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泣いている顔の酒があり
なだめもせずに呑み干した

ああ けだものよ
おまえにはまた
崖の上で赦しを請う
















 ....
{ルビ凶兆鳥=まがいどり}のように葉は離れ
次々に口もとにやってきて
何も得られず
土に落ちる


爪と貝が溶け
聴いている
海の失い場所から
海の向こうの海を
聴いて ....
中身の分からぬ箱を
幾度も運ぶように夜は来て
色を静かに塗りかえる


重ねられた隙間が鳴く
地球の裏の蝶
緑へ落ちて
陽を弾じく影


あたたかな不安
永い永 ....
詩人のふりをしていた似非随筆家がくたばり
みんな瞳をのぞきこんだ
そこにはただ
遺族に裂かれて捨てられた
人生訓もどきの山が詰め込まれているだけだった






 ....
冷たい汗
夜の金の径
いつまでも響く
足跡の径


塩の岩 塩の波
街のすきま 
指のすきまを埋める白
痛みの音 静かな
水音


無垢の右目 狂気の左目
 ....
石の家の背
ひらく空


あたたかさ
翳りのあたたかさを
指は着て


ひとつの泡が
いつまでも消えずに
流れる言葉の空を映していた


光をなぞり
歩いてい ....
標を砕いた
白い轍を
船が昇る
すぐに
消えてゆく


光の棘や 岩の双六
花でも羽でも在る息の
葉ひとつ分にそよぐ場所


乗るものもない交響
川を下り 雨 ....
午後を夜に変える光を
首にまぶして遊んでいる
声の無い鳥たち
枝のなかのはばたき


土に臥せるほどかがやく花
枯れ野を歩む枯れ野の足音
砂と光が
空をなぞり 花 ....
かるかる さるさる
脳は脳の隅
帆をたたんで浮かんでござる
罠は黄色 傾けば白
お手玉しても
増えないいのち
















