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窓を閉めて風を消して
灰になったらもう会えないでしょう?
宝石を飲んだのよ
お仕事忙しいのにごめんね
父がつかまえてきて母がしらないで庭先に置いたカメのポルナレフ
もうすぐ春がきますよー
待ち居遠しかったですか
それとも夜通しでしたか
ずっと
似たような節がありましたか?
あなたが買って私 ....
記憶を忘れないように
テクニクス社のメモリーに換えた

外気が通常よりも低く
保護フィールドが温度を上げる

月が懐かしい
そのくらい昔には
まだ夜があった

庭の無花果か ....
ベランダの端に
長いこと積まれた
植木鉢の底
一対の鍵

名前も知らない
美しいふたり

命日に生まれた
どこにも行かない
面影をさがす
さよならを歌う

秋の陽射し
ゆっ ....
教室ベランダ紫陽花と
舞い踊った校庭の砂

瞼を閉じてゆれる
きみの前髪
クリスマスの思い出よりも
去年の反省よりも
新年の目標よりも
昨日
暗い路地でゴミ箱を探っていた老女に
私は親切にするべきだった
年賀状にAir Mailと書き忘れたので
私の想いがとどくのは
一ヶ月後かもしれません
彼女の背後に男が立っていた
時間も場所も分からない

男は小さく手を上げる
さよならするみたいに

彼女はふりむいて、誰かの名を呼ぶ
雪の下にビスケット缶が埋まっている

破れた写真 ....
タンブラーに紐を通して
腰に巻き付ける

梯子から見上げた
空がとっても高い

改装中のホテルが間違って
うちの電線を切って

エアコンの効かない部屋から
貯水タンクの影に逃げこむ ....
派手なサリーを
細く切り取って
地味なサリーの
サイドに縫い付ける
飾り縫いは50円ちょっとの稼ぎだから
エアチケットにはまだまだ遠い

余り布をもらって帰り
ベルトを編みながら
日 ....
帽子ひとつで海に行く
浜辺に大きな銀色の傘
木陰に避難しながら
水売りをさがす

空と海と浜辺

反射しながら溶けていく
母と同じくらいの女性

スカートの裾が海水にふれる
砂に ....
流水の音で目覚める
傍らには骸
ここはどこ
秋のよう

銀銀杏の根に眠る
千年の果て
シャベルをあてて枯らそうか
それともここで
待とうか

セラミック
パネルの点滅


 ....
フラガナの長い雨も止んで
月と花が欠けるころ
一枚きりの便せんが
何重にもテープを巻いた封筒で届いた

何を守っているの? と思ったけれど
外国だから心配だったんだよね

8月の日曜日 ....
ここにいる私たちで
家族になりましょう
名誉も財産も忘れ
森に帰りましょう

温かいまなざしで
老婆の名を呼ぶ
海鳥の群れ

古く錆ついた甲冑を身に纏い
胸当てに薔薇を差した老騎士 ....
テーブルに誰かの書いた物語がある
私はそれに何かを書き加えたいと思う

ペンを手にとり、紙に傾く

私と文字の間に誰がいるのか
大地のテーブル
布を敷き
芋を供えりゃ
やってくる
全部忘れる
グマティヤール
身に覚えのないことも

10本指
とまれ
ディジュリル・ルマック
火花のように
舞え

2本 ....
裏庭に捨てられたロボットの
90バイトプログラムから
この宇宙は生まれた

炭素 窒素 水素 雷 宇宙線 マグマ

あなたが森であるために
森である必要はない

海と太陽
 ....
落ちていきそうな音楽に
目を閉じて
その浮遊感に身をゆだねる
落ちていくのに
浮かんでるなんて
ある町を歩いていたとき
黒いスーツがアスファルトに
うつぶせのまま倒れていた
暑い日だった
私はすこしためらってから話しかけた
「大丈夫ですか?」と紳士的に

だけど返事はなかった

 ....
木を切り
ツタを編み
手作りの桶で海水を汲み
海を分解する

砂にまみれた
翳す手を開いて
太陽を分解する

人に触れ
体温を奪い
鉄を赤く燃やす

陽が落ち闇の中

手 ....
小粒が回る水面の
鈴木姉妹がかけていく

庭に並べた望遠鏡は虫干しかいと
向かいのジジイが問う
ああそうだよ
ほんなら嵐がくればええなっ!
なぬっ!

