夏の回転式。
プル式

いろいろ書こうと思うのだけれど
どうにもうまく繋がらなくて
言葉は千切れた

そこにはもしかしたら
小さな小さな
だんまりの世界なぞがあって
そこではもしかしたら
だーれもしゃべらない
小さなお茶会をしているのかも
なんてなんてなんて

手紙を三度書いては
書き直し
さらに二度書いてあきらめた
伝えたい言葉は山の様にあるのに
どうやらうまく無いらしい
飲み込まれた言葉は何処に消えて行くのだろうか

魚の料理が食べたいとおもって
インターネットで魚の料理を見ていた
昔よく食べた郷土料理が出ていて
食べたくなった
とても
だけれど一人で食べるのもなんだか寂しい料理なので
きっと食べないかもしれない
作ろうと思ってはいるけれど

夏の涼しげな夜に
うちの黒猫が「みやぁ」とないた
何かを呼んでいるのか
誰かと話しているのか
ときおり笑っているようだ

窓を閉めて眠ろうと思う
夜のさざ波が心に入り込む前に
すこし暖かな布団をかぶらなければいけない
そう思っている。


自由詩 夏の回転式。 Copyright プル式 2008-08-01 00:11:55
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