すべてのおすすめ
 すべての家の窓は閉められている。
 通りには誰ひとりいない。
 路地裏は灰色の匂いがする。
 この世に僕一人しかいないような感覚。

 家並みを抜けると開けた田園地帯になる。
 僕は ....
 オルゴールが穏やかに流れる
 喫茶店の窓から外を眺めると
 桜がさらさらと散っている。
 春が終わろうとしている。

 桜の薄いピンク色の花びらが
 ひとつまたひとつと僕のいる
  ....
2メートルおきに眠る
肥えた兎
薄桃色の淡い毛並みは

ゆれて
ゆれて

蒼い夜
泡が浮かぶ
球体に敷きつめた
草は
安らかな時代の彫刻

銀兎はあらわれ
消える
おばけ ....
きみにもたぶん

色んなことがある

公転と自転をくり返し

わけがわからなくなる日ばかりで

砂時計を抱きしめたまま

大気圏を突破すると

今度こそ本当に笑うよ、と ....
【無口】


山高帽の男の顔は見えないが
どこにでもある石を缶詰のように
開けようとしている

男にだけにわかる匂いを閉じ込めたのは
誰なのか
日記帳の文字の旧字体が
机 ....
遠くに並んでいた劇の数々が
間近でにわかに動き始める
近くで私を統括していた原理が
いくつもの山の彼方に拡散する
遠さの中にはいつでも近さがあった

人のためにするという行為の目的 ....
ハイバックの助手席じゃあ
帽子のツバが すこしむずかしい
すこし雨滴のあとの残る車窓から見える景色は
映写機のように枠のある動画
だけれども携帯の電池なんて いらないよ
幸運にも にわかに咲 ....
木のかけらと
あたたかい水が
午後と夜の境いめに
蒼い浪となり流れ込む


錆は子らの名をくちずさみ
鉱は荒れ野に伏している
陽を転がす指や指
流れの内に華やいでいる ....
今年も春が来て
桜を見る

この桜は
いつか誰かと見た桜

私たち人の世を越えて
木はここにあり続ける

子供はやがて大人に
大人がやがて老人になっても

いつもこの美しい花び ....
【こめる】

ちいさな人が ちいさな声でいった
「あさがおは かさ みたい」
くるくるたたんでいる花は かさみたい
雨の日にひらくと かさみたい

ちいさな傘から
ぬー ....
雨が削る
雨が砕く
花を削る
花を砕く
石を削る
石を砕く
心を砕く
心を削る


  足が重くなって
  ふと歩くのを止める


雨が削る
雨が砕く
花を削る
花を ....
東京にもう雨は降らないらしい

眠らずとも
目覚めなくともよくなるまで
幾世紀を費やし
浪費するのは何も砂ばかりではない

やさしい飲みもの
歴史をごみ箱にいくら捨てても
まるで甲斐 ....
桜をみると胸がいたい

桜なんかだいきらいと言いたくなる

だから桜に謝りながら

盆栽みたいなかたちをみつめている


一方向にしか膨らまない宇宙なら

星はこんなふうに見える ....
故郷には深さがある
海の深さとは別の種類の
血の深さと記憶の深さ
一人の人間に一つずつ
最も深い故郷が与えられており
人がほんとうに帰っていく極地がある

果樹園に包まれ
たっ ....
海が盛り上がり 
浪が陸に襲いかかる 
浮き桟橋を 港深く押し込み
道路に船を押し進めていく 
車が逃げる 人が逃げる 
テレビの画面

ソファーに掛けた私には
わらしべ一本投げ入れら ....
  年季にとうがたって
    玄関のタイルは
    ひびの隙間から
虚しい「時間」の中心に
 深く積もってしまった
     ペンペン草の
    顔をのぞかせる
        そ ....
 私の永遠の旅人、桜の季節を軽々と飛び越えて初夏を待ちわびる君よ。
 届いた手紙には、すでに爽やかな風の匂いが沁みついていたのだ。
 それはまさしく五月の風。しかし君の無理難題には答えられそう ....
 高い木立に囲まれた一本道をきつく踏みしめて歩いてゆく。
 耳を澄ませば遠く小川のせせらぎや鳥たちの声が聞こえてくる。
 道端に目を向ければ昨年の落ち葉が未だ残っている。
 誰かの庭では明る ....
まるでテロリストの発想

保育園落ちた、日本死ね

それに乗っかる新聞記者

まるでテロリストの発想

おれビンボー、西側死ね


どこへ行こうか

ふらふらしてる

悲 ....
朝のワールドニュースでは
空港に設置されたカメラが常にテロを監視し

中国の経済的失速が懸念材料となり
世界のあらゆる処であらゆる価値観が往来する

冷凍のピザをオーブントースターでこんが ....
それが大きいのかちいさいのかわたしには分からない
数だということだけ わかる
くらやみを射抜くような空ろないたみがビルを覆っているので
ひとびとはたえまなく降ってくる
切りそろえられた三角 ....
一生懸命がいいと
祖母は言うけど
結果がすべてだと上司は言うんだよ

今がんばれと先生は言うけど
夢をみなさいと校長は言うんだよ

愛し合ったはずの
父と母は別れ
憎み合うはずの
 ....


 揺れうごく海の十字路に惑う貝のように耳をかたむけて聞いてくれ過去の響きが詩人の影をなぞるように血が谺する想像の蜜のほとりで死に絶えた喜びに養われた真実だけをそっと告げてくれ灰色の病める神が ....
そういうことか
海も空も
まるいんだ

どれくらい走ったろう
眼前には海があり
道端には 菜の花と桜が続いている
ふと 同じところを何度も通っているような気が
して
 ....
     今夜わたしは玉葱を刻む
     包丁の切れ味は鈍いが
     こんな夜にはちょうどいい
     指先と玉葱と踊る包丁
     それだけを見つめ、