯びた人間だ
四角い暮らしに疲れてくると
人は ....
冷たい布団に潜り込んで
悴んだ体を丸め
膝を抱えて
ゆっくり目を閉じる
呼吸を整え心臓の鼓動に重ねると
間もなく私の意識は解き放たれ
私を形作っている六十兆の細胞の波間を
ゆらゆらと ....
武人なら品性もともに磨くべし
投資家は業の深さを想うべし
人生は生きる仮説と思うべし
打算の果て大損もらう配当金
東京五輪まともにやれるのJOC
きみから
ありがとうという言葉を聞いた事がなかった
すみませんという言葉しか出てこなかった
それは感謝の言葉ではないんだ
君からは何ももらわなかった無表情なその平凡な佇まいは
拒絶や ....
川が かろやかに ながれている
人々は みな
黒い衣装を着て
積み重ねてきた色とりどりの思い出が
しずかに ながれていくことに 心を寄せている
美しい心でありたいと焦る日々を埋葬し ....
遠い人は自由だ
理想を語ることができる
見えないから
無垢な心で理論を振りかざす
割り切ることができる
中空に浮かぶ月が綺麗
それは遠いから
月面では人は一時も生き ....
冬の先輩が太陽を白く吐く
先輩がもうすぐ卒業する 天道虫の校章をつけて
思い出の扉を瞼で閉じ 積る雪で熟成させる
また冬の先輩に逢う日まで
冬の真ん中の冬の先輩 祭る行事に揺れてい ....
折れない筈の
芯の上に立ち
折れない筈の
心の平衡感覚を保つ
泰然自若の筈の
聴衆が
右へ左へと
弥次郎兵衛に誘われて
激しく揺れる
鳩が
似合わない声で
咽び泣く
....
夜に浮かぶ幻想群
いつも夜の湾岸線を走る度に思うのだ
川崎と木更津を結ぶアクアラインも然りだが
陸上の建造物よりも海上の光のなかに浮かびあがった巨大建造物は
何故か深く心を打つ
....
誰かが出ていった
後ろ手にドアを閉め
光の紙面に輪郭を焼き付け
誰かが出ていった
窓の外で知らない鳥が鳴き
鍵を開け
重い抑圧から君を逃がし
振り返るこ ....
迷走する瞑想
所業の諸行無常
彷徨する方向性
異形の世の偉業
進行する信仰
混然たる根源
重いもの思い
軽くからまるカルマ
脳天気な転機
転がるこころ
....
子らにはすべて名まえがある
物のなかにいる子
鏡を割ったような子
一粒の歯もないままでわらう子
レモンイエローの乳房の子
氷点下で生きている子
それでも
澱とともにあるとうめい
....
裸木と詩人が歩く散歩道
苦しみが二つあるのもいいものだ
一つの事だけ 思いつめていられない
じっくり向き合ってもいられない
さあさあさあ
最大の苦しみにあうまで
練習しておこう
苦しみながら 生きる術
....
吊革に捕まろうと
子供が両手を精一杯伸ばしても
ぎりぎりで届かない
近くて遠い
輪っかを見つめている
その子は多分何年後かには
何も考えずにそこへ辿り着く
何年待っても、何年願っ ....
ちっこいよ ちっこいよ
ぼくのおちんちんじゃなくて
ひととしてのこころのうつわ
でっかいよ でっかいよ
ぼくのたいどじゃなくて
ぼくがずっともっているゆめ
ノートの片すみに描いた {ルビ♡=ハートマーク}
それは恋だった
でも、愛は未だ描けないでいる
先におことわりしておきますが、これは夢の話です。
夢に見た出来事なのに、本当にあったことのように胸に刺さって、忘れられないような夢を、時には見ることがあるでしょう。
特に寝覚めの一瞬前に見 ....
寒椿匠が打った日本刀
泣いたって明日は来ないし寒泳ぎ
いちご
私は舌を疑う
包まれたいちご 瑞々しく 飲み物いらずの 片手にいちご
甘さの加減のきいた されど棘のない 巧み搗かれた
小さな雪だるまたち
いちご
私は舌を ....
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