シーソーの上に水羊羹
その意味の無い重さ
恋が終わる
 
+
 
ベランダから洗濯物が落ちていく
どうしようもないのに
シクラメンが咲いている
 
+
 
乾いた側 ....
なじみの中華屋さんへ行き
日替わりを頼み
こころを込めて作るので
時間がかかる場合があります
という貼り紙を見つめ
ぼんやり
この世のはかなさについて考える


ふととなりを見ると
 ....
ハーリーガニ が高らかに鳴り響けば
雨が上がったばかりの濡れた砂利道を
南風にまぎれてサトウキビの匂いをまとう
誰もが浜辺に集まって来る
普段は森の奥に潜んでいる精霊や屋敷神さえ
肩を組 ....
望月

謡うもの。
遥か彼方より天が下まで。降れて。
方位は陽の沈んだ場所より東であり
影から岬の先端まで。
いつか必ず絶えるからこその
願い。
月を枕にし給いて
気の踊り。
 ....
【くちなしの実】

夏のわたしの 誕生日、その朝 発した言葉は
おはようでも こんにちわでもなく
「くちなし」 だった
 
喋れなくなるほどに
薫る高貴な色彩の白
雫 ....
「仕事に貴賎なし」で渡りあるく


暗証とID
待機室はいくつものセキュリティチェックをくぐった先にある
「夢のバイト。ジャンボ機ですよね」
マニアは聞けばいろいろ教えてくれるが
夜の羽 ....
遠くにいったのは
躯だけだよ
いつも傍には
冬の匂い
 
 
みあげると
よぞらである

ほしひとつない
わたしのひふの
うちがわである

こえがとどく

あなたのよぞらから
わたしのよぞらへ

ろっこつを
ひからせるのは
 ....
私は死んだ浮浪者だ
街の中の地獄を見させられた 私は
私の体を時代の中から探させられた 
与えられた 自分を私は捨てた
私の望んだ夢の 現実を 否定させられた


心の幸せのかけらなどひ ....
高崎線に乗り換えると
電車の調子が悪いのか
モーター音がいつもより大きい
回転数の上昇に合わせて甲高くなり
惰行から力行に入れるとまた悲鳴をあげる

あぁ懐かしい
吊り掛け駆動だ

 ....
{引用=
照準を定められて
打ち出されていく……
日々
同じ筒に入れられ
あの遠い高台へと
打ち込まれていく
体中に砂が詰まっている
目が見えない
視界が充血している

人魚たち ....
ネクタイを締めてる今も本質は
ガテン気質の早仕舞い主義
空には虹色をした魚の天使たちが満ち
人々は時々輪郭を失くしながら行き交っている
その人々のあいだを
宛名を手書きされた手紙たちが
それぞれの行き先へと急いでいるのが見える
街はずれの丘の上で ....
真っ直ぐな道は歩きづらい
かと言って迷路みたいでも困るのだけど
適度に曲がりくねっていて
ちょうど昔ながらの畦道のように
赤い帽子によだれかけしたお地蔵さんが祀られているとか
時には肥だめみ ....
いつかカンちゃんと行った
映画がまた来るでごじゃるよ
壺から抜け出して
アクビとふたりで出かけたでごじゃるよ
(カンちゃんはどこへ行ったでごじゃるか?)

悲しい場面
(例)人質になった ....
今年は、やたらと、
三連休が多い。
罪なことよ。
だってその長いむなしさに耐えきれず、
つい、
また、
女を買ってしまうから。

「女を買う」というけれど、
むかしのような粋はそ ....
とりとめのない物思いに
舞い降りた芳しい栞
見上げた梢から零れる
オレンジ色のはにかみ

とりとめもなく高い空を
自由飛行したがる意識
ゆるやかに誘うような
オレンジ色のためいき

眉間に堰き止めて ....
膝を抱いて眠る
呼吸するたびにこぽこぽと音をたてる

とろりと変化した水に抱かれて
ゆっくりとまわると
視界がくるくるかわり

色んなものが
体のすきまに入りこむから

くすぐった ....
生まれた時代がわるかったって
なぁ兄弟
俺たちだって居場所ぐらいあるさ
おい
身構えていろよ
不幸者の足音がする
次の霜まで
生きてやろうぜ
なあ
 新宿の家電量販店に、除湿器を買いに行った。
 除湿器というのはなかなか使える家電で、雨が多い日などにヒーターと併用すると、室内に干した洗濯物の乾きがとても早くなる。
 何種類かの除湿器を物色して ....
世界が光でできているのを発見したのは

