にわかに薫る甘やかな風。
彼は私から目を逸らし、
今秋最初の嘘をついた。
彼の仕草の一つ一つが、ひとを傷付けるためにあった。
たとえばそれは、果てしなく大きな絶望で、
私はただただ立ち尽くし、
その悪意に満ちた美しい仕草の一つ一つに
心臓をチクチクと刺されていたのだ。
あなたの手の温もりだけが、あたしの存在を確かにする。 溺れるのと 沈むの、どっちが先なのかしら? みんな ただの ばかだ。
がらすだまをみずからぶちわる
ばかだ。
あたしは ひくひく なくしかない。
ひくひく ひくひく
したっぱらに ちからははいらない。
ぼろぼろ ぼろぼろ
がらすだまは おちて
 ....
あなたの顔が影に映る。
光もないのに反射して、
風もないのにゆらゆら揺らめく。
踊るミラーボール
踵を鳴らすハイヒール
真っ赤なフロアで
私は誰かに追いかけられる。
白くなった。山なりのダイヤモンド。
湧き上がる歓声には喜びと悲しみと、
振り抜く。追い縋る。
背負ったナンバー。回る打順。
へい、ヒーロー!
今君の目には何が見えるかい?
光を、見た。
数え切れないほどの
今日、左手が動かなくなった。
こわばって、軽く握った形のまま、開かない。
恐怖。
を、感じてるふり。
必死。
を、演じている私。
ただ、右手が動くかどうかは気になって、
そっと鉛筆を握ってみた。
安心 ....
どこまでも どこまでも、 際限なく墜ちてゆく。 今でもたまに思い出す
君の弾ける笑い顔。
それは単に眩しくて、
ただそれだけで
僕を癒やしてはくれないのだった。
好きだと奏でたきみの声。
するりと動いたきみの手と、
ざわめく夏の新緑は
雨に紛れてぷつりと切れた。
途絶えたそれは、

それは、かなしいそらみみだった。
誰かを思う、優しい手つき。
頭を撫ぜる。
互いを繋ぐ。
頬に添う。
滲むいとしさに胸を打たれ、
降り注ぐ想いのシャワーを仰ぎながら
昼しずりのそんな日に、
「ああ、あたたかい」
そ ....
どこへでも、どこまでも、あなたとなら。 「狐つき」

こん と ないてはなりませぬ
こえをあげては なりませぬ
とられたくない だいじなものは
かくしておかねば なりませぬ

くらいよみちは こわいけど
ふきさすかぜは つら ....
彼女は彼を語るたび、
彼女は彼を見つめるたび、
その白い頬に桜色を映す。
艶やかで儚い恋する微笑みを目の前に、
私は彼女に勝てないと思う。
そして何かと言葉を呑んで
彼女の話に相槌を打つのだ。
密かな ....
きっと、焦がれていたんだと思う。
それは決して、恋などではなくて、
ただ 純粋な、
羨望だったんだろう。
差し出されたグラス
オレンジのティッシュ箱
ガンガン響いて痛むこめかみ。
嗚咽を堪えて潤した喉では
グラスのお茶が何だったのか
わかるはずもなかった。
破れた。
ひとつ、「好き」と伝える度に 胸が軋んだ。
まるで油の切れたブリキの車輪のように、
甲高い音を立てながら かろうじて回る。
わたしは必死に、ある一言だけを繰り返し口にして、
とめどなく流れる ....
私がどれだけあなたを憎んでも、
すべてを閉ざしたあなたには
何もかも 拒まれるだけで。
それは酷く不快な、
死 よりも悲しい、灼熱のうつつ。
それは、

