怪我をしていない指に絆創膏を貼ること
月の色に似たボタンを海に投げること
カビたバナナをゴミ箱に捨てること
パジャマを着ると、おへそがみえるということ
百円で買った文庫本
アメリカのとある古い短編小説
マウンテンパーカーの前ポケに
ちょうどだからと出かけるときに文庫本
雨がぱらぱら
結局ざぁざぁ
一日降って傘をさし ....
深々(シンシン)と
遠い闇の
押し寄せる
夕刻の
八重咲きの
鬱金香
新しい暦が生成している
遠い国で洗い上がったシャツの匂い
ためらいと高揚
背中に触れる唇の温度
インディゴに溶け込むマゼンタ
梢たちを過ぎて
吹き下ろす視点から
....
乾燥注意報だらけ
途方に暮れる街角
掌がからっぽ、というわけじゃない
するべき宛はある
ありすぎる
したい宛はある
ありすぎて
踏み出せない
なにもできない
白々と ....
女の値段は、4000エキュだった
それが高いのか 安いのか 分からなかった
でもそれは、今では 問題にもならないのかもしれない
女の背には、遠くに橋があった
黒い森を つないでいた
....
おさんぽカーには幼い顔が幾つも並び
桜の木の下をゆっくりと進む
時おり吹き抜ける風の冷たさに
ぐずる子がいて
あやす保母さんの肩には桜の花びら舞う
※
手を繋ぎあう ....
世の中にはいろんな「マン」がいる
例えば・・・・・
アンパンマン みんなの仲間 ヤナセタカシ
イトマン スイミングスクール ....
空が俄かに かき曇り
夥しい白波の下で
大口を開けている 黒い うねりに
咀嚼されていた 北への道程で
私が見たものは
岩礁というより 貴女でした
幼い日 貴女の名を 保護 ....
ものに名をつけるのは ひとの営み
ときに名をつけるのは ひとの奢り
ことに名をつけるのは ひとの悲しみ
窓の外に、まだ芯の冷たそうなピンクの桜がみえた。にちようの朝。無痛麻酔のピストルにうちぬかれて、やさしい気分になってしまう。
単純な手続きのセックスばかり、繰り返して ....
お父さん背負って 母さん歩く
私ら足の下
裸足の足の裏には
日に焼けもせず白い肌
サクサクと 音がする
甘さひかえめビスケット
よく振って お飲みください
沈殿することばなど
....
ニュース画面に映る満開の桜
その下で 賑わう人々
東京は お花見なのに
防寒着を着て かわかした軍手を持つ
白い雪が降り続けるので 消しに行く
桜より 広く白い
積み上げられた雪の ....
病院のベッドに三日間泊まった
聖なる牢獄に三日間も居たんだぜ
すごいことさ
可愛い看護師さんは小首を傾げて言った
何処に居たってあなたの生きる不安は同じでしょ
そう彼女はとても魅力的でセ ....
{画像=120407235731.jpg}
その一本の桜の木は
古い民家の門扉の横にあって
左右に大きな枝を広げていた
ごつごつとして人を寄せ付けず
大地の力を漲らせ
雨風にそ ....
リオの海岸で
Tバックのひもを
少しずらした状態で
ブラジル人の女のデカイ尻に
俺を突き立てる
ブラジル人の女は
浅黒い肌を
ザクロの果肉色に染めて
サンバのリズムに合わせ
ブラ ....
脾臓に隠れたものが一番正直な感情だ、駱駝色の夢が見たくもない動機を浮き彫りにするころ、短いうわ言の隙間に考えてはならない衝動が見え隠れする。有無は問わず。亡霊的な位置に甘んじている ....
出だしに余計なセリフを付け足したりすると
「俺の作品を侮辱しよって、オマエにはもう歌わせん!」
などと作者の怒りを買ってしまうことになりますので
決してしないようにお願いします
ってなこと ....
音は空気を通過するだけで屈折する
光は水を通過するだけで屈折する
事実は脳髄を通過するだけで屈折する
視た
聴いた
嗅いだ
触った
経験という名の感覚の残滓は
時間を刻むことも ....
私は悲しいのです
悲しいのは私なのです
なぜなら
あなたが振り向いてくれないから
私はいつでも
あなたの背中に向かって
心の声を送り続けています
「あなたをこんなにも愛している」 ....
折り目をつけて伸ばした四肢の
やわらかな月日を
わたしは今、眺めている
*
この街にきてから買ったIKEAの羽毛布団は
君を隠すにはあまりに大きく、窒息しかねないから
わたしは毎晩 ....
ちんこ概況
平成24年4月3日10時46分 横ちんこ地方ちんこ台発表
ちんこ県では、3日ちんこ過ぎから3日夜のちんこはじめ頃まで
暴風ちんこにちんこ警戒してちんこ下さい。西ちんこ部では3日 ....
届かないところに百個呼び鈴が
対岸で家が燃えてる渡し守
トランプを男と女に分けなさい
食洗機生きてたものの音がする
豊胸手術する人魚姫二十歳
おじいさ ....
あの人のアクメ
私を性の虜にする
いやらしいアクメ
レースのパンティに
あの人の影が透けてたら
私の股間はもう準備万端
あなたのアソコはやがてひとつの
ウォウウォウ
燃えるクライマック ....
{画像=120330035310.jpg}
夢が骨折する街で
そこは夢が白く枯れて行く場所
夢は乾燥して白くなっていく
夢はポキポキ鳴りながら乾燥して行く
夢は乾燥す ....
母親はいつも日曜日の朝には目玉焼きを焼いてくれた
コールスローの刻みキャベツに
マヨネーズと正油が混じった
しあわせなあさげ
主食はだいたいヤマザキのダブルソフトだった
お気に入 ....
巡り来る日々と
ぼくらの幼い憧れとの隙間から
木洩れ日のように降り注ぐ光
聴こえて来るだろう?
光の後ろ側の国から
あの/弾む息が
リズミカルなステップが/
国境線で
少女 ....
しかくい箱のなかに
丸と三角を
ひとつずついれる
それをどうするんだい
と聞くと
どうもしないの
と答える
どうもしないの
と
答えて
かなしそうにしている
いなかみちを ふつうに歩くと
つくしの基地があるよね
勘で解るよね
え わからない? あらそ
スーパーの文房具コーナーを ふつうにあるくと
「こころばかり」という封筒は こわ ....
ノックしてドアを開けると
安堵した君の顔が
見えた
どうだった手術?
家にいるときより晴れ晴れして
当たり前だよ
ずっと痛みを我慢してたんだからさ
そこのテーブルに歯、あるよ ....
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