音楽が僕達を奏でる
詩人が世界を創造し
画家が世界を色づけし
僕達の意志が宇宙を膨張させる
科学はよくできた物差しにすぎない
だが、その物差しもまた
世界の拡張に一役買っているのだが
人 ....
カーテン越し
割れ目から漏入する
ジリ・ジリ
漂白の化学作用に
包まれた部屋で
全色素は失墜する
/them/
それは
夏
のような
つかまえた! 石灯籠の丸き宇宙に
夏帯を解いて自由になる私
戻りたいサンズイ連れて涙梅雨
今だけを夏野にきざみ生きていく
あの頃は虹だけ見てればよかったね
ブロークンハー ....
夏を待つ間
透明な
ガラスのコップに
冷たい水を注ぐ
満ちていく
満たされていく
透明な入れ物に
透明の中身で
夏が来る頃
どこからともなく
水滴が現われて
コップの魂を ....
いま夏はどこそしてぼくの隣にすわっているのは誰
灯台へつづく道ひかりとかげの午後をあるく
ひまわりと話し続けたこの丘で幼い頃の夏をみつけた
エンドレスサマー潮騒にこころをのせてきくサ ....
忘れられた歌
幼い日の
遠い記憶と
優しい嘘
軽い眩暈と
心臓の鉛
どこまで潜ってゆくの
どこまで走ってゆくの
世界は等しく朝を迎えるけれど ....
うつが季節に負けそう
刺激を感じないのがカルチャーショック
昨日使わなれなかったモノに
何度トライしてもできなかったから
きれいに捨てるのってつれない
思うからできないのなら
「ロスト ....
もう引退を宣言された政治評論家の
三宅久之翁はある番組でこう断言なされた
『こどもに人権などないんだ。きちんと目上の
ひとの言うことを聞いていれば好いんだ』
言葉はそこで留まらず
『こども ....
夏なのに雪を恋しがる
あなたの顔がちらつく
思いっきり好きだと言い残したのは
ずいぶん昔の話だ
ぷよぴよした二の腕はもう恋愛など縁遠い
夏だとゆうのに海がにあわない女だな ....
それは水面の煌めき
スケート場のような所
(奇妙な父親および湿度A)
僕の記憶以前への旅
創世の海洋を行く
大浴場のような所
(母親の抱擁の前の祝福B)
僕の記憶以前への旅
....
癒えなかった
云えなかった
ことばたちよ!
月のといき
天の川の星のながれに
指をふれる
星のしじまのつめたさに
寂しさを 手づかみする
そんな夜には、
なぐさめの亡霊が やってくる
小さなベッドにすべりこんで
私の ....
なないろのおもちゃのくにへつれてって いっしょう恋に傷付かないよう
つま先を並べたベッドに月明かり優しく熱を帯びてゆく夜
潔く決意することいきものは愛することで生きていること
....
ゆるやかな稜線は日々の通奏低音と
重なって光や風の渡る今日を彩ってゆく
痛くなかったかい
首もげちゃったけど
どこまで転がってゆくんだろう
僕の通底器は結びつけることに疲れてしまって ....
孔雀の団扇羽のような5時30分の夕焼けを
舌いっぱいに転がす
きみの顔もわからなくなるこの空で
おれは遥か彼方の宇宙を眺めて
ただ、立っている
右足で
ずっと吼え続 ....
わたしが哀しみを好むのは
ほんとうの哀しみを知らないからかしら
わたしが淋しさを辛く感じないのは
ほんとうの淋しさを分からないからかしら
外は土砂降りの雨
窓を叩く音でそれは分かる
....
もうじき冬が来る。
あの人に出会った冬が来る。
あの頃私は浮かれてて
名前も知らない出会いだけを信じていた。
春に出かけたダムには
まだ氷が張っていたし
山 ....
曖昧な笑顔を
優しさだと思っていたから
本気になって辛かった
待つのは簡単だと
タカをくくっていたから
毎日が長かった
だから思い切って全部捨てた
....
目に見えて不幸そうなわたしを
演出しようとしたけれどできなかった。
総てに負けているなんて
認めたくないから。
髪を切る代わりに
きつく結い上げた。
溜息を ....
鉛筆を研いでる間に書きたい事を忘れてしまう
(何もしなかった日)
…海水浴場へ着くと家族連れはもう帰り支度をはじめていた 。
ほしかったポロシャツにもまだ未練は残っている 。
車で走れば雨雲がついてきて
ぼくの右脳に影をさす
…一瞬すれ違うひとから過 ....
少年は飛んで行った
アスファルトの空に向かって
自由が欲しかった この世は生ける監獄
少年が泣き叫んだ時
世界は耳をふさいだ 目を閉ざした
口をつぐんだ そして今
彼が手の届かないとこ ....
赤い雲が青空に溶けていく
さなぎの上に 初めて羽をひろげる鬼ヤンマ
透明な四枚の羽と 複眼に陽が射す
洗濯ものを 外に干す
水辺の近くに立つ 銀の洗濯棒が光を集める
風波をかぶる池の石 ....
湖底に眠るオルフェウスの首
無数の藻を寝台にして置かれている
目は閉じられ
口は唄うかのように
ほんのかすかに開いている
水がゆらめいて光りさざめく
闇と光が溶け合っている
死と生が ....
小磯良平描くところの令嬢である
タイトルは「冬の夜」
昭和29年週間朝日
新春増刊号の表紙であるが
ちなみに当時の値段で一冊70円
先日古本屋で50円だった
花森安治や長谷川町 ....
幼い心をこじ開けて
あなたは痛みを植えて行った
悶え苦しむ年月
綺麗な嘘で幾重にも
痛みを包んで行った
いま この心に抱いているのは
ぞっとするほど美しい
....
アタシは強くなる!
毎日かいじゅうに襲われようとアタシはがんばるよ生きる!
負けないのだって夢があるから
強くなる!きっと、
パンダの赤ちゃんが
亡くなったと
News速報で流れる
平和な日本
動物の赤ちゃんが死ぬのは
特に珍しいことでもないけれど
パンダは特別枠なので
みんながかわいそうと言う
わざ ....
知らず知らずに
君を刺していた
心の何処かが軋んで
君を刺していた
誰にだって
有り得ることなんだ
僕達は棘を抱えて
生まれてきたんだから
気をつけていても
何処かの ....
離れているほど、愛することもある。
それは幻想。
近くにいてこそ、憎しみが増す場合もある。
それは潮時。
哀しみは誰の上にも平等に降り注ぐ。
涙を隠す雨となり、 ....
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