めでたくない おめでた 竹を割ったような性格なんて
ただのアホウだと思っていたけれど
実際問題
自分に娘がいたとして
どんな男なら嫁に出しても良いかというと
やっぱり俺みたいな
ネチョッっとした奴は嫌で
サッパ ....
嫁が頭が痛いと言うから
頭痛薬を飲ませようと寝室の引き出しを探していると
なんとラブホテルの割引券が出てきた

問い詰めてみたら、すぐに逆切れして
「わかった、わかった、離婚したら良いんだろ ....
雪が朝から降っている
景色の輪郭を消しながら
道路の染みを消しながら
隣の境を消しながら

雪が一日降っている
人の予定を消しながら
人の日常を消しながら
人の時間を消しながら

 ....
?.

夜をくだる木の小舟に乗って、
流され、産み落とされた河口の、
なめらかな汽水の均衡のなかで、
嬰児の不鮮明な母音が浮沈し、
灰色の歓声、と、
どこまでも平たい原野、

手を、 ....
詩題への注釈としては











 ....
夜の太陽を照らしてあげる 黄唯色まであと少しの
三月の入り口で
ため息まじりに

  切符ください

と言っている老婆がいる
本当にゆきたいのか
わからない

  切符ください

まだ、佇んでいる駅舎の ....
熱い琥珀色の紅茶に角砂糖を溶かしましょう。睡眠薬がわりに疲れたミルクが、銀の容器のなかで一休みしていますから。
街は人のことなどまるでお構いなしですね。くつろぎの傍らを、電車が疾過していきます。カラ ....
からだという
枷をひきずりながら
とぼとぼと囚人が
やってきた

まどろみのなかで
わたしはうしなわれ
再生してゆく
あかんぼうのように
泣き叫ぶことが
できるだろうか

砂浜 ....
愛なんて要らない
気持ち良ければ
そんなこと言えるのは
愛されているひとだけ
誰からも愛されないって
とっても辛いことよ

そう囁いて
僕の上に乗っかった
ソープ嬢のカリナさん

 ....
きみの憧れの中の
メアリー・カサットが微笑んで
わたしの心を揺れ動かす
マックス・クリンガーの追憶

その愛の違いは
晴れた日と
曇りの日の
日常を覆い尽くす大気の重さと似てい ....
陽射しは澄んだ冷気を纏い
静かに微笑んでいた
病床から起き上がる母親のように

すると蒼白い時と仄暗い人の群れで編まれるはずの朝が
心なしか ふと暖色に染まり
視線は飛翔してはまた憩う 小 ....
空っ風の吹く夜は
別宅の湯屋のうすい硝子戸が
ぶるぶる震えて怖かった

ぼんやり灯る電球の下
木の蓋をとれば
お湯はもうもうと息を吐く
祖母は
もう、いいよ、というまで
ごつい亀の子 ....
小さなスミ子さんは
短く刈り込んだ髪で
不安気に
わたしの隣に立っていた。

「今日から働いてもらうスミ子さん。いろいろ教えてあげてね」

ナースから少し離れて
私たちは長い廊下を歩い ....
すきな歌詞を
心の中でなぞってみる
あの歌手の口元を
思い浮かべながらなぞってみる

うたはなにも
音でなくてもきけるものです

風が冷たい今
だれかを想って歩きます
不思議とそれ ....
牛小屋に入って
うわあ、超旨そうって
思えたら
僕も本格的な肉食人種なんですけどね
なかなかそこまでは到達できないです
でも甲殻類は
動いていてもヨダレ出ちゃうんですよ
どうしてでしょう ....
今年ももう
一週間も過ぎました

なんてこんな風に
過ぎた時間ばかり思うのはやめようと
それも前の目標でした

お前は後ろに目がついているのか
そう言ったのは中学のときの先生

そ ....
なくしものはないと
あの子は云った
わすれものもないと
あの子は笑うんだ


いつかの夕やけが ぼくの肩にとまった 
片手に乗せた鳥が とおくへ飛び立った
宙を舞う羽の しなや ....
入院初日十羽鶴でも嬉しい あなたの唇を枯らし
血をにじませるもの
わたしのこぶしを引き裂き
血をにじませるもの

