未来
人造人間が リゼルグ酸ジエチルアミドを
舌下に吸収した時
解かれていなかった 魂の 謎の幾つかが
明らかになるだろう


部屋中の塵が惑星になって
光りながら ゆっくりと往来する ....
毛細血管の鎖に繋がれて ぼくは吼えた
神経繊維のバラ線に絡まって ぼくは踊った

ぼくは脅えていた 誰にでもない 目の前の鏡に
ぼくは耐え忍んでいた もう一面の ぼくに対する羨望に


 ....
闇 病み 止み
無闇に
ぼくと彼女は百足同士の歪な脚の絡まりで
シーツの裏に忍び込む
ベッドの底に沈み込む
深さに
比例する怖れに似た糖度のシロップ はい

 無
 染
 深
 ....
{引用=
 草の先を
 むすんで
 おくのだという

 悪戯心
 という
 生易しいものではない
 もっともっと切羽詰まったもので

 おさない死児が
 先に逝った親しいもの ....
サキちゃんごめん俺明日から出張営業やねん、、。
ごめんな?淋しい思いさせて、、、、

、、、、、、、。
前から言おうと思ってたんですけどぉ。
その顔でようそういう事言 ....
 父さんはニ層式洗濯機の中で
 ぐるぐる洗われている
 家族みんなに
 臭いって言われるから

 姉さんは乾燥機の中で
 父さんと同じように
 だけどひっそりと回っている
 好きな ....
「時」が顔に仮面をつけて
   「空」を皮肉っている
やがて おまえさんにも
そのとばっちりが降りかかるだろう
ボレアスがにびいろのなみだとなって

あゝ 森閑の門口から
   パラダイ ....
水は瓶を零れ白い指先をつたう
冷たい大理石/泉の奥底に
褸褸と血はうすくながれ落ちた

女は腰に蛇を巻きつけ、小脇に山羊を抱えこむ
秘部を隠す羊歯の葉はかたく
その陰部を突き刺し ....
私は飛んでやってきたんだ
聞いているかい
欲しいんだよ 君が 私は
楽しんでいるかい 今日も孤独だ 
遠くに山が 私は見えない


イギリスやオランダの商船
負けじと出航するよ 私 ....
ビジネスの

シングルルーム

営業出張

窓の外には

知らない風景
{引用=
消えそうに震える
ほっそりとちいさな肩
けだかさは
すべて死に絶えたのだと言う
おまえに似合う花がないこと
知っていて
それでも探し続ける
青ざめたねがいを
包み込む

 ....
白昼 気だるい午後
軽く眩む ひと時を越して
背任罪に食い込む技法で
偽証罪に刷り込まれる詩句を素描


快楽とは 
交感神経を複雑に甘い切れ味で
繊細に光速で往来する電気信号をい ....
 小さな喫茶店である
 余りにも小さすぎて
 見落としてしまいそうなそういう場所を
 隠れ家と呼んでいた
 隠れ家にはたった一つだけ揺り椅子があった
 その椅子は
 誰のものでもなかった
 ....
{引用=

よくできた箱の中に
一つの因子が
入ってきた

それは流動し
箱の中のよくできた
因子たちを
かき回した

たった一度の邂逅
たった一度の瞬間

夏休みが終わる ....
プラスチックコップのなかの氷に

ウイスキーをかける

透明に琥珀がながれる

いつもの儀式をはじめている

コップをゆらして

ウイスキーを

氷のつめたさに近づけるのだ


カタカタカタ、コトコト ....
違うというのなら誰かここで明確に説明してほしい
私は少し焦りすぎていたような気がする
今は みんなに悪いと思う
砂場が見えた 一人で 子供が遊んでいる
俺なのかもしれないと思った あれは  ....
うちには一匹の猫がいまして、四六時中一緒にいるわけなので、猫のパーツというパーツをいつも凝視して観察に明け暮れている毎日なんですが、ちょっとこれは、と思うことがいくつかあります。その中でも猫のひげとい .... 左官の息子は五歳の頃から友達だった
海へと続く一面の草むらを
真っ直ぐに突っ切って遊んだ
毎日あっという間に日が暮れた

左官の息子は都会から引っ越してきた奴が大嫌いだった
大雨の日幼稚園 ....
そうぞう、する

あの ほしは ての とどくところに ある

むそう、する

ぼくは あの ほしと ともに そらに ある


まいにち を ころがし ながら

なないろに ぬる
 ....
迫る消火
正義の軍団
オイラが望む赤い炎と黒い煙から
奴らの財産守るため
ゴーゴーレッツゴーだってさ
偽善者面が
ほんとムカつくぜ

ライター用意
燃えやすいもの用意

可燃物と ....
市営住宅を取り囲む塀のなかで

ぼくはひとり能の練習をしていた

隣接の公園でこどもたちの遊ぶ声が

やわらかなガラスみたいになって空を引っ掻いている

能を教えてくれたのはお母さんの ....
君のことを
煙草1本分だけ考える
はずだったのに

君のことを
煙草3本分考えてた

煙草の煙は
君への

想いのように
柔らかく漂ったり

ため息のように
切なく漂ったり ....
働かないことの口実に
集中力が一時間で切れる
じいさんが肺がんで
邪魔ですかって言われると
かまいませんよって言う
ジャズバーに行く
古本屋にいって本を探す
図鑑をずっとみたり、時刻表を ....
ひとひら
手のひらに乗せてみると
ちっさい象みたいな形で
足の裏がかゆくて
恥ずかしいような
気がして

いつかわたし
旅に出る時の
準備を
まだしていなくて
それは
きっと
 ....
遮光レンズ越しの
淡い背景が
拡散する持ち時間を
しばし彩る
グラデュエーション
緑色のかみ人形の林立に
研ぎ澄まされた
ペーパーナイフの
握り締めた刃先の赤
指の間の憂鬱な黒い ....
鬼は五稜郭を目指す






パイプオルガンのバッハ







小フーガ ト短調



 ....
ガシャガシャと
氷注いで
ごくごくと
酒を飛ばして
今日が始まる
影の尾を掴み
痴呆する夕方
ぬるい病みの連続と
意識下の模索の交錯
爪を噛みちぎりながら
肉食の夢に
ひとしきり溺れた刹那
見下ろした欠片は
一滴の血液を滲ませることもなく ....
2004/03/04(Thu) 19:50 投与物質無し

詩とアフォリズムとの架け橋 その過程であること

今回に於いては ただ実験自体であること 
その未完へ向けての 矢の飛行であること ....
行方満ちる目
未明ひとつ触れ
踊りかなしく


ひと呑みひと呑みが
耳につもり
うなじを下り


冬の馬が削る
原 崖 丘
かけらを ふりほどいて

 ....
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