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昔、屠殺場に送られる牛を
トラックに積む前の牛舎で眺めていたとき

その牛は
あと何時間後かに死に
バラバラにされて
肉塊を急速冷凍され
お店に並び
食卓に並ぶというのに

交尾を ....
独り暮らしに
慣れたのか
不安なのか

はたまた
楽しんでるのか
つまらないのか

休みの日の夜は
あてもなく
バイクでちょっとお出掛けをする

街から少し離れた
農道を走る ....
生きる為と
趣味の為にお金が必要だから
バイトをしている

接客業だから
働いてて客に
「何だこいつは?」って感じたり
理不尽な事があったり
腹が立ったりして
思ったことをそのまま客 ....
生まれて初めて
合コンというものに行った

どうやら
男が童貞であるか、そうでないかは
話の内容や、話し方ではなく
第一印象でわかるらしい

居酒屋の座敷で俺はまるで
金魚鉢に入れら ....
いつもの安くて多い
路地裏の高架下にある定食屋に入る

食券を買って
店員さんに渡す
1分も経たぬうちに飯が出てくる
店に入るときも出るときも
店員さんとの会話は無い

電車が走る騒 ....
林さんの御葬式会場は
林家斎場
何故か緊張感が無い

吉野さんの御葬式会場は
吉野家斎場
なんだか牛丼屋のようだ

一二の御葬式会場は
一家斎場
「誰の?」と云いたくなる


 ....
来年からの学費と生活費を捻出するため
隣町で道路工事のバイトをした

ギリギリ専門学校に受かり
あまりの嬉しさに
現代詩フォーラムで報告する
くらいの学力しか持ってない俺でも
家が土木建 ....
何故かいきなり
また夏が始まる
角を曲がって坂を見上げると
食パンを咥えた妹が駆け下りて来た

真夏日に有りがちな夕立
には似合わない土砂降りの雨の中
妹は傘もささずに軽快に雨を避けて
 ....
神の僕〈しもべ〉は疵付いて
暗き洞にて翼をたたむ

水と戯れ諸人を癒す
翼は未だ開かれず

北風吹けば、居心地良い洞に留まり
陽光照れば、荒々しき世界に飛び立つ

さすれば私は
束 ....
あたが好きて言わんけん
おりが好きて言わなんたい

※熊本弁で
あなたのことを「あた」
自分のことを「おり」と言います
昇った月
真円の月
紅に染まった木々
紅に染まった頬…

淡い月の光が
雲と絡んで微かに
陰影を浮かび上がらせる
空にそっと手を伸ばす

体を預けて
微かに感じる冷気を誤魔化す
 ....
赤ちゃんの泣き声は
ボールの跳ねる音に変わったよ

近所から聴こえてくるピアノは
どんどん上手になっていくよ

かつての同級生は
苗字が変わっていたよ

子どもは大人になるんだね
 ....
幻影はどこの空にもあった
夜明けに
夕焼けに
月光の中に

幻影は美しい藍の色
決して終わることのない
澄んだ純真たる夢心地

幻影が映える浜辺には
変わらぬ思い遣りを持った
子 ....
始めにして初めての物語
遥かなる物語
失われた神の物語

天から一人の男が
吊るされていた

男は守護者で在った
叛逆者で在った
破壊者で在った
造物者で在った

男は翼を失っ ....
『お兄ちゃん
世界ってなあに?』

こちらを真摯に見つめる
つぶらな瞳
その瞳を見つめ返し
私は答えた

「ごめんね私は知らないよ」

『じゃあお兄ちゃんは
なにを知っているの? ....
気分良く目覚めると
家は見慣れない感じで
人声が隙間を隔てた向こう側に聞こえ
その隙間を抜けて 
ある女の子が近づいて立ち止まり
私に手を差しのべた――

そこでさっきの
夢を思いだし ....
なんと愛しいこの眺め 
物憂げな愛しい人
君の綺麗な
頭の先から爪先までの
揺らり揺らめく布地のような
肌の煌めくその様子

深々とした君の髪
つんと香りを漂わせ
まるで香る流離いの ....
隣りにある
あなたの細やかな
可愛い手を優しく取って
眼を瞑って静かに
あなたの手の甲に接吻する…

あなたのたおやかな眼差しに
そっと心を合わせてゆく

身体は海の彼方の
無数の ....
苦しい
痛い
怖い
生きることが

世界は悪しき者達の為の住処

肉体の苦しみ
臓腑を灼く耐えがたい苦痛
精神の苦しみ
魂が傷つき損ない
悲鳴をあげる
「助けて」
助けを求め ....
salcoさんの一 二さんおすすめリスト(19)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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- 一 二自由詩412-2-20
はたらく- 一 二自由詩511-10-14
私は、ただ、苦しむ人として、そこにいた- 一 二自由詩611-9-26
- 一 二自由詩611-6-26
御葬式- 一 二自由詩711-1-25
師走に思うこと、成長したのかな- 一 二自由詩710-12-27
居場所- 一 二自由詩410-12-21
北風と太陽- 一 二自由詩210-12-10
クニの言葉で- 一 二自由詩210-12-8
- 一 二自由詩310-12-2
俺だけ取り残されている- 一 二自由詩210-11-24
幻影- 一 二自由詩110-11-15
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明晰夢- 一 二自由詩210-10-9
愛すること_褒め称えること_闘うこと- 一 二自由詩210-9-30
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