 ....
うろおぼえの夜に
指を差し入れ
震えを聴いた
波に従い 従わぬ線
脚の動きを
讃えるまたたき


岩のはざまから
空を視る刃先
曇りと筆
曇り時計


器を ....
三角を転がし
水草の涙
地に触れて立つ
ひとつの辺


近い蒼と
遠い青が混在し
指は糸をつまめずに
夜を見送る


静電気と水彩
誰もが踊りを咎めても
 ....
点滅する光を舐め
月を背負い 歩き出す
鉄の地図に描かれた目
錆の花にひらかれる


十一月と十一月
灰と白と黒
入り江の星や
声の星


鏡の前の窓
映すも ....
野に影があり
樹と水と空と火の
長すぎる枠線を見つめている


奥にゆくほど太い負や
霧や霧でないつらなりや
まとわりついては月に削がれる羽たちや


道化の音が
 ....
冬は冬に臥せ
川を見る
灰のうしろ足に咲く
花を見る


滴を追いかける
滴の靴
一閃の
緑の爪


光は光を踏みしめる
氷の上に燃える青
海へ海へむかう道 ....
水か影かわからぬものが
器の底を囲んでいる
円の一部を
喰んでいる


またいつか会おう
会うより速い別れを
くりかえし
くりかえし


見えると見えないのはざ ....
雨の朝 鳥の声
傘を持つ手 昇る色
影の奥を
巡る色


水に呼ばれ
振り返り 見つめる
風の上をすぎる風
こすれては撒く光


お という声に
動く紙の森
 ....
静かに明るい
夜の午後の朝
ひとつの曇から
すべてはすべてにはじまってゆく


花の窓に映る午後
通りには
黒い服の人々が立ち
じっと空を染めている


路地へ ....
樹と水と夜
波の下の島
森のはざまの道
しじま 明るく


緑の行く末
曇は曇を視る
すぎる狼煙
高く細い声


丸い角が沈み
翳りのなか浮かび
遠い縦 ....
さらさらと
まとわりつくもの
ふりほどかずに
ねむる


首のまわり
言葉と鎧
うなじの角
避けられた 寝返り


粉より大きく
嘆きは浮かび
氷をほど ....
水の子ども
鏡にしるしを
つける子ども
今日は 離れて


泡の手と手
ひともとの
すべてがすべてに
あきらかな夢


青と 次の色
半分の径
仕草 ....
小さな炎が鳥になり
葉の下の土を照らしている
傾く森
灰を数える


瞳に足りずに 瞳を足し
あふれるものは 金の浜になる
打ち寄せるひとつ
手のひらになる


 ....
水にとける傷
とくとくと
しるしのように
書き換わる


何ものもなく何ものもなく
気付くと在った手のなかの音
微塵につづく
こがねの拍手


鳴りひびくの ....
土のにおいの月がいくつか
夜から朝へと転がってゆく
鏡を造る鏡
暗い水と溝の道


星と星のあいだのむらさき
へだたりと境の腕
羽と羽のあいだに起ち
剣のように
 ....
自らの終わり知らぬほど咆哮し余りし皮を刻み喰み吐く



引き摺るを引き摺りてなお引き摺りて男の無能ほとばしりゆく



洗濯機街の道は皆洗濯機洗うふりして光を奪う
 ....
血の声や冬の器の底に降る割れた鏡を受けとめる指



どこまでも此処は何かが生きる場所たとえ多くが絶え沈んでも



冬たちはただ冬のみであるかぎりおまえにそれを告 ....
脇道をふさぎ手のひら横たわる



雨の音の光さかまく深夜かな



かたちからまぶしいかたち引いてゆく



拒まれてそのままにおく冬装束


 ....
誰かれの造りし枠に詩人なし



説教をするのも聴くのも己れのみ



哲学が聞いて呆れる下半身



リア獣がリア充を喰う夜更けかな





 ....
行方満ちる目
未明ひとつ触れ
踊りかなしく


ひと呑みひと呑みが
耳につもり
うなじを下り


冬の馬が削る
原 崖 丘
かけらを ふりほどいて

 ....
涙が乾く音より高く
まばたきの音は昇りゆく
午後が午後に
耳すます午後


月への道に
擬態する羽
水は満ちて
器を呑んで


ばらまかれて
途方にくれる
 ....
手首に息を撲ち込んで
はじける銀を見つめている
筆を横に置く
いつか縦に馳せ
いつか 縦に笑む



















 ....
salcoさんの木立 悟さんおすすめリスト(51)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(51Y.4・16)- 木立 悟自由詩214-4-16
昼と白_Ⅱ- 木立 悟自由詩412-11-25
夜と白- 木立 悟自由詩612-10-16
ノート(49Y.9・13)- 木立 悟自由詩712-10-7
冬と走狗- 木立 悟自由詩312-9-2
夜めぐる夜__Ⅴ- 木立 悟自由詩312-7-14
夜めぐる夜__Ⅲ- 木立 悟自由詩512-7-7
ほとり_しずか- 木立 悟自由詩612-5-10
ノート(49Y.3・19)- 木立 悟自由詩512-3-20
雨へ_雨へ- 木立 悟自由詩8+12-3-7
降り来る言葉__LVII- 木立 悟自由詩412-1-6
夜に_変わる- 木立 悟自由詩411-10-15
ノート(ひとり_さめて)- 木立 悟自由詩311-10-6
ノート(紙ひるがえる紙)- 木立 悟自由詩511-8-30
降り来る言葉__LIII- 木立 悟自由詩411-8-25
ひとつ_透る- 木立 悟自由詩311-7-12
ひとつ_うつろい_Ⅵ- 木立 悟自由詩511-6-13
ひとつ_うつろい_Ⅴ- 木立 悟自由詩611-6-2
ひとつ_うつろい_Ⅳ- 木立 悟自由詩711-5-26
ノート(ひとつ_こども)- 木立 悟自由詩811-4-15
さかい_ひかり- 木立 悟自由詩1111-2-27
朝へ_傷へ- 木立 悟自由詩511-2-16
ひとつ_約束- 木立 悟自由詩1511-1-19
ノート(火と呪い)- 木立 悟短歌311-1-2
愚銀- 木立 悟短歌410-12-24
ノート(雨未冬)- 木立 悟俳句210-12-6
りあ・りあ- 木立 悟川柳210-12-6
午視- 木立 悟自由詩710-11-3
ノート(鳴陽)- 木立 悟自由詩810-10-31
ノート(47Y.10・17)- 木立 悟自由詩210-10-21

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