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思ったことを口にする
それは失言になることが多い
けれどそんな人に憧れる

思ったこととは裏腹なこと
しか口にしていないから
意識を裏切りながら生きているから

それでも最近は脳神経が ....
軽く手を振るでもなく

また明日
会うかのように分かれる

これまでと変わらない
一日の終わり

違うのは
明日からは此処にはもう
来ないということ


それでいいと思った
 ....
ぎこちない科白
きれぎれの言葉

不恰好にしかこなせなかった
それを悔やんではいないけど

空は高く陽は眩しく
気温はうなぎのぼり




言葉を交わしながら苦しくなる
必 ....
蝉時雨が聞こえない夏

外を出歩いていないから
なのだろうかそれとも

夏の暑さは茹だるよう
確実に季節は巡る

けれど蝉の声に存在感がない

これは何だ
聞こえているのに感じて ....
ルノアールで珈琲を飲む
革張りの椅子に座り
香りを楽しむ

入っては出て
出ては入ってくる
人を眺めながら来し方行く末を思う

大学生のころ
通っていた喫茶店はルノアール
だったか ....
もう終わりだ
と思ったのは雨に
濡れた瞬間だった

世界がゆがんだ気がした
水気を含んだ髪を
乾かしながら

僕は
思う

何処にも逃げ場所はない


静かに雨が降ってい ....
抱えきれない秘密を携えて歩く
頬をなでてゆく風さえ感知できずに

あの夕焼けは何だろう
燃え落ちていく太陽が近くて
僕は崩れ落ちそうだ

愛することと憎むこと
表裏一体だなんて陳腐だっ ....
虹の画家の回顧展を見に行った

虹のグラデーションで染め上がられた
フォルムの絵ばかりが流布していて

そんな絵しか描いていない
と思っていたから
異形のフォルムを纏った
怪物のような ....
でんでろでんでろ
はしりゆく

おおきなはこの
わびしさを

おとでごまかし
すましてる

どこまでゆくのか
しらないが

きょうはすがたを
あらわさぬ

でんでろでんで ....
風が吹いている
為されるがままに立っている
貴女
は僕のことを見ていない

空は晴れている
在りのままを見ている

は貴女に語りかけることできない

凪の海
水平線を見ていると ....
この町は山の手と下町の境
この町は台地と低地の境界

だから坂が多くて
上ったり下ったり
息を切らして歩いてる

中層マンションと
2×4住宅とスーパーマーケット
小学校からは子ども ....
雨が降っている
傘がない
濡れる

冷たい

ふるえてもいい
のだろうか
僕は

家への帰り道
あと十数分で
辿りつける

冷たい雨

ふるえる前に
拭き取ることがで ....
県境にこだわったマニア本

県境に建ったホテル
県境に建ったショッピングセンター
県境が走る住宅街

短い距離の間に県境を何度も渡る国道

記事を見ていたら急に思い出す

東武日 ....
住む人の居なくなった実家
風を通すために帰省して
東京に帰る日の昼食は
味噌ラーメンが美味しいと
親父が通っていた店で食べる

 若いころ札幌で食べた
 味噌ラーメンの味に魅せられた親父 ....
夜間飛行も羽田に近づいて
徐々に高度を下げる飛行機の窓に
房総半島が見えてくる

太平洋の海岸線をなぞるように
細く光る帯がネックレスのように
暗闇をまとう陸地に連なる
その華奢なきらめ ....
シルバー剥き出しのステンレスカーの丸みを
帯びたそのフォルムは柔らかくて東武線の武
骨な旧型車より洗練されていた

(実は武骨に見えた旧型車は日比谷線の車両
 が登場する直前まで製造されてい ....
ストレートな言葉が煌めいている
計算のない素直な言葉たちが
大きな声で自己主張している

言葉に衒いなどありようもなくて
発せられた言葉と意図された意味は
ピッタリくっついている

平 ....
生の感情を引き出せないかと
密かに手書き用のメモ帳を
鞄の中に忍ばせることにした

言葉が降って(笑)きたら
すぐに取り出して書き込めるように
手を動かすことで感情が零れるように

そ ....
窓の外には二重世界
流れる夜景に重なる
車内風景は簡単に反転して

揚げ餅を食べる自分と目が会う
それは疾走する鏡像/虚像だけど
あちらから見たら僕が虚像に違いない

快速電車が途中駅 ....
10年と少し前まで走っていた真っ赤な電車
50年以上前にデザインされたとは思えない
斬新な色使いの電車は今でも地球の裏側で
タンゴのリズムを纏って走り続けている

