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長いながいリノリウムの廊下
走るはしるどこまでもつづく
冷たさ等間隔の蛍光灯がつく
りだす光をゴム底のサンダル
が吸収してさっきから一歩も
動いてないみたいなストップ
モーション繰り返す呼　.... 真昼のプールに魔が差した
泳げないって言ったっけって
シブキがはねて永久にすこやか
可及的すみやかな人口呼吸で
小学生の夏を塗り潰すクレヨン青い

ヨットハーバーまで歩いた帰り道
思いが　.... スイッチ入れるとお湯が沸く
仕組みなんか知らないけど
お手軽ね、電気ポット
送信を押せば届く文字面
仕組みには興味ないけど
らっくらくインターネット

仕組みなんてどうでもいいけど
あ　.... 無い物ねだりのあのこは一人
いつだってカフェオレを飲んでいる
カップの内側についた泡は
小さなおうちが並んだみたいな形
その隣には尻尾の短い犬
また隣ではキリンが首を伸ばしてる

時計の　.... カンカン照りの夏の日に
黒いペンキが捲れてた
露出した鉄の赤錆を
ぼんやり見つめる
ころがり落ちた
階段の下から
目覚ましが
遠く鳴る
リリリ
リン
リ

すでに
取り返しが　.... 海底を歩くシーラカンスの群れが
一斉にでんぐり返しする
脊柱の中の体液が
きゅう
と静かに鳴る

剃り上げた襟足に風を当て
コーヒーをすする
飲み下した熱い液体に
爛れた胃が驚いて
　.... 矛盾を含んだ問いかけにはどう答えたらいい
かなんて考えるより先に手が出る足が出るの
予算オーバー火の車な我が家は狭いながらも
楽しいなってな家路にはつかないのさたった
いまでかけるところなのバ　.... 三点倒立精神統一
一回転せよ空色マット
二言目には臍を見ろなんて
四角四面な捕らえ型です
六画で争う互角な闘い
五年一組赤組大将
八方美人な副将従え
七転八倒だるまの如し
九死に一生得　.... 初空の次空の青にひっかかる
白き月ならカメラに収めた

大晦日の仕事納めから飲んで
食った元日は午後二時まで寝
ていて一年の始まりを台無し
にしてしまったけれど日付が
変わる一時間前には　.... 中指がスマートフォンの画面こすっても音なんかでない
たぶんそれが重星だったらチキチキって音がする
近づきすぎたらキチキチキチってのに取って変わるから
ラーメンがのびる前にそこの箸取ってよお願い
　.... 　　　　　　　　　雨
　　　　　　　　粒一つ
　　　　　おおきく口を開けて
　　　　飲み込もうとする男の子
　　ひっくりかえした傘に溜めた雨水
　その傘うまいこと持ち上げて差してさ
バケツ　.... この地球型惑星の海は
一つにつながっているんだって
それならさみしくなんてないはずなのに
単位がワタシになった途端
サミシイになるらしい

雨音がするから今日は
布団から出ないことにして　.... 真っ白なノートの最初のページに
下ろし立ての鉛筆の先を押しつける
一文字も書けなかったとしても
はじまる　はじまるよ
べっこう飴をなめながら
濃いめのコーヒーを口に含む
砂糖を切らしたわけ　.... 親指と人差し指と中指で
支えるように持つのは
箸と鉛筆と歯ブラシと
お道具箱のひきだしの中
噛み跡だらけにしたのはだあれ

初めて手にした六角形は
金色のトンボがついていた
削っていく　.... 浅草寺ほおずき市の七月
鉢植えの中で膨れる橙と
頭上につらなるガラス玉
風が吹くと一斉に揺れる
景色すべてが鳴っている
母にねだって風鈴ひとつ

更埴市稲荷山お花市の八月
妹と揃いの服　.... 安全な部屋から庭を眺める
緑色の雑草に当たって跳ねる雨粒
驚いたように飛び上がるアマガエル
裏返ったまま濡れていく黒い突っ掛け
畳に投げ出された妹の両足
夏休みの宿題を広げるだけ広げて
雷　.... 埃まみれの10年ものの扇風機は部屋の片隅でいつ発火してやろうかと考えているよ

　　毎日毎日遅刻ギリギリで飛び出すあの娘
　　今日だってきっと、足の指で止ボタンを押すんだ
　　どうしたって10　.... 裏側　裏側
なんの裏側
本の裏側　さしすせそ

咲いた咲かない　あたしの才能
尻拭いばかりさせられる
水族館に住んでいた
セイウチみたいになりたいな　あら
外はすっかり雨もよい

　.... やっぱりシーラカンスは
水の中でじっとしている
静かな静かな海の底
エンジンが故障しているからだ

　わたくシの計算したところによりまスと
　マグロの三十倍ぐらいのガソリンを
　こやつは　....

夏美かをるさんのこうだたけみさんおすすめリスト（19）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
内線303／即興ゴルコンダ（仮）投稿	- こうだた ...	自由詩	6*	17-3-4
昼のプールと強がる落ち葉／即興ゴルコンダ（仮）投稿.60	- こうだた ...	自由詩	6*	15-8-5
1/2／即興ゴルコンダ（仮）投稿.42	- こうだた ...	自由詩	5*	15-6-2
無季／即興ゴルコンダ（仮）投稿.22	- こうだた ...	自由詩	4*	15-3-23
冷えていく鉄／即興ゴルコンダ（仮）投稿.17	- こうだた ...	自由詩	10*	15-3-1
カラカラ、	- こうだた ...	自由詩	6*	15-2-19
どこにも書いていないことを教えて／即興ゴルコンダ（仮）投稿. ...	- こうだた ...	自由詩	4*	15-2-14
そして、みんな逆立ちしている／即興ゴルコンダ（仮）時間外.3	- こうだた ...	自由詩	6*	15-1-9
初空のゆめ／即興ゴルコンダ（仮）時間外.1	- こうだた ...	自由詩	5*	15-1-3
重星のこすれる音／即興ゴルコンダ（仮）投稿	- こうだた ...	自由詩	4*	14-12-3
口をぽかんと開けて／即興ゴルコンダ（仮）投稿	- こうだた ...	自由詩	7*	14-11-23
海と星／即興ゴルコンダ（仮）投稿	- こうだた ...	自由詩	6*	14-11-20
新しい一日／即興ゴルコンダ（仮）投票対象外	- こうだた ...	自由詩	7*	14-9-22
さよなら鉛筆、トンボ印のちびた秋／即興ゴルコンダ（仮）投票対 ...	- こうだた ...	自由詩	12*	14-9-16
その日、風鈴の割れる音をきいた／即興ゴルコンダ（仮）投稿	- こうだた ...	自由詩	7*	14-8-26
夕立の後の香り／即興ゴルコンダ（仮）未投稿	- こうだた ...	自由詩	3*	14-8-17
扇風機の口癖／即興ゴルコンダ（仮）投稿	- こうだた ...	自由詩	12*	14-8-2
欲しいと言えなかったもの	- こうだた ...	自由詩	8*	14-6-8
春とバナナとシーラカンスの速さ	- こうだた ...	自由詩	7+*	14-3-3

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