かぶと虫になったわたしが
瓷に頭をつっこんで蜜を吸っている
西日も射さない土間の隅で
瓷の縁に手をついて蜜を吸っている
本当はこんなこと許されていなくて
惨めでたまらないのだけど
もうかぶ ....
病人同士
肩寄せて
お互いを励まし合っている姿ほど
吐き気を催すものはない

詩人の集まりで
途中から麻雀劇画を
読み出す男は
ちょっとだけ救えるが
そんな場所には
はじめから
 ....
階段をあがると
すぐ左側に父親の部屋がありました
ドアをあけると
たばことヘアトニックと
何かが混ざった匂いがしました

どうしてこんな匂いに
なるんだろうと思いました

大人の男の ....
昔は雪忘れ村でも
年をとると
家族の負担にならないように
自ら姥捨てを志願する者がいたが
今ではかなり上の年齢までOKという
マニアが自分の家に引き取る形で
ことを収めるようになった
こ ....
雪が溶ける
綿毛が飛ぶ
坂を登れば
花が歌う

雨がやむ
少年は走る
浴衣も舞えば
花火が繋ぐ

雲が消える
柿が香る
祖母を想えば
紅葉が照れる

銀色に光る
地面が ....
     くっぴんに雨浅く

    猫っかぶりで畳遊泳

     主張弁解の昨日より

   謂われなき明日を詠いたい

      六法全書を枕にすると

窓の向こうに{ルビ ....
  昭和と平成の間にはさまって
  押しつぶされてしまったような工場を
  眺めながら煙草を一本喫う
  犬の散歩をする{ルビ母子=おやこ}は
  怪訝な顔ひとつ見せず通り過ぎる

 ....
はりきって出かけた わたしは
きゅっと胸をはって歩いた
つぎつぎと 景色を変える町
太陽はいま 一番高い場所に

バターナイフを持つ母の指
コーヒーカップを持つ父の指

立ち止まって自 ....
神奈川県牛柄郡の
烈風山中腹にある
雪忘れ村には
そろそろ私もヌメヌメしたい
と思う女性が
小さな祠に入り
念じていると
山から全身に
ローションを塗った
天狗が降りてきて
祠の周 ....
 あなた何をそんなにしょぼくれているんですいいじゃありませんか海へ行くっていったってべつに達也くんとふたりっきりってわけじゃないわ男の子七人女の子七人ですよ臨海学校に毛の生えたようなものですよおまけに .... ヒデキ、還暦!
かと思ったら
58歳らしいな

ということで
傷だらけのローラ歌いまーす

ローラ
きみのお父さんはなぜに
ローラ
バングラディシュに
帰ったっきり
戻って来な ....
ヒトの形をしているのが奇跡と思える位
あまりにも小さくて柔らかかったあなたを
退院後初めてお風呂に入れた時
私の緊張が伝わったのか
あなたは火がついたように泣き叫んだ
以来あなたが極端に水を ....
【飛行模型】

露草の花は ひかりをうけて翼のようだから 
おだやかな 面もちで 飛び石を踏み外さないように歩く
縁側で 竹ひごが 飛行機雲のように しなやかにのびている
そのなかでも ....
夜の終わりを
123数える
不思議とこの町には
生き物の気配がない
あるのは静寂に満ちた
silver moon
雲の隙間を塗っている


ハンカチーフには
春に咲いた花びら
 ....
私は融ける
部屋の中で
残暑の厳しい光を避けて

私は融ける
一間の部屋で
秋まだ来ない熱風を避け

私は融ける
部屋の布団で
隣に寝ている妻に背を向け

私は融ける
八月の ....
水たちは
むつみ合って
盲目の昼間をこえていく

青とも赤ともつかない激しさを湛えて
メスザリガニが
身籠った
腹に何百もの卵を抱え
絶えずゆらゆらと揺らして
新鮮な酸素を送っている
まるで
大切なものをあやしているように

ハハザリガニが
出産した
小さな赤ちゃん ....
山の水があつまる
わんどの深みに
ザリガニのむき身を放りこむ
暗い川底が
ぐるるんと動いた夏

七輪でおばあさんが焼く
ナマズの蒲焼き
田んぼの畦を吹きわたって
麦わら帽子の
ひさ ....
私達日本貧乳党は
長年貧乳である為に
謂われなき差別を受けてきた
Aカップ女性の人権を守ることを
最大のテーゼとして設立されました

