古い家の梁に
ロープを掛けただけの
私の特製ぶらんこ
ゆらゆら揺れているのが好きだった


目をつぶると
ぶらんこの旅がはじまる
家ごとゆらゆら揺れて
私は遠いところまで行ってしまう ....
短い旅を終えて
君が立っている
骨ばった大きな笑みと共に

ほどけた靴ひもを
結んであげるよ と言うと
いいんだ これから
空を飛ぶから

そう言って
短い旅に
でて行った
冷たい汗
夜の金の径
いつまでも響く
足跡の径


塩の岩 塩の波
街のすきま 
指のすきまを埋める白
痛みの音 静かな
水音


無垢の右目 狂気の左目
 ....
青紫の花びらに
涙がひとつ
めしべの奥の
白い洞窟に
隠されているのは
新しいいのちが
育まれる仕組み

蜂がはいっていく
蟻が群をなしてはいっていく
ぼくもはいっていく
男は虫 ....
みんな。笑顔
(果実のまえの)
花が咲く
宙へ風は
 解け
みんな、こたえる

拝礼(死をふくみ 生は口をすすぐ
   とつばさはささやき
   )おおきな河を
みんながい ....
奥に仕舞い込んでいた未使用の
少し焼けてきた葉書の束

ふと 手に取り
書き始めた文字は
青臭くて齧るとまだ苦い

幾つもの文字を吊るしては
甘くなれと
この一つの息で長く吹き込んだ ....
{引用=



序、 みあげる


だまっていたら
うつむいてしまうので
みあげる

うつむくことは
わるいことだと
ひとりで
おぼれて
しまわぬように
みあげる

 ....
したいくせに




















 ....
無邪気であり
かつ残酷でもある少年は
少女にはわからない遊びに夢中になったりする
原始の森から続く通過儀礼のように
せみとり くわがた かぶと虫
昆虫標本

はばたくために作られた軽い羽 ....
4:42AM
きみがてのひらで
目かくしをしてくれる

いいにおいのする
やわらかい暗闇が訪れ
どこかで
列車が動きはじめている

八月の終り
きみがてのひらで
目かくしをし ....
元々無口だった相方が
緘黙症を始めたので
普段は週末にしか行かない川までドライブ

口は利かないが運転はしてくれるので
平日の深更に夜ドライブ

昼間の言葉の行き場がなくて
叫ぶ場所と ....
――――夏の初めだった――――


おばあちゃんが他界した。

おばあちゃんは、どこにでもいるような

ごくごく普通の田舎のおばあちゃんで

真面目で頑固で亭主関白な大正生まれのおじ ....
わたしがあなたの下着を干しているあいだ
あなたはわたしのために歌をうたっている

わたしがにんにくの皮を剥いているあいだ
あなたは二人分のコーヒーを落としている

わたしが玄関のタイル ....
乞食

たった一杯のコーヒーを飲めずにのたうち回っている老人
その瞳の中には険しい眼差しとオドオドした炎のちらつき
言葉を無くした老人は襤褸を纏って道を彷徨う
ぶつぶつ世間への呪詛なのか
 ....
このせかいで
たったひとりのいもうと

おさないころからいっしょにいきてきた

たったひとりの かわいいいもうと


あなたはいま、ぽっかりとあいたかなしさを

いつものように
 ....
さっきまで乾いていたのに
ぬれてる
そんなこと思いもよらなかったのに
どろどろの金属を浴びて仏像になってしまった
さわるなよ
たこ
ひと駅ずつの省略(健康のため)
原始の力だ
その
 ....
台風何号かの接近を数えているうちに
夕暮れの窓から入り込んでくる
それはいつの間にかやってきた
秋の気配をはらむ風

誰かが、もう夏も終わりねと呟く前に
静かに後退してゆく日々を
僕は前 ....
僕らは終わりゆく夏の片隅に凭れている
空中に半透明の骨がいくつか漂っている
(時々うっすらと虹色を帯びて見えたりする)
何が朽ちたあとに残った骨なのか などと
僕らはもう考えることもな ....
夜になれば
盛り場行って
さどっこだの
まぞっこだの
性欲満たそと
思うべな


朝になれば
電車も込んで
さどっこだの
まぞっこだの
みんなに紛れて
消えるべな


 ....
逃げていくキラキラ
水際から雲の先っちょまで
白い捕虫網をもって追いかけた
ぼくの夏やすみ
めくるめく透きとおった羽から羽
声から声の甲高い呪文に
ぼくは敗けてばかり


シュクダイ ....
俺は自分の事を『足をくじいたペガサス』なんじゃないかって思う事がよくある













 ....
雲からたれる一本の線に
違和感を結び 放す
わたしに害をなすものは何か
24時間 口は開けておけ
そこに 飛び込んでくる 虫が
あなたたちの 友人だ
殺してはいけない

 ....
痺れを切らす午後が
薄皮を穴だらけにする
口の端にこびりついた
昼の餌の放つ臭気
洗面で洗い流して
あとかたもなく洗い流して


遮光カーテンの向こうで
目も合わさない今 ....
中絶に反対のカウボーイ
レイプによる妊娠について

「ヒィーハァー!神の摂理により、
防御機能を備えた米国の女性達は、
レイプで妊娠することはネバー。」


ロープを振り回し叫んでい ....
山のあなたに辿り着き
人生全部吸い込んで
空に向かって叫んでみたら
先っぽ なぜか膨らんだ
どういう訳か膨らんだ

いつまで経っても捌け口は
見えぬ病のその先に
空に向かって叫んだら
 ....
僕は派遣だから
正社員の友人と
どこかに出かけるにしても
何をすることもできない


気づいたらこうなっていた
僕が選んだというわけでもなく
君はいつもそこにいたわけだ


 ....
意気地なし!あなたは意気地なし!
あなたは紺のスーツに身を包み、髪の毛を整えた。
メガネをかけて、りりしい瞳で部屋を一瞥する。
その風景の中にはわたしは存在していますか?

あなたの目に映る ....
月曜日はハローワークに行ったふりをした帰りに
キムの家に行きまたオナホールを作った
器となるペットボトルをカッターナイフで切り
片栗粉とぬるま湯を入れ
ダマにならないようにスプーンで混ぜ、レン ....
ハローワークに行ったふりをした帰りに
そうえいばキムからの着信があったなと
スリーエフの交差点で電話したら
おばさんが出て
ミキくん、ブログの作り方を教えてというので
一体あのババアが何をイ ....
脂喰い猿

彼らに鉱物性の脂を喰わせた

OPECのスペックは
その金でボール遊びに大金をつぎ込む
あの黒い大地という偏見に人攫いを雇い

人攫いにオファーされた子は
契約というリバ ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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