忘れないで
と言うには
遠すぎるし
忘れて
と言うには
近すぎる
出会わなければ
と思うには
おだやかすぎたし
会いたい
と口に出すほど
捨て身にも
なれなかっ ....
妊娠悪阻ということで、
一週間ぶりに病院へ行くと、
点滴は、24時間で、
4本取り替えるらしい。
彼女は、ほとんど、口も聞けないほど衰弱している。
「なんか話して」と言うので、
....
あなたとさようならをした日
最初はとても晴れた日で
いなくなる日は
ほんとうにたくさんの雨が降った
{引用=
ばいばい
ばいばい
}
あなたはたぶん
そんな言葉知らなかっ ....
そは純なる夜明けの色彩を湛え
鍾乳洞のごとき我が体内の昏がりから湧
き上がる有機の湖
薄くすきとおった魂の衣を押し上げ
いびつにも愛(かな)しき人の子の輪郭を
つくる預言の海流
我 ....
まんたもん
もう まんたもん やん ゆうたもん
みやてと まに もに たむいやな
よのやも やのまい ねをめたもん
たんなんね やんとんよ
( ねねねねね 笑 ねねねねね )
....
ぼく、
透明な夜をみあげます
半透明のたましいを宿して
伸びていく木になります
ほしかったものが、なかなか
みたされないから
ほしくないって嘘をつく
あんなもの、いらない ....
ぽとり
と
つぶやきをひとつ
落としてきた
苔の生えた出会いのテクニックのように
ぽとり
と
つぶやきをひとつ
落としてきた
迷子猫のような写真まで貼りつ ....
言葉は道具でもあり
ときに
それ以上に
自分を映す鏡
気をつけなさい
いつかそれに支配される
思考の闇はその姿を
言葉を通じて現す
言葉はやがて
行動となり身振りや気配と ....
からだがなかなか
かわかないので
手当たりしだいに
夜をあつめ
からからのからだを
あたためている
あたためている
そのうちに
いままで使った
うそや悲しみが
いっ ....
何にもない
ただ真っ暗な空が
切り刻まれていた
いつも見あげていたはずなのに
真っ暗すぎて
切り刻まれていることに
気付かなかった
今 ....
日々にらみを利かせて
楽しく過ごされるため
頑張ってくださっている貴方は
政治的な方
わたくしには守るもの
ありませんので
いわせてもらったり
いわないことにさせてもらったり
楽し ....
夜をつくれるし
温度も変えられる
あなたが泣いていても
笑うことができるし
一日に七個のケーキを食べることもできる
わたしは
あなたのものになることもできるし
あ ....
ようこそ、バードランドへ
螺旋階段をネジのように
巻いて巻いて降りると
忘れていたオルゴールが軽快よく鳴り出した
休まる音色が耳に割り込んで
握りしめてた拳が 段々と緩やかに開いて
掌 ....
だから結局
「来月からワーホリ行くから」
っていわれた時点で
ああ、もうだめなんだなと
これは、置いて行かれるんだと
私はいったん、絶望しちゃってて
なんでみんな
突然なんだよと ....
きこえる
ひかりがきこえる
波打ち際に
わたしは耳を置いてきてしまった
遠い日の
あなたが歯をみせて笑ってる
くりかえし
....
かつて家庭をこわしたおやじは
ほころんだ心の縫い目を
なでさすっては
ときどき
遠い眼をして
なにかを
覗き込んでいた
それは断罪という
自傷行為だったかもしれないし
....
fallin', fallin', fallin'
夢に堕ちていくのか
現実に落とされていくのか
曖昧な境界線は
貴方の体温だけを明確にする
スパークする光
流星の歌声
....
私は生きている
ここに生きている
でもここにいない気がする
なぜなんだろう
幸せであるはずなのに
そんな幸せさえ手放してしまうような
思いに駆られるのはなぜだろう
人を愛すること ....
わたしたちはそこに腰掛けて
ふたりで缶入りのウーロン茶を飲むの
素敵でしょう
すべての終わりに
そしてそれから
あなたはわたしに傷つけられる
信じられないかもしれないけど
....
おもてに出ると
つるつるの夕暮れ
雨が降っていると
おもいこんでいたのに
この雲は 秋コレクション 網目織り
汲み置いた澄明になお念を入れ
氷砂糖のようなカルキ抜きの粒を一つ二つ
一パーセント濃度に計算された塩を狂いなく量り投じ
溶かし
晩夏のあかるい日差しの中で
すきとおった病室に赤い尾をひるがえ ....
手を伸ばせば
やさしく握り返してくれる
壊れそうなときは
そっと寄り添ってくれる
文句も言わずに
あなたはいつもわたしの傍にいる
折れそうな心
抱えているわたしだけど
太陽 ....
(2:24)
夏の底では
夜が冷える
縫い合わせた理性では
この泥濘は超えられぬ
(3:39)
季節がかわるときに
おもいだしている
漣のような
残酷さで
....
君は僕の一部ではない
ぼくも君に所属しない
宇宙にはかたちがない
愛には終わりがない
君には胸がない
ちょっとしょこたんにも似ている君に
キスしたい
夜の灯りがと ....
いざとなったら
夜もきみのせい
世界がおわりかけてるのも
ジャムがあんまり甘くないのも
泣くまえに
からだを開きなよ
いざとなったら
夜
蝉が鳴く
孤独を切り裂くように
何処へも
もう
いけないことを悟っているように
性急に 性急に
夏の生ぬるい空気を震わせている
こん ....
台風がそれて良かったと思うものの
荒れ狂う里川の変わりようを
術もなく見つめる老人の眼差しに寄り添うことは難しい
人様の身の上にふりかかった災禍などと
素知らぬ顔して晴れ上がった台風一過の ....
いつまでも泣いたり笑ったり出来るよう
二人で一緒になったはずなのですが
歳月と私の怠惰のため
君の目許には苦労の色が溜まり続け
随分と皺が多くなっているようです。
それでもとても奇麗だと
....
すべては整合していない
僕と君でさえ
愛は愛と呼べない
そんなの単なる
符号だ
狂気は混沌と宇宙への入口
星間の深い闇を
さらなる哀しみを
ストラトキャスターの
....
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