青い顔をした老人は路地裏を杖をついて歩いていた。どこからか漏れてきた白い蒸気が路地全体を雨上がりの草叢のように湿らせている。
 白と茶のまだら猫が前を駆け抜けていった。人の気配はない。この辺りにも ....
俺は何だろう
道を歩いた 苦しみにされた
病人にされていく憂鬱だった
扉を手にした 幸せだった

俺は幸せになる
壁なのだ そこに立っていた
警備員だ 泣いていたかもしれない
おも ....
ベッドで海を渡る詩
空にはカモメが飛んでいる。

ベッドで海を渡る詩
港のすべてが満席さ。

ベッドで海を渡る詩
僕はあなたにおじゃまして

ベッドで海を渡る詩
あなたの名前を海にする。
石と夜の間に 硬質な 大気が宿る
焔の中に描かれた 淡い筋 その熱
鏡の水面に 風が揺れる 針のように
黄金の雨に 濡れながら 光る
蝋燭が 泣いて 熱い涙 生命を融かして
 ....
藤の花ぶさが

紫の光を垂らしている

ささない蜂が

黒い尻を浮かせている


遠目に見ていた

奇跡のような幸福に

実は包まれていることを知ったのは

こんな日のことだ


藤の花ぶさが

紫の ....
女性器に            肛門に            男根に
ピンクローズの         ピンクローズの        ピンクローズの
ルージュ引き          ルージュ引き   ....
さて、標準的な手術の外報と言うからにでして、米を食む虫の眼球位であるところに穿孔の当たる事尚ドッペルゲンガー的妄冪の手探りにて前頭葉の傷つきを留めよ。飽くまで回路の修理であり、物寂しい音々しじまの凱旋 .... 陣中見舞いはもう飽きた
今度は俺が大将軍になり
世間の悪を正してまわる
そしたらお前は腰を抜かして
へぎそばを手繰る手を止める
ふたりの心が今ひとつになった
桜の花が満開だ永久に満開だ
 ....
春色慕情


無関無色といえること
五月の夜に悟れり

本を買わず
本を失わず
酒食を節し
心の赴くさまに
生きて禍なし
完成はせず
技を磨かざるべからず
常に研さんして
 ....
俺は就職する
なくなってしまった 朝日を流れる
街に 追いかけていた夢を
売りそこねた石ころだった

空中を見つめていたのかもしれない
宇宙に 汚されることすらなく
夜の雑音として死んだ ....
赤黒き              赤黒き            赤黒き
ワインのような          夕陽のような         ザクロのような
血を啜り             血を啜り  ....
散る色と咲く色の下いのる声ゆえ無く香る翳りしずかに



ニの握手二十八の拍手たちその縮まらぬ隔たりを聴く



招ばれずにいるほど闇に近いなら招ばれるものを招 ....
背中を合わせれば見えないものは無い
けれど振り返れば互いしか見えない
残飯を
あさって夜に
うろついた
十九の夏が
蘇る夏
「うわっ、もう漏れそう!」な頃合を
見計らって
余った皮の先端を
赤い糸で縛ったら
慎重に放尿する
といっても
小便は放たれることなく
皮の巾着は
溜まった小便で
風船のように膨れて ....
故郷のある街には
とても 不似合いな
未来都市

さいたま新都心

そこに
ジョン・レノン・ミュージアムはある

もう開館10年
じきに閉館となると聞き
あわてて 訪れる

 ....
ストーンズの古臭いナンバーに
今日を生きる活力を貰いつつ
今日をやり過ごすエネルギーを貰いつつアクセル踏んでゆく田舎の
国道の一本道 今日は
客も少ないし予約の食事団体も無い
飛 ....
一日二回
同じ時刻を針は差す

空に穴がぽかりと空いて
金色の真円を描いた

木曜日のジュピター
金曜日のヴィーナスに
勝ち誇った顔で笑われる

一日三回
大量の糧が喉を通る
 ....
危険を知らせる音ではなかった
それは自然現象のように鳴っていたのだ
線路は続くよ、どこまでも、
永遠のふりをしてまねをして
線路は続くよ、どこまでも、
人間のつくった平行線だった
うしろからのどかな警 ....
日曜日 桜ははけて 古城を囲うお堀の濁水が媚びさえ売らずぬるく照り返す水面の気がよく晴れた正午すぎ
ごくごくささやかに 家庭的なもののなぐさめを求めてスーパーマーケットへペダルを漕いで行く

わ ....
あなたを思い出す
回転寿司に来るたび
百恵ちゃんのように
急な坂を上らなくていいので
私には好都合(ひざがね、ひざが)
だから今日も来てしまった

横須賀中央の
魚屋さんの新鮮回転寿司 ....
コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立って
たくさんの季節と人を
やり過ごしてきたオマエの
歌を聞いた者はいないはずだ
それでもオマエは
歌い続けているらしい

コンクリートの谷底に
ぼんやり突っ立っ ....
今日
ぼくの戸籍がなくなっていた
市役所に行くと
あなたの戸籍はありませんと
職員が冷たく言い放った
困ったことになった
これでは
引越しも出来ないし
免許も取れない
そもそ ....
白い壁             シャッターに         窓ガラス
黒いチョークで         青いスプレーで        赤いルージュで
五線引き            五線引き    ....
つつじに朝露が降りてきみを思い出す
薔薇ではないというきみのため
野のなかにかすむ公園に
   ....
 まださむき五月のあさの机にて妻まだ起きず吾は聖書を

 風邪をひき咳と痰とに悩まされ五月の連休初日過ぎゆく

 愛そそぐ人をえたとのメイル受け子の幸せを神に祈らん
泣いたり喚いたりすることに
何の浄化作用があるのだろうか

僕の愛する人は
涙も見せず
痛いとも言わず
ただ静かに窓の外を見詰めて
もうすぐ春だね、と微笑んでいた

少し早い誕生日ケ ....
誰でもなくなっていく季節の中で
色々な音を思い出している 自分を感じさせられている
曇った地上にとても 僕はのどかさを与えられている
宝石たちを手に握りしめた スーパーだった

僕の帰る場所 ....
 
 
ははが
ないている
わたしのしらない
もうひとりの
ははが

わたしのしらない
こえをころして
せなかのむこうで
ないている

しんしつの
きおんが
じょうしょう ....
着いてからでじゅうぶんだと甘く考えていた
ホテルは全日空のスイートしか空いてなかった
だから米子で車中泊することにした
中原中也の詩にあったのは米子
ここは鳥取の米子
山陰合同銀行のパーキン ....
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