メトロと言いながらそこここ ....
暗闇の中 せせらぎの音だけが響いている
ぼんやりと見える水しぶき
岩陰には何も潜めないようで

だがそれは思い違いにすぎなくて
水しぶきのように見える放物線

微細な魚たちの鱗の鈍い光が ....
秋分の日は久しぶりの晴天
スーパーへの道のりも
穏やかな陽射しに包まれて

欠伸している
のはこの僕だ

スーパーへの近道は
途中で寺の境内を貫いて
道幅が急に細くなる箇所がある
 ....
夜の大学通りは遠くまで見渡せる
ポツポツと等間隔で並ぶ青信号
の青色ダイオードの光が優しい

君と手をつないで歩く歩道
たわいない話と温もり

曖昧に相槌を打ちながら
けやき並木が夜空 ....
引っ越した家への帰り道には
お寺の門前と墓地を抜ける箇所があって
そこから先は急に夜が深くなる

歩いていると聞こえるのは
虫の声と自らの足音だけで
夜に包まれる心地好さを感じながら家路を ....
電器店で洗濯機の購入手続きをしている間
に降り出したゲリラ豪雨は雷を伴って
ドドドォーンと雷鳴が店内に響き渡る

電器店の1階にあるセミオープンの駐車場
にも雨が吹き込んでいて
(それは水 ....
{画像=080808002132.jpg}

朝の路地を職場へ急ぐ早歩きの足元
細い暗渠のコンクリートの隙間から
若草色のトゲ玉がコロンと生えている

思わず足を止めて眺めてしまう
無彩 ....
地に足が着ききらない物語
表面にとどまる心象描写

もっと深いところがあるんだ

したり顔で批評するのは

簡単だけど

人の声を得て
人の身体を得て

息を吹き返した言 ....
夕方の上り通勤快速は
降り出した雨を切り裂いて走る

車内は意外に混んでいて
ロングシートは満席で
吊革に片手をぶら下げて
流れる車窓を流れる雨滴を
ぼんやりと眺めていた

雨の駅に ....
風に吹かれ髪がひるがえる
ただ、風を受け入れる

きらめく波頭が目を奪う
ただ、光を受け入れる

潮騒と木々のざわめきが耳に届く
ただ、音を受け入れる

僕はいまここにいる
ただ、 ....
第三軌条だなんて
レトロフューチャーで
スタイリッシュな言葉

第三軌条に流れる電流は
架線に準じた強さ(で危険)だから
壁際を走る軌条は駅の手前で中央に移る

かつて走っていた旧型車 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
迂闊な発言しかできない- kauz ...自由詩9*12-10-15
あっけないさよなら- kauz ...自由詩6*12-9-9
不恰好にしかこなせなかった- kauz ...自由詩6*12-8-26
八月の蝉時雨- kauz ...自由詩7*12-8-11
喫茶室ルノアールにて- kauz ...自由詩16*12-8-5
静かな雨に討たれて- kauz ...自由詩4*12-7-23
風が爽やかな夕刻- kauz ...自由詩13*12-7-10
虹だけじゃない- kauz ...自由詩6*12-7-1
でんしゃちえん- kauz ...自由詩5*12-6-24
貴女にはもう何も語り掛けられない- kauz ...自由詩11*12-6-17
坂の町を徘徊- kauz ...自由詩4*12-6-12
冷たい雨にふるえる- kauz ...自由詩6*12-6-3
マニア気質- kauz ...自由詩5*11-3-20
味噌ラーメン- kauz ...自由詩26*08-11-8
夜間飛行- kauz ...自由詩3*08-11-2
日比谷線- kauz ...自由詩2*08-10-24
小学校4年詩集- kauz ...自由詩5*08-10-15
アナログ/デジタル- kauz ...自由詩3*08-10-9
疾走する虚像- kauz ...自由詩3*08-10-6
丸ノ内線- kauz ...自由詩7*08-10-3
流体- kauz ...自由詩8*08-9-27
彼岸の中日- kauz ...自由詩4*08-9-24
予感- kauz ...自由詩4*08-9-21
新たな家路- kauz ...自由詩5*08-9-10
夏の終わりのはじまり- kauz ...自由詩8*08-8-20
エッセイ- kauz ...自由詩5*08-8-8
たったひとつの結晶でも- kauz ...自由詩5*08-8-6
手品- kauz ...自由詩4*08-8-2
海へ_(ただ受け入れる)- kauz ...自由詩8*08-7-30
銀座線- kauz ...自由詩7*08-7-27

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