ヨーロッパの画家たちだったが

世界がブルーでできているのを発見したのは

ぼくの彼女だった


彼女は歩けばなにかを発見した

ぼくがよ ....
大嫌いな夜を抜けて
やっと出会えた朝
ひんやり冷たいだなんて
優しくないね
と思ったら
雨上がりが届けた甘い香り
ありがとう
金木犀が私を包む
優しく
カサカサ いわせながら
足裏に 季節を
感じる時
秋の音が
聞こえる
砕けた落ち葉の
紅葉の破片が
ばらばらになった譜面の
ひとフレーズのよう
こんなときは
ミケランジェリの
ド ....
桃色パンツはいてたギャル系女の子
いい爺さん(といっても60ちょい過ぎ)につれられて
いっちゃった

横浜の埠頭にある古びた倉庫へ
いい爺さんから3万円渡されて
ついていっちゃった

 ....
何でもない 声の つぶやきが
だけど今日も私の中から出て行く時
君の目に 今日も 探しだされた
美しい私の立つ街を見た 
私は街に 今日も流れ出さてはいないのだと 見た


濁ってい ....
犬は犬のジーザスを愛でろ

鶏は鶏の身の丈に合ったローンを一生涯振り込んで暮らせ

猿は真っ白になって日々スペルマを飛ばして ....
ぶどうの実みたいにていねいにしてね 薄い皮膚のしたは滲んで ためらいを波打ちぎわでうけとめて こぼれる前に飲み干す二人

えりあしに新しい香をしのばせて 季節のように抱き合う初秋

組んだ手を解いては笑いまた組んで ほろりと落ちる金木犀
雨。
ソープ通いも濡れる街角。

五千円札を大切にね、って、
ずっと前に遊んだソープ嬢に別れ際に言った。
吉原まで歩いて行くと、
途中に樋口一葉の記念館がある。
「たけくらべ」を思いっき ....
ぼくがいなかった夜と

ぼくがいなくなる夜の間に

とてもきれいな夜がある

素敵に暗くて、静かな夜がある

ポチャン、と魚が一匹跳ねて

それきりのような

夜がある
salcoさんのおすすめリスト(4507)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
明日の天気図- たもつ自由詩610-10-12
なじみの中華屋さん- はだいろ自由詩5+10-10-12
爬龍船- 楽恵自由詩8*10-10-12
月と不死- 楽恵自由詩6*10-10-12
くちなしの実- るるりら携帯写真+ ...13*10-10-12
そこに笑顔はあるか- 乾 加津 ...自由詩14*10-10-12
片足- 自由詩210-10-12
夜空- 小川 葉自由詩610-10-12
どこかの高架下で- 番田 自由詩310-10-12
最新車両から旧型車両を透視する- kauz ...自由詩9*10-10-11
メディウム_2- 真島正人自由詩3*10-10-11
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木漏れ日のひと- 恋月 ぴ ...自由詩31+*10-10-11
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風俗やめたい- はだいろ自由詩610-10-11
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しあわせ- 暗闇れも ...自由詩3+10-10-10
ならず者- アラガイ ...携帯写真+ ...4*10-10-10
陰湿機- 「Y」散文(批評 ...3*10-10-10
水色と光の天使たち- 吉岡ペペ ...自由詩510-10-10
金木犀- 朧月自由詩510-10-10
秋の音- フクスケ自由詩1+10-10-10
桃色パンツ- 花形新次自由詩2*10-10-10
あの色- 番田 自由詩210-10-10
どうぶつ奇想天外- TAT自由詩2*10-10-9
ぶどうの実- はるな短歌110-10-9
二人- はるな短歌110-10-9
台東区の女- はだいろ自由詩1+10-10-9
- つむら自由詩310-10-9

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