通り沿いにガラス張り
湯島のちいさな洒落たカフェ ペグ
オーナーの娘だろうか店員女性にときめくわたしは
「おはようございます。玄関マットの交換です!」
の発声加減については役者なみだ

マ ....
湿った薄い乳白色をぶちまけた
希薄な空を透かして
柔らかで頼りない日差しが
射し込んできている

激しく荒れていた海は凪いで
波濤は遙か沖合に退いていった

濡れた砂浜に腰を下ろして
 ....
 
イッチャは鳥の啼き声をあてるのが上手だった。あれはコサメビタキ、あれはヤブサメ・・・。わたしはそれがどんな鳥なのか知らないままに、イッチャの背中に向かってあやふやな相づちを打つのだった。そして、 ....
容姿の良い女は信用できない
ちょっとマスコット的ふるまいをすれば
まわりから受け入れられると踏んだ
打算的な行動をするから

今日も
マスコット的ふるまいを
したから
なぐった
ここ ....
行き過ぎた権利主義や個人主義
自己責任という名の帰属錯誤
民主主義に強い指導者を求めるは墜落の予兆

野を流離った苦行者たちや
石畳に血豆を潰した思想家たちが
一生を費やし学んだものはなん ....
群青に鏡のかがやき

月がさやかだ

どこかで

女のからだがたわめられている


せつない幻聴

かなしみを幻視

ただれている

むね疼かせる

透視?妄想?嫉妬?

泣きそうになりながら泣いてい ....
毎日ドレスアップの君
太陽ばかり見つめて
恋文を鳥に運ばせている

片想いの僕は
君の肩に触れることも出来ず
届かない詩を綴って

ときおり零れる
君の涙を
掬ってみるだけだ
僕はニンニクを使った料理が好きだから
誰とも会う予定のない日はすぐ寝ちゃうから
けっこう人がいる場所でもいつもの格好で出かけるから
いい匂いじゃないよ

晴れてる日でも曇ってる日でも
 ....
あなた
おかわり、いいですか?
どんぶり3杯だって構いません
食べてもらえると思って
夕食を
涙堪えて作ったんです

夫思いの
妻でしょう
あなたに
食べさせたい
米の飯

 ....
ももいろ

さようなら

バスで行った昨日
捨てられたももいろ
ゲージの底で
しずかに空を見ていた


ももいろ

さようなら

明日も晴れる?
雨はイヤ
わたしの体
 ....
つまらない嫉妬と妄想に七転八倒して

別れをきりだしたのはこっちなのに

永遠の愛、なんてものはない

永遠、なんていう発想自体愚鈍なのだ

真実はひとつ、とかいうのとおんなじだ

 ....
セックスがゴールと信じきっていた











だけど何でだ?何で苦しい?












 ....
知らないうちに
髪の色が変わって
素敵になった君

相変わらず
冴えないままの
僕を見て

少しだけ
俯いたのは
どういう意味なの

あの日と同じ
寒い夕暮れ
またおいてき ....
瞳孔の暗黒の中に 太陽が一粒落ちて 沈んでゆく

狂気へと たそがれる 一筋の緊迫した神経
暗闇にもたれて 電磁波の凶音を 非難場所の平原
音符が草々と香り 鎖雨と ひっそりと 通じ合い  ....
蛙が跳ぶのを見つめながら
小川の脇を歩いていった
トンボが飛んでいて
今日の景色は 神秘的でいて 美しい
私は煙草を吹かして
喫茶店の中で 眠る
古くからある 線路を 子供が通り抜けて ....
愛されていないから
悪ぶっているのだ
などとは
二股の枝が裂けてもいえないな
悪だから
ワルなんだよ

立ったままなのに
寝転んでいるような気がする
耳の奥で冬間近の電線が
風切る ....
un chaton noir trouver
un petit bonheur
jau été leve histoire superbe 
Elle a compos ....
カレーうどんを食べるなんて邪道らしく、
うどんはうどんで、
カレーはカレーで食べるべきだと、
グルメのひとはゆうけれど、
ぼくの大好物は、
カレーうどんなのだからしょうがない。


駅 ....
毎日現れるご飯のように
僕は優しくなれない

毎日忙しいのに疲れてるのに
ご飯は相変わらず優しい味がするんだ
僕はどう考えてもそうはなれなくて
でもその優しさから生まれてきてて
とても不思議なんだ

 ....
滑落の意識はすでに朦朧、自分の掌さえそうと思えない長い朝、白濁する視界に紛れ込む澱、文脈のない戯言が胡椒みたいに四散する脳漿、前頭葉から漏れ零れるものの温度は捨てられた小麦粉に潜むものの体 .... 紅葉の山々
渓谷沿いの道はその時々の赤
その時々の黄
その時々の青
その時々の緑
山の頂の先には
幾分くすんだ青空
道のRは気にならず
正面に最初のトンネル

トンネルを抜けると
 ....
何もない街の中を歩くと喜びがにじみ出る
言葉を無くした人間のようでいて 悲しい
今日は強い日差しが降っていた
アルバイトから帰ってくる若者たちの 明るい顔
君たちは 何を求めて 生きている ....
天使を探して
ずいぶん経ったが
いまだ一人で
憂鬱に眠るよ
足は裸足で、
薄い毛布をかぶり
水の底の
魚みたいに
眠るよ
眠っているとね
体内の泥が
少しずつ
はみ出してきて、 ....
冷たく重い油膜が 舐めるように
横たわる裸の そこかしこを
ゆるゆると 圧迫してゆく

-----

細やかに泡立つ銀色の音像から 油色の真空の中 
混沌とした精神の渦中へと 流れ出す音 ....
勝手に流れる涙は止められない



産まれた頃から他の兄弟より


小さかったこいつは




産まれた時から皆より


命の灯も小さかった


懸命に生きて
 ....
指をさしこまれるための孔に注意深く右手の人差し指を挿入する
これから訪れる恍惚の時間を想像しながら
そこにひっかけた指を少し曲げるようにしてその襞…灼熱の欲望を守っている…をこじ開けるように動かす ....
「人を見れば泥棒と思え」
「君子危うきに近寄らず」
「だまされるほうが悪い」
「いい年をして」
「自己責任」

堀を穿ち水を引き砦を築き
ライフルに猜疑心の弾丸を込めて
堅く堅く身を守 ....
誰かが芥川を評して『まるで人生をピンセットの先でもてあそんでいるやうだ』と言っていたが当たり前だろう人生みたいに薄汚ぇもんピンセット以外の何でつまめって .... (無音)

ーーーーーーーーーーーー

夜気の底をーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー縫い突き進み

ーーーーーーーーーーーー
日本の銀河のーーーーーーーーーーーー

ーーーー ....
{引用=
(あれもこれもそれもほしい)のは(なにもほしくない)と同義語だって(パパにもママにもムスメにもなりたい)と言ったら、誰もが口を揃えてムリだと笑ったの。

ちいさなわたし
ぬいぐるみに ....
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