途切れがちの遠い波音に
あるいは
いつかの風景の肌ざわりに
私は
何を求めていたのか

カンバスは
筆先の触れた瞬間から
額縁にきちきちと収まってしまう
握り込んだ青い爪が
手のひ ....
イチコが僕の家にやってきたのは
今から十年余り前のことでした



四月の暗い雨の日でした

皆が雨で桜が散ってしまうと
嘆いていた日でした



当時住んでいたアパートの玄関 ....
高層_ 大理石建築の なかで なつかしい

( いまは、どこのひとなのだろう? )

ウオシゲに あった

かれは 色の 白い きれいな 顔を して

シャープな フレーム ....
夜が色彩を放ちながら
あめふらしを待っている
鍵をなくされた僕は
近づいても遠ざかっても
同じ場所にいる

牛の頭骨をかぶった
悪魔が迎えに来るよ
君と同じ足取りとそのテンポ
ゆ ....
誰かの足跡が誰のものでもなくなって
行き交う人は無音の足音を響かせる
黄色と黄緑、とピンクの水玉が歩いていく
夜をつれて来る られつのまわらない僕は
這いずり回る僕とすれ違い明滅を繰り返し ....
さわやかとはなにか
やさしいのは春か
掃除機のきゅいーんが
許してくれるなら

行けばいいのですよ
さみしくなんかない
お空の飛行機が
落ちてしまうのなら

苦しくはな ....
僕は深夜の公衆電話ブースで
キミに聴かせる物語を暗誦している

 動物病棟に緊急搬送されたクマリスの
 バイタルは比較的安定している

すでに眠りについたキミの枕元には
3年ほど前に発禁 ....
いつも触れたい 柔らかさ
マシュマロ気分ふわふわ

僕の知らない君を
一つずつ覚えていこう

 大きな冒険の中に 信じあえる何かがあるから
 より甘い力を手に入れて 空で手を離そう

 ....
『私の進む道の端々に

幾多の血が流れているのでしょう』

「僕の振り返る道の外れに

幾つの屍に似せた有機物がおかれているのだろう」

そして、今その真ん中にいる君は

どれだけ ....
 あたしは、男が苦手だ。
あの優しさが怖い、
優しすぎて怖い。
優しい男は嫌い。

男はあたしに決まってこういう、
「化粧をしてみろ」と。
化粧をしたあたしを見て、
男は欲情でもするの ....
きみが笑った
きれいだった
春だった
桜がさいていた
ひとがたくさんいた
きみが笑った
目がきれいだった
美しい弓をえがいて
きみの目が笑った
春だった
時がもつれていた
もつれ ....
あなたの指先が

途切れながら描く円

あなたと私を定義する縁

だからまた会える

泣かなくていい
君が僕に別れを告げてから
君ソックリのロボットを作ったんだ

君と違って言うことを利くし
我が儘も言わない

だけどね 君ソックリの声が痛いよ
だけどね 君ソックリの笑顔が痛いよ

 ....
今日は入浴剤のかわりに
思い出を溶かしてみることにした
みるみるうちに水が染まっていくが
どうもうまく混ざらない
思い出にも種類があったらしい

やわらかなパステルカラーとかたいモノクロ
 ....
  


なんも取り柄のないあたしと
ぜんぜん特別のないあんたが出会って
余りある 寂しさと
どこまでも続いていた 手持ち無沙汰に
いつしか
一つ屋根の下 暮らし始めた

特別 で ....
「きゅらりん」

私は本当にあなたがそう言ったのか、
はたまた、驚いた。

「きゅらりんってなんだよ。」

けれどもあなたは、なにも教えちゃくれない。
沈黙に陥った。

「だからさ ....
円形の鏡に映す

無理に浮かべた笑顔

すぐに終わりにして

微熱があるの
 彼から電話があったのは、すっかり眠りについて、そろそろ楽しい夢でも見れそうだなと思っていたあたりだから、夜の2時くらいだろう。とにかくこんな時間に電話をかけてくるということはそれほどいい連絡でないこ .... グレートーンの街