凍りつく冬の陽射し
寒い朝には人々の胸中に隠れたものが明るみに ....
明日から仕事だろう
嫌な気分だろう
振り返ると
休みの間、何てことなかったなあとか
もっとああすれば良かったなあとか
思ってんだろう
寝て起きたら
またおんなじような日々が
始まっちゃ ....
鍵のない部屋にわたしと
きみがいた。年明けにツタヤからレンタルしたマンガ本を
読みながら会話をすることもなかった。
窓際にはカラーボックスが一つある。
「よくわかる地理」や「日商簿記3級」 ....
 襖で仕切られた四畳半の、その襖を開けるとまた四畳半、また四畳半、大きさの異なる箪笥がいくつもあり、埃避けの布を掛けた雛壇があり、その隙間にすっかり平たくなった綿布団があり、そんな部屋が前後左右に際限 .... 舌先三寸ウエスト55 夕陽のあたる夕暮れの
古いレンガの倉庫街
漂うあの歌 あのメロディーは
港の悲しいエレジーで
昔の俺(おいら)の子守歌

港近くの襤褸アパートで
親父も知らずに育った俺(おいら)
酒場 ....
      草の香りのする夏の夜に
      汗ばむ背中に頬をつけ
      両腕をからめ眠りにおちる
      そんな不埒なことばかり
      冷たい布団のなかで
    ....
いっぺんだけだぜ

























 ....
目がさめて
なすこともなく
壁にうつる影をみている

となりであなたが
光だね

言った

そのとき
どうしようもなく
たとえようもなく
わたしは
あなたでした

 ....
ニュース番組によると
女性のバラバラ死体が
見つかったらしい

なんて残酷な
そう言って母は
怒り狂っていた

食卓にならんだ魚が
口を開いてそれを見ていた
salcoさんのおすすめリスト(4522)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
めでたくない_おめでた- 北大路京 ...自由詩3*13-1-15
多い日も安心- 花形新次自由詩313-1-14
離婚慣れ- 和田カマ ...自由詩4*13-1-14
雪が降る日- ……とあ ...自由詩18*13-1-14
葡萄- 紅月自由詩213-1-14
フローズン・イフリート- TAT自由詩213-1-13
夜の太陽を照らしてあげる- 北大路京 ...自由詩313-1-13
切符- もっぷ自由詩413-1-13
ティータイム- 月形半分 ...自由詩413-1-12
くらげ- within自由詩3*13-1-12
年女- 花形新次自由詩313-1-10
風を待ちながら- かんな自由詩3*13-1-10
稀有な月曜日/あたたかいもの- ただのみ ...自由詩21*13-1-9
湯屋のおもひで- そらの珊 ...自由詩14*13-1-9
スミ子さん- 初代ドリ ...自由詩14*13-1-8
冬の散歩- 朧月自由詩413-1-8
ドナドナ等々- 花形新次自由詩513-1-8
いつかのひかり- 朧月自由詩613-1-7
その花のなまえ- マーブル自由詩713-1-7
入院初日十羽鶴でも嬉しい- 北大路京 ...自由詩5+13-1-6
冬の日- ホロウ・ ...自由詩9*13-1-6
最後の休み- 花形新次自由詩513-1-6
鍵のない部屋- かんな自由詩5*13-1-6
戦闘少女、戦闘少年- 片野晃司自由詩1613-1-6
舌先三寸ウエスト55- 北大路京 ...自由詩413-1-5
エレジー- ……とあ ...自由詩8*13-1-5
汗ばむ背中と神さまの思惑- 石田とわ自由詩8*13-1-4
いっぺんだけだぜ- TAT自由詩513-1-4
- はるな自由詩613-1-4
さかな- 遥 カナ ...自由詩513-1-4

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