かしこい子はすばらしいと
うたうおとなたちの心理を
わたしはすりつぶして粉に
したところにたまごを入れ
ホットケーキを作りました。
とても、あまそうな山です
つぶしてみたってなにも、
仕 ....
登校中の女の子と男の子が
道路を横切ろうとしている
飛び出しに供えて ブレーキに足をかける
春の陽射しの中 防寒着の子達は
車道の前に立ち止まり
急に 女の子がしゃがみこんだ
その手に ....
ぼくは沸騰するスープである
ジャガイモが崩れていく
ぼくは真っ赤に茹で上がる毛蟹である
苦しさに前脚を伸ばして泡を吹く
底から熱せられていて
二重の蓋がかぶさる
重くてもちあがらないで ....
煮つめられた、ような
まよなかのにおいを
くたびれた寝床で嗅ぐ、遠いこめかみの痛み、ディスプレイの照明を、受けとめ続けたせい
おとなしい雨の日の
波打ちぎわみたいな間隔で ....
尿こそここへ
苦、苦、苦
わたしの青い顔
飲み過ぎた翌日に
痛みます
そよ風吹くだけで
苦、苦、苦
足の親指の
付け根が
死ぬほど痛みます
どうぞ引かないで
このままずっ ....
ぞうさんのあしあと おおきいね
まんまる まぁるく おおきくて
ありさんたちの プールみたい
ありさんのあしあと ちいさいね
てんてん てんてん つながって
マイマイみたいな かたちにな ....
「ゆとり世代」と言われて
僕は随分、バカにされてきました
「在日朝鮮人」と言われて
僕は随分バカにされてきました
「ニート」などと言われて
僕は随分バカにされてきました
「所詮、フリーター ....
好きな人との夢は
潰えさったけど
その直前に
生まれて初めて
女友達ができた
彼女はブルガリア人だ
どこが気に入ったのか知らないけど
とても親切にしてくれる
....
なにも
見えなくなったとき
おどらされるのは
ごめんだから
自分の眼で見て
自分の脳で考え鍛えよう
鍛えたすえに
自分の脳さえ
信じられなくなったら
きっとそれが ....
――宇宙売春要素、エピキュリアン
青灰色の髪を咬む黒髪の青年
座標に跨がって卑しく腰を揺らし
衣服のように人をまとって
名前を上書きする 季節
コンソールに散らばった
虹の粉はいつ ....
てのひらをぱっと開いたら
ああ、なんだか少しさびしくなったみたいだ
たくさんのかわいいものや
泣けるくらいのおいしいもの
ああ、これらのものを
今でもきっと想ってるん ....
一夜のうちに
政権交代が実現した
モンキーパーク周辺
窓の外の通りでは
四つん這いで尻丸出しの女が
肩越しに俺の部屋をじっと見つめている
カーテンの隙間から覗く俺の股間を
見透か ....
わたしは縄文の舟を漕いでいる
トチノキを刳り貫いた
粗末な舟だ
赤い犬をいっぴき乗せていた
これが最後の猟だと
わたしは思った
子どもたちは
夏の来なかった時代を知らない
もう ....
一匹のからすが
あおあお鳴いている
小さな子供が歩きながら
あおあお
あおあお
声に出して真似している
雑木林の中から
鈍く光った黒いマントが見え隠れする
前を ....
日本人が震災の瓦礫を受け入れようとしないのは何故だろう。中国人をののしるには、あまりにも下等な民族にも思える話しである。これは、あまりにも明快な現象としての国民性の現れである。分断化された県と県とが、 ....
信者の行進は俯きがちで
淀んだ空気を見詰めている。
名前を呼ばれ
私は懺悔室へ向かう。
白衣の牧師
錠剤は聖書
神様だけが不在。
うしろが気になりますか
踏まれてしまった背中など、見ないでおきましょう
臨むところが何処であれ、たどり着く場所は悩ましげなものばかりです
そんなに怯えずとも
暗く独占された空でさえ、明日 ....
ゆるいカーブが続いている
道はある 車の下
色はない
いろは なんのいろもない 四十分間だ
見ている 鳥 これは川だが
名前は黒川
橋をわたる
家にはいつも居ない ....
じつと待っていた感情が対象とともにやってきてこころをつくる
こころは波うちまた対象も変化して感情も泡立つ
月夜の魚は狂おしくかつまた慌ただしく波間に飛び散る月の光を追うている
島 ....
キミの大きな出べそと握手をして
今日から憂鬱に入ろう
それはそれは颯爽で
新鮮な野菜たちの頭を
食べさしの歯形だらけにしてやるのだ
豆腐で顔を ....
闇夜の風景の中
自分が生まれて初めて見た月光は
生家の隣の空き地に聳える
土手の上の屋敷の樹々
梢の葉の茂る隙間から
サーチライトのように照らされた
幼い自分の心臓を鷲掴みにす ....
いきあたりばったりに
集まった記憶のおもちゃ箱
きょうも両手で漁ってみるが
失せものばかりが鮮やかに
輝き失せぬ幻である
誰がもちこんだのか、モダンなデザイン 花札の
母の少女時代 ....
月を{ルビ齧=かじ}る
空に凍てつく月光を
画鋲を摘み取るように
指の合間にひょいと挟んで
口の中に含む
すると世界が暗くなり
おまえの喉は冷たく燃える
噛み砕いた光は 食道を這い下 ....
sekai-kan
おっさんの射精みたいに
希釈された
sekai-ken
ワイシャツの首絞める、
感触
世の中はきれいごとだ、っていう了解に
意味もわからず袖を通す
....
狭い廊下の両側に
小さく仕切られた病室が
葡萄の房にようにしがみついている
病室は 使い古された機械たちで埋まり
その中に 忘れられた老人たちが 横たわっている
薄い ....
うろおぼえの夜に
指を差し入れ
震えを聴いた
波に従い 従わぬ線
脚の動きを
讃えるまたたき
岩のはざまから
空を視る刃先
曇りと筆
曇り時計
器を ....
美だと ひけらかす者は
美の何者でもなくて
美が うぬぼれない存在だと
言わしめてくれる
{ルビ他人=ひと}を美だと
アッケラカンに言い切る度量が
美なのか
それとも
たわ ....
ステトラ
タイガー
イッパイアッテナ
....
はるか、とおくからみおろすあおいめを
すこしばかりおびえて ゆるされたせなかにうけいれる
ああ、なんというここちのよいつみなのでしょう
はいいろのつめたさをのりこえ たどりついたさきで ....
※1
詩的関係についての
うろ覚えと意味のぶち壊し
※2
「駒沢給水塔MEMO」
給水塔
□設置数:2基(将来3基目を設置するための場所は確保 ....
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