浅い水溜りをまたぐ

一瞬だけ映る

スカートの中の秘密


ひび割れている
黒いのは生まれつき
随分と汚された


それでもあなたが綺麗と言ってく ....
憧れるんです

田んぼの広がった
いや、あまり広がりすぎてはならぬ

緑あふれる、水車は回る
羊はめいめい、雲はゆったり
笛の{ルビ音=ね}ひゅるる

ひゅるるるる

右手に本を ....
鶯が
桜に色を
わたしています


今日は雨
あなたは
静かに
そういいます


書きかけの手紙
まだ、
ポストへ
出せずにいます


花びらは
雨を乗せて ....
カラフルな田園をぬけ
ヤマは
絵モヨウのヨウなスギノキの
ヨウなミドリいろが
ヤマは
ウミよりも深く
ムラサキいろへ
取り込ンでく
沈ンでく

ヤマヤマは
ソレゾレすこしづつ濃さ ....
欲したものを失うたびに
右まわり 左まわり

信じたものを見失うたびに
目がまわり ぐるりとまわり



ゆれるシーツで重ねたウソも
わかっているコトバばかりで殺してくれ

おか ....
朝の光が まぶしすぎて きらめいてて 眼が痛い
夢の続きを 見られなくて あくびひとつ

時計の針が 進んでない 止まっている 電池切れ
時の流れを 感じぬまま 顔を洗う

忙しい暮らしに ....
クリスタルの ボールが 放られると

ぼくらの ふたつの 土地や からだに

いのちに 焼かれた 対話が かがやいた

放擲 された ボールには ふらふら 泳ぐ

天の 子 ....
品川駅のスターバックスコーヒーからは
高輪口と港南口を結ぶ中央コンコースを
本当にたくさんの人たちが
サーモンピンクとライムグリーンに色分けされて
指定された方向に運ばれていくのが見下ろせて
 ....
各時代には
それぞれペニスが生えていて
長いものや
固いものや
それはそれはいろいろな種類があるけれど
私は特にその中でも
品のいい形をしたものを選んで
自分にあてがった  ....
久しぶりにどきどきします。
自然と口角があがります。
4つ年上のあのひと。少し恥ずかしがりや。

先輩から可愛がられていて
バカがつくほど真面目らしくて
好みの顔ではなかったんだけど、 ....
何人目かのオンナが踊っていた


純粋だった景色も
捨てられた新聞紙のように
風に吹かれ、転げてゆく夜の雑踏

街は痛みも
嘲笑で、もて遊ぶ


ナマあたたかい酒を知り、

 ....
西の国の王様は嘆いた。
彼の一番に大切にしていた海より青く世界一珍しい、
自慢の鸚鵡が逃げ出したのである。
王様は独身だった。彼は早くに両親を亡くした。
彼は悲しさをわかりたくないと、その鸚 ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10500)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
遥か、透明の過程- 佐野権太自由詩32*07-4-25
イチコが死んだ日- 自由詩16*07-4-22
たましいのともだち- モーヌ。自由詩12*07-4-22
逃避- ねろ未詩・独白5*07-4-21
キリンと- ねろ未詩・独白4*07-4-21
薄情娘- 蔦谷たつ ...自由詩11*07-4-21
うごきだす、- シリ・カ ...自由詩507-4-20
Power_Of_Sweet- 北大路京 ...自由詩7*07-4-20
- 狗の骨自由詩307-4-20
_男- つぐこ自由詩407-4-20
きみが笑った- 渡邉建志未詩・独白707-4-20
サヨナライツカ- 衿野果歩自由詩3*07-4-20
Only_One- 北大路京 ...自由詩25*07-4-19
バスタブ- 優羽自由詩11*07-4-19
- 川口 掌自由詩16*07-4-18
日常会話- 蔦谷たつ ...自由詩3*07-4-18
最後の晩餐- 衿野果歩自由詩1*07-4-17
【短:小説】深夜の電話- なかがわ ...散文(批評 ...1*07-4-17
水鏡- 衿野果歩自由詩2*07-4-16
いいなあ- 蔦谷たつ ...自由詩8*07-4-15
葉桜- tiki自由詩17*07-4-14
太陽のいじわる- 七味とう ...自由詩7*07-4-13
愛だとか、生きるだとか、- わら自由詩14*07-4-13
7days- 北大路京 ...自由詩10*07-4-13
トロイメライ- モーヌ。自由詩16*07-4-12
品川駅PM7:03- シリ・カ ...自由詩6*07-4-12
時代産み- なかがわ ...自由詩4*07-4-10
- はるこ未詩・独白8*07-4-9
しわ- わら自由詩16*07-4-9
鸚鵡の偉業- 蔦谷たつ ...自由詩6*07-4-9

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