よく目がみえないとおもった

いつのまにか伸びた背丈
ひざうらにぬるい風
イヤなあの子の後ろすがた
引き潮みたいに校庭に吸われた

本棚の
手紙のひみつ
バラされたくなかったら
図 ....
薄汚い五日市街道沿いの喫茶店
張り付きの所在を確かめるように
室外と室内の温度差をなぞる

生き甲斐を忘れてしまうと
途端に人は年齢差を失うもので
将棋について熱く語り合う ....
 皆さんは、人間の値打ちの定め方をご存知ですか。乗っている車?ノンノン。巻いている時計?これまたノンノン。履いている靴ですって?ノンノノノン。クラブのちーママじゃあるまいし、何と言うか、発想がちょっと .... {画像=120303011011.jpg}


雨と風が一緒に顔にかかって
少し髪を濡らす交差点に
ぼくは独り君を想い立っているよ

君がいつもしていたリュックの色は薄い緑色で
不思議 ....
北京動物園で
落陽を背に見た
薄汚れた彼らではなく

黒はあくまでも黒く
白はあくまでも白い
日本製洗剤ニュービーズの
恐ろしいまでの洗浄力

もううんざりなんだ
僕はここにいるん ....
腐敗したものの中から立ち上がる春が臭う
ねじれながらクロトンの葉がまだらに燃え
枝の根元に寄生した洋ランも
咲くのを待ちわびるように根を伸ばし続ける

雨が降ればミミズがあわあわと這い
家 ....
望むと、かなしい気持ちになってしまう。なぜだろう。薄っぺらい胸を、うさぎがつきぬけていった。龍のかたちにはりさけていた。
わらうには、虚勢を張るしかないのだ。

ずいぶん遠くまで来た。でも、 ....
黒いアイシャドウ。
ピンク色の口紅を塗って、
少し時間を掛けて、
髪の手入れをしている。
今日の為に選んだ服を着て、
何度も何度も鏡の中で悩むんだ。
なかなか外に出られなくて、
だけど、 ....
母ちゃんと旅に出る
鞄に歯ブラシ、着替え、切符と
最後にわくわくを詰めて チャックを閉める

朝一番のバスに乗り込んだ
母ちゃんと座席に並んですわる
乗り物酔いの薬あるよ
切符は持ったか ....
男の子で生まれて













 ....

白く熱い道を
白いカッターシャツの高校生が
自転車でくる
7年ぶりに会った息子、きのうのこと
美しく花開いたのっぽのあの子

その道を今日も彷徨えば
また出逢った有り難さ

足 ....
あなたが先に教室を出ていく
雨が降る前に帰りたい
ぼやけた緑の黒板
廊下はもう湿っぽい
誰もいない教室がならんで
停泊してる船
ウララウララ占い師(自称)
ウララウララ占い師
ウララウララ占い師(とその家族)
いつかはあなたにパラサイト

見ててごらん
気落ちした
人にすっと擦り寄って
尤もらしいこと言って
 ....
降り続く白い冬
いまはただ
うつむいた雪が
降り積もってゆく

脊髄が 錆びついてくるのを感じる
骨が膠着し 何も言わなくなると
ますます冬は
冷たくよそよそしくなる
寒さが喉で固ま ....
君の素肌に触れた日は
忘れもしない 夕暮れの
 君が十九の秋でした。

僕の心は君だけを
思ひ焦がれて
千々(ちぢ)となり
集めて鈍く燃えたのです。

誰にも言はず
誰にも知れず
 ....
山砂はもうない
海砂ばかりが浚われ
洗われ
遠く運ばれ
混ぜられる
ごくありふれた砂粒に時折混ざる
貝の欠片の白い顔
ガラスの名残の澄んだ瞳
際立つ別嬪な粒子たち
僅かに
微かに  ....
猫を飼いたいと想う
強く猫を飼いたいと願う

何度も管理人さんにお願いしても
答えはいつも駄目だと云う否定の答え

外には出さないし
部屋も清潔にするからと
懇願してもやはり否定の答え ....
あたしばかだから
と言って
わらっていた
女の子

あたしばかだから
と言っても
泣きはしなかった

あたしばかだから
いっぱい考えるの
と言って
わらっていた

水たまり ....
昨夜の口喧嘩の
後始末もそこそこに
降り止まない雨の中へ
ぼんやり歩き出す

昨日より重い靴底
視界に覆い被さる雨傘
押し黙ったまま濡れる自転車
舗道にすがりつく安売りのチラシ
 ....
朝の四時ごろ、おばあちゃんが眠れないといって
起きてきて気づいたのよと母が言った
首をさするとだらりとした感触がした
まるで濡れているようだった
溶けた泥のようだった
午前五時の空気がよ ....
まっさらな砂地に
すり鉢状の穴
底では強靭なアゴが待つ
群れから離れた
迷い蟻たちは
落ちたら最後
もう戻ることはない
地獄に落ちた蟻の悲しみ
あなたは今まさに吸われている!
愛はウ ....
公的扶助の受給者の列を写せ
民は思う
なぜ、もっとしっかり生きないのか

貧困で餓死した親子の部屋を撮れ
民は思う
なぜ、生活の保障を受けないのか

国や自治体の生活保護行政の抜け穴を ....
高円寺の古着屋にある個性という押し売りを
彼女は愉快そうに手に取って
その幾何額模様の可能性を私の太ももに押し当てる

ありとあらゆる自信をくれる
それが次の日に意味を成 ....
どんなに大きい雨の粒が頬を打とうとも






















 ....
ぼくはいつも
あおい国を探している

仕事場へ向かう朝の舗道で
灰色の敷石の
一つ一つの継ぎ目から
あおが立ち昇る

草原の朝露たちが集まって
小川になり大河になって溶けて行く
 ....
JRから東武線への通路は朝から混雑し
僕はひたすらまっすぐ歩く作業着の僕を
高い窓の外から眺めている
通路の真ん中には真っ赤なテープが貼ってあるのに
右にも左にも進行方向を示す矢印がなくて
 ....
僕は存在した
一人であることのなくなった 僕は
無数の繁みの中に見えていた
確かな イメージの世界から 逃げ出した
わたしが泣き出すと
姉は自分の手のひらにエノキさんを描いて
「もう泣きやみな」と言った
エノキさんは森の木こりだった

中学にあがったとき
両手にマニキュアを塗ってくれた
わたしは水色の ....
顔見知りの男が死んだ

いつも何かにイラついていて
斜に構える自らの姿に酔いしれていた

そんな一人の男が死んだ




よくある話しだけど
おんなが二人いた

別れた奥さ ....
独り暮らしに
慣れたのか
不安なのか

はたまた
楽しんでるのか
つまらないのか

休みの日の夜は
あてもなく
バイクでちょっとお出掛けをする

街から少し離れた
農道を走る ....
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