それは 果たして、
誰かにとっての大切な人。
私は私の大切な人を守るために。
それを理由に踏みにじってきた。
ふとした時に気付く。
大袈裟な言い方かもしれない。
けれど私は結局それを止めることはないから。
だ ....
たえられないたえられないと言いながら点を取り、
だめだよだめだよもうだめだよと言いながら偏差値を伸ばし、
わたしなんかわたしなんかと言いながら楽々レベルを上げていく。
そんな同級生に囲まれて私は ....
ふれる?
ふれない?
その距離はあまりに曖昧で。
彼は、ほんの少し困ったように笑って、
二度と振り返らなかった。
あの子がもしもあなたの太陽なら、
私はきっと芽吹けない種ね。
愛しささえ、伝えきれていたなら。 「自分らしく」、って
自分に相当自信のある人だけに実行可能な文句じゃない?
ねぇ、
自分が何なのかさえわからないあたしに
どうしろっていうの。
笑っているようで笑ってないの。
君はいつも
私の顔色ばかり気にして、
思うように楽しんでいないの。
知ってるのよ、私。
でも、
それをさせてあげられないのも
やっぱり私のせいなんだって、 ....
いつか弾けるうたかたに、永遠を語っても仕方がない。
いつか離れるぬくもりに、愛を語っても仕方がない。
あなたが、
もし私が寂しいと言えば、手を握ってくれる人であればよかったのに。
あなたが、
もし私が悲しいと言えば、涙を拭ってくれる人であればよかったのに。
あなたが、
もし私が痛いと言えば、 ....
吉岡ペペロさんのおすすめリスト(10500)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋の恋- むくげ携帯写真+ ...306-10-10
荊の檻- むくげ携帯写真+ ...206-10-2
ふたり旅- むくげ携帯写真+ ...406-9-27
メルティン- むくげ携帯写真+ ...606-9-24
- むくげ携帯写真+ ...306-8-19
ミラーボール- むくげ携帯写真+ ...106-8-19
白球時代- むくげ自由詩106-8-16
光の国- むくげ自由詩106-7-21
ある日の滑稽- むくげ携帯写真+ ...206-7-4
恋心- むくげ携帯写真+ ...106-6-30
傷痕- むくげ携帯写真+ ...206-6-26
梅雨の空耳- むくげ自由詩206-6-8
ひらりてのひら- むくげ自由詩506-5-28
誓いの香り- むくげ携帯写真+ ...206-5-28
狐月夜の物語_(三つの狐つきのうた)- 降旗 り ...自由詩17*06-5-27
散花- むくげ携帯写真+ ...306-4-13
赤い実- むくげ携帯写真+ ...306-4-4
涙、危険信号- むくげ携帯写真+ ...206-3-9
恋に敗れたその翌日- むくげ携帯写真+ ...206-2-15
果たしてそれは憎しみなのか。- むくげ自由詩306-2-12
気付くこと- むくげ携帯写真+ ...306-1-31
クラスでえらびぬかれるためには、- むくげ自由詩406-1-26
君の熱- むくげ携帯写真+ ...305-12-13
遠くなる背中- むくげ携帯写真+ ...205-12-2
天と地- むくげ自由詩1+*05-11-24
決別- むくげ携帯写真+ ...205-11-23
「Be_myself」に反抗します。- むくげ携帯写真+ ...205-11-20
絶対- むくげ自由詩205-11-6
灯影- むくげ携帯写真+ ...405-10-31
願う- むくげ自由詩205-10-29

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203 204 205 206 207 208 209 210 211 212 213 214 215 216 217 218 219 220 221 222 223 224 225 226 227 228 229 230 231 232 233 234 235 236 237 238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 248 249 250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 260 261 262 263 264 265 266 267 268 269 270 271 272 273 274 275 276 277 278 279 280 281 282 283 284 285 286 287 288 289 290 291 292 293 294 295 296 297 298 299 300 301 302 303 304 305 306 307 308 309 310 311 312 313 314 315 316 317 318 319 320 321 322 323 324 325 326 327 328 329 330 331 332 333 334 335 336 337 338 339 340 341 342 343 344 345 346 347 348 349 350