たばこ屋の自販機の影で
子供 ....
会いにいけば会える人に
会わないまま人生は終わる

会いたいのに

どうしてそんなことに
なるんだろう


家に帰ると
種をとる用に買っておいた
300円のトマトを
流しの前で ....
母は肉体と魂が徐々に離れていくものだと言った
こうして話をしているときにも
食事をしているあいだにも
離れていくのだと

だから私たち姉妹は
祈りはそれを遅らせるものだと思っていた
不思 ....
春を追いこして夏のような
日射しを避けて
市内の茶屋で
みたらし団子を食べながら
足下の干涸らびた蛙に
水をもらってかけてやると
おどろいてちょっと跳ね
またノシノシと戻ってきた
残り ....
あなたが先に教室を出ていく
雨が降る前に帰りたい
ぼやけた緑の黒板
廊下はもう湿っぽい
誰もいない教室がならんで
停泊してる船
わたしが泣き出すと
姉は自分の手のひらにエノキさんを描いて
「もう泣きやみな」と言った
エノキさんは森の木こりだった

中学にあがったとき
両手にマニキュアを塗ってくれた
わたしは水色の ....
死期を悟ったと言って
父は仕事を辞めた
これからは好きなことだけして暮らすぞと言って
山奥の民家を買い
池と鶏舎つきだぞと笑った
週末に会いに行くと
家の改修を手伝わされた
鳥の世話も鍬 ....
10秒だけ数えてみる
6秒だけ目を閉じる
2秒だけ触れて
1秒

ここから10歩、歩き出せれば
空間的には別の世界だ

もし、白い息のまま着地したら
それを呼吸してつぎの場所へ
 ....
どんなにひどくても
飛行機に乗ってれば大丈夫。

機内では一滴も飲まないし、

背もたれを蹴ってくる子供に
まあ、そろそろやめてくれやと
微笑むことだってできる。

なあご同輩、 ....
夕焼けの教室を
赤く染めて

冷たい海水を
青く染める

最後の瞬間まで荷物を集める私は
美しさを奪っているのだろう

Eu sou amavel uma pessoa distan ....
salcoさんのmizunomadokaさんおすすめリスト(49)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
four_segment- mizunomadoka自由詩314-4-1
旅先ですか?- mizunomadoka自由詩214-3-2
tonight- mizunomadoka自由詩313-10-21
away- mizunomadoka自由詩713-9-29
6月- mizunomadoka自由詩313-6-10
Melaka- mizunomadoka自由詩513-1-3
Happy_new_year- mizunomadoka自由詩313-1-3
snowfall- mizunomadoka自由詩412-11-28
題名- mizunomadoka自由詩412-11-23
India- mizunomadoka自由詩212-11-2
penang- mizunomadoka自由詩512-10-30
銀銀杏- mizunomadoka自由詩112-9-9
- mizunomadoka自由詩312-9-6
heartbeat- mizunomadoka自由詩312-8-5
note- mizunomadoka自由詩212-8-2
dance- mizunomadoka自由詩112-5-29
ふたつめの命- mizunomadoka自由詩612-5-26
meteor- mizunomadoka自由詩412-5-17
伊藤氏の幻想- mizunomadoka自由詩112-5-1
原初- mizunomadoka自由詩212-4-26
クーラーがない- mizunomadoka自由詩112-4-26
40人くらいに- mizunomadoka自由詩512-4-25
Jes- mizunomadoka自由詩712-4-21
日陰- mizunomadoka自由詩612-3-26
- mizunomadoka自由詩112-2-28
姉の魔法- mizunomadoka自由詩1012-2-20
自分の命- mizunomadoka自由詩811-7-3
continue- mizunomadoka自由詩311-3-25
cut_away- mizunomadoka自由詩111-1-21
true_colors_of_flower- mizunomadoka自由詩410-5-9

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