私達は巨乳と貧乳が
傷つけ合うことなく
互いを尊重 ....
雪忘れ村に住む
ケロウ・ジドは
散々、辛酸をなめて来たにも関わらず
まだなめ足りないらしく
夏なのにブーツを履いて
四万十市に渡り
蒸らしに蒸らした
友人烏山セツ子の足の指の間を
丹念 ....
私のムートンブーツ ミント色の

三日悩んでいるうちに 完売だなんて

完全甘かったわ

寝込んでしまいそうなくらいの トホホな溜息

爺や! 爺や!姫子のミント色のムートンブーツ な ....
働いていたら多くの時間を失ってしまった
僕に得られるお金は少ない
これからも きっと そうなのかもしれない
詩を書くことに 時間をかけたいと
ぼんやりと僕は手のひらを見つめていた


 ....
そうかそうか苦しいか
泥を跳ね上げ
怒り嘶(いなな)き
心臓を吐き出すのは

そうかそうか絶望か
荒野で一匹
ぽつねんと
狂うことにも疲れ果て
砂塵に吹かれて
脚を折るのは

 ....
天使の絵をくれた
女の子は
七年たって
三度堕胎を経験している
嫌いな子の
上履きをなげすてたあの子は
ふたり目の女の子を妊娠している
あかい眼鏡をかけていたあの子とか
いつも違う ....
死を拾う 空に斧振り上げたまま腹見せて転がっている

詩を拾う 弔いもなく涙なく乾いて虫の命逝く夏
 兄に会ったのは、一年振りだ。
 子供の頃は世間並みの兄弟として過ごしたが、今となっては用でも無ければ会うこともない。端的に言ってしまえば、そういった間柄なのだ。去年と同じく、盆に逝った親父の三回忌 ....
見てみて
聞いて
嗅ぎ
舐め
さわる

テトテト
歩いて
来て
去り
かえる

みるみる
満ちて
勝ち
咲き
ほこる

手と手と
合わせ
実は
落ち
 ....
異次元スポーツの代表格と言える
超人気スポーツ競歩が
単独で世界選手権を行うことになった
これまでのような長距離だけでなく
100m競歩や110m競歩ハードル等の短距離競技から
競歩幅跳びや ....
雨上がり花に呼ばれて手に入れた魚眼レンズの玩具のカメラ 生前葬に誰も来ない
salcoさんのおすすめリスト(4522)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
かぶと虫になる- 春日線香自由詩4*13-9-10
モツ煮- 花形新次自由詩213-9-6
大人の男の人- 栗山透自由詩5*13-9-5
日本のエロ風習5__姥ステイ- 花形新次自由詩213-9-2
めぐるもの- ストーリ ...自由詩313-9-2
くっぴん- ただのみ ...自由詩18*13-9-1
工場- 草野春心自由詩10*13-9-1
小指- 栗山透自由詩5*13-8-31
日本のエロ風習1___お滑りさん- 花形新次自由詩213-8-30
お父さん、海へ- 平瀬たか ...自由詩7*13-8-30
西城秀樹- 花形新次自由詩213-8-29
あなたが初めて泳いだ夏- 夏美かを ...自由詩34*13-8-29
少年よ_【三篇からなる_オムニバス】- るるりら自由詩25*13-8-29
夜の数えかた- マーブル自由詩813-8-29
不定型な夏- ……とあ ...自由詩8*13-8-28
沈黙- はるな自由詩313-8-28
水槽という宇宙の中で- そらの珊 ...自由詩24*13-8-28
山の水- yo-yo自由詩11*13-8-28
日本貧乳党街頭演説- 花形新次自由詩113-8-27
雪忘れ村のケロウ・ジド- 花形新次自由詩113-8-26
爺やと姫子のミント色- 朝焼彩茜 ...自由詩9*13-8-26
回遊魚- 番田 自由詩413-8-26
暴れ馬には腐った自由を- ストーリ ...自由詩413-8-25
日曜日の雨- はるな自由詩713-8-25
蟷螂- そらの珊 ...短歌17*13-8-24
香之手紙- 影山影司散文(批評 ...113-8-20
- シホ.N自由詩313-8-19
世界競歩- 花形新次自由詩213-8-18
雨上がり花に呼ばれて手に入れた魚眼レンズの玩具のカメラ- 北大路京 ...短歌513-8-13
生前葬に誰も来ない- 北大路京 ...自由詩6+13-8-12

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