空想を語りつぎ
今はただ虚無でしかない
物語りはかなりの頻度で
涙をながした
ありとあらゆるもの全てに
意味があるけれど
時代がすすみにつれて
その意味がうす ....
天空の青はただ、孤独のいろ
神秘の源泉より切り出された青い石は
月の砂漠を揺られ、世界を支える山脈に沈む夕陽を眺め、
地中海を越え、さらに遠い国々に運ばれるためにある
....
蝉時雨の光。七色の雨が降り注ぐ街にて、潜水艦が飛行する夜。
寝静まった住人が起きだし、徘徊する街にて。夢を壊さないようにぼくらは
足音を立てずにこっそり歩き続けた。赤い風船が飛ぶ、夜。
窓から窓 ....
君に電話をかけるのは簡単だ
『8』、『コール』の順にプッシュする
それだけ
いつか 君が好きだと言った8
君と知り合い
業務主任は8から1に出世した
あの頃の二人が
毎日 何を話 ....
キィィィィ ンンン
鳴っている
塾帰りの娘を迎えに来て
路肩に車を止めてエンジンを切る
ガラス1枚隔てられただけで
街のノイズは膜を張られ
夜の静寂が濃くなるから
ィィィィィ ....
鬼がやってきたので 福豆を袋ごと投げつけた
クイックモーションから全力で投げた
「 俺が大殺界だってこと、わかって来てんのか! コラ! 」
鬼に投げつけた袋を拾うて ほぼゼロ距離 ....
大きな河がある。
河原の茂み越しに夕日が沈む
大きな赤い夕日が沈む
川沿いの巨大な倉庫の
グレーのシルエットを引きずりながら
大きな河がある。
河原の水際にホームレスのホーム
ホ ....
{引用=
目にするものは、すべて
縮小された世界 ほそい指先に
絡まる色糸の道と煩雑なブロック
意識ばかりが拡散して、
すぐに ほんとうの姿が分からなくなってしまう
この街をあんなにも ....
お誕生日ですわね
アナタ検索でヒットした
ブログの情報達を手がかりに
あなたがアップしていたお部屋に
今からお伺いしたくなりました
心配はしないでくださいませ
住所を知る必 ....
君と僕はずっと
一緒に育ってきたから
君はいまだ僕のことを
幼い頃の
あの何も知らないバカだと思い込んでいる
10年前は僕もバカだった、君もバカだった
同じぐらいかないいや
君のほうが少 ....
声を拾い集めてみます
盲目の私には広々としすぎる
歩くことさえ困難なこの街で
途方もない結果を残したい
私の耳がぎゅうぎゅう詰めになるほど
たくさんの声を繋いでみたのなら
....
君の心の中の桜咲け
その心いっぱいにあるつぼみよ開け
寒い冬がもうすぐ終わる
春は来る
君の心の桜咲くとき
その希望と夢はもうすでにつかんだ
君はいっぱいの ....
いやになっちゃうわ
恋人と別れた後の帰宅途中
立ち寄ったブックストアで買い漁る
ファッション雑誌と少女漫画
恋占いの本だけ
あいだで隠すようにして
花が咲き散らばる
そんな一面な ....
奇数行 奥主 榮
偶数行 鵜飼千代子
草むらにもぐりこみ
地平線がゆるむころ
息をひそめた虫たちは
オパールの海が{ルビ有明方=ありあけが ....
はじめて
バレンタインのチョコレートを
用意したのは小6のとき
遙か遙かむかしのはなし
でも 鮮明に覚えてる
初恋
あのころは
ペコちゃんマークの
ハートのチョコレートく ....
雪だ、雪が降っている
真夜中に降り続く しんしん降りてくる
雪降る夜はワクワクする
台風の朝のように心が躍る
そして今日とは違う明日の景色を待つ
窓に張り付く淡白い結晶を眺 ....
白く獰猛な太陽は
月面の果てしない砂(レゴリス)に生命を吸いとられるように沈み
僕の銀色の船は水のない海(マーレ)を
宇宙の闇夜に揺られながらゆっくりと航行する。
僕は今、雨の ....
わたしの彼は駆け出しミュージシャン
現代の若者と言えばロックバンドで
例にもれず彼はボーカルを務めてる
週末になれば仲間を集め
小さなライブハウスで叫んでるけど
スタンドは冷めきって ....
私のかいた詩が
読んでくれた人の心に
ちゃんと届いたかな
やっぱり、詩をかくのは難しいな
だけど、何でだろう、かいたあとはすごくスッキリするんだ
だから、やめられ ....
何がなんだって
疲れて寝るときほど
いいものはありませんね
世の中嫌な奴さえ
いなければ
いいのですがね
それがそうはいかんので
寝て醒めた時は
気分のいいもので ....
痩せて行く月を眺めながら
君はにこやかな笑みを魅せ
二人っきりの時間はそんなに無いはずなのに
黒猫は二人の間を取り持つように
しっぽを足に絡み付け媚を売り
君はそれににこやかな顔で応 ....
都会を知らないじゃがいもは
わけもわからず大阪方面の電車に乗り込み
その行く先を疑いながら
車内アナウンスだけを頼りにしている
スポーツ新聞の大きな見出しは
仕事とばかりにこちらに笑いかけて ....
Hug me.
Hug and kiss me.
Hug, kiss and love me.
Hug, kiss, love and feel me.
想いの
道のとちゅうを
あるき ....
橙に染まることはあっても
緋の季節は 彼方へと去り
空はただ 紺のトーンへと落ちていく
ロイヤルコペンハーゲンブルーに暮れる今日は
やがて三日月の窓の明かりを際立たせる
....
彼女のための約束なのに
あたしに押し付けたりしないで
あたしだけのものにならないくせに
髪型もメイクもネイルも
あなたが嫌がるように派手にしているのに
可愛いとか言わないで
ねえ本 ....
お母さんが
近所のスーパーマーケットで
福まめを買ってきた。
この家に鬼なんかいやしないのにね。
お母さんが恵方巻きを買ってきた。
....
ようやく身長が
5万キロメートル、だからつまり
50メガメートルくらいになったので
宇宙のはしっこから
地球にめがけて
精液をぶっぱなして
地球を受精させた ....
ミミズはミミズクと音素を共有しながら
このように馴れ合っている場所では
すべてが熱死に向かっていると悟って
突如北北西に進路をとる
そのような映画があったのか小説だったか
詳しいことはわ ....
(貴女は、だんだん、眠くなる。)
欲望はいつも、最後に瞳孔をひらかせる。
深く閉ざされた眼をもつ者の数だけ、暗い夜の、虹をみる。
荒野を疾走する犬の群れ。
....
「あなた」
あなたは歩み
わたしに残されたものは
ただの影法師
「ひみつ」
そっと、唱えてみた
遠い昔の
あなたとわたしだけの呪文
「ひとりぼっち」
時が ....
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