{引用=


雨だけが窓をたたきにやってきて 爪をたてて。とうずく腰骨




舌裏の孤独なすじをなぞる朝 きすの終わりはどこにあるの。




羽なんかなくてよかった きみ ....
篠突く雨の肌寒い日を過ぎて
惨い風に揺さぶられては砌を過ごし、
未だ、未だ幾日かの――
いつとも知れぬ散りぎわを

華やかな夜の影に埋もれ
ふたたび音もなく舞う、桜吹雪
いつか濃い朝靄に ....
 
 
カニの甲羅に
雪が降り積もる

ブランコは揺れる
誰かの言葉の
力を借りて

食べ飽きてしまったね
紙の形は

自分の目を覗き込むと
動いている人の
背中が見える ....
国境には

別に線など引かれてはいない

インドとネパールには

ただ歓迎のゲートがあった

トルコとギリシャには

白くほこり立つ

コンクリートの橋があった
 ....
平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ

平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ

平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ

平淡な 板上の 安定した 金属の 丸い 群れ ....
喫煙ルームから猛スピードですぎてゆく町並みを見つめていたら町がミニチュアのようになっていた

いきものたちのいないのどかな光景だ

シートに戻って車窓から町を見つめてみても町はミニチュアのよう ....
本が友達
知識が恋人
聖書が先生

それしか私には
残されていない。
仕事は生きがい

もう自然とも別れ
散歩で見る花が彼女
食事は生きがい
砂の柱を
鳥は巡る
灰の声 遠い
雨の光


空に倒れ
曇は起ち
飛沫は器
唱うものの目


わたしは横たわり
あなたは横たわる
草になる日が
またひ ....
【7.24 快晴】

am12:00 タイのバンコクに到着。
空港の有料トイレを使用。
いつも思うのだが、排泄にお金を払うのは人間として納得いかない。
再びルフトハンザ機に乗り込み次の中継地 ....
ミニバラ、カスミソウ、トルコキキョウ
ある揺らぎが産み落とされた、
この日
このよく晴れた日をふちどる、
あざやかな
あざやかな
モノクロの葬列

/今日も大量の薬を飲む。てのひらから ....


声にならないひとこと
君はテーブルに突っ伏す

修学旅行で撮った百数十枚の
写真をテレビに映して
得意げに/楽しげに
拡大したり縮小したりして
鑑賞していた時のことだった

 ....
 
 
習ったばかりのルートの記号を
少年はノートに書きました
丁寧に書いていたはずなのに
最後に記号は壊れてしまいました
わずかな隙間から覗き込むと
自分が幼少時を過ごした町の海が見え ....
御陵原萌美(めんどくせえ、一発変換できないハンドルネームって好きじゃないんだよなあ、どうせころっころころっころ変更するのわかってるから単語登録しても無駄なのわかってるし)氏の公開書簡http://po .... 指先に
約束された
風景は
ずっとあなたを
待ち続けてる
またぞろ、首都に恐竜の骨が現れた。
しかも泡の抜け殻で

唸りを上げて
ブロントザウルスの首の骨は
子供達の学んだ校舎を
子供達の遊んだ公園を

今は髭の生えている
今は化粧の香 ....
 阿呆が口をあけてひと言「お豆まめまめ
 泣けてくる ああ 涙なみだの足の裏」
 大きい立派な屁をこいて鼻くそ耳くそほ
 じって湯冷め、うんとこどっこい坂道を
 声を出 ....
南西
紅い沼
ヴェントリン

秋色
誰かの禁断症状
不潔な針

バスタブの汚れ
落葉色の血
アスピリン

惨酷な唯識論
震える轍


シリンダーヘッド ....
嵐の夜である 怒号のごとき轟音をおかし、風神が迫ってくる
木々はざわめき 雨粒が塵界を激しく撃つ
石が転がる トタンが舞う 風見鶏が忙しくはばたく
血気はだえに迫るいきおい

カンカンカンカ ....
{引用=
(あの時こうしていればよかったなんて思っても、本当に戻れたら、きっと同じことをするに違いないのに)


【7.23 快晴】

am6:00、起床。
モーニングアラームをセット ....
上京してまもない
夏のあるひ
一夜を共にした男性に
マルボロに火をつけたとき
背中でポツリと言われた

付き合う?

うれしかったのに
あぁ、その気なかったのかとその時気がついて
 ....
夢の世界は
無くなったのかもしれない港に
言葉の存在を追い求めた つぶやき
水の粒たちだった

暗闇のひとつすらなく
思いを似通う声などなかった
そうではなく
それは 人の体などで ....
 
 
君の目に写るのは
赤い満月か
蒼く光る新月か

目に写る
それは大抵見えている
目に写らない
それも

昨日わたしは恋をした
日没の背に
その向こうにある
朝の胸に ....
桜が大勢で騒いだので
その周りで年寄りがころびました
電車もゆっくりめに走っています
窓の中の人もみています

新入生も新入社員も研修で
桜の中にはいってゆきます
どうしたら花になれるか ....
やさしいひとの
やさしくあろうと
どりょくしているひとの
たましいにふれた


それはなにより
やわらくて
ここちいい


しごとができるとか
くちがうまいとか
おかねがある ....
 自分は土井晩翠の「星落秋風五丈原」を全文暗誦できるんだけど、文中に「蛮触二邦 角の上」と出てくるので、カタツムリを思い浮かべるのだが、カタツムリは常に粘液ばかり出していて恥ずかしくないのかと思う。  ....      流星群が来るんだって
             
     ベランダで受話器を耳につけて
     ぼんやりとあなたの声を聞いている
     広がる夜空を見上げながら
      ....
戸惑いや不安が無くなるに従い

この体もそれ程必要とはしなくなる

歩み行くにつれ

私は森となる

風の声

川の声

鳥の声

途絶える事なく

一 ....
芯削り デスクに立てた 鉛筆を 速いお辞儀で 目に刺し隠す    

朝のうた
うたってみよう
と思ってる
無駄な早起き
六時のわたし



痛みにて
離れし夢の
幸せよ
置いてきたのか
温かい手を

∞ ....
あおい蕾が
春の嵐にぽきん、と折れて
公園のくずかごに捨てられている



花の命のありかがわからなくて
こわごわ抱いて家に帰る



光に翳すと
やわらぎながら
ほどけてゆく部屋



輪郭をも ....
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- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...29+*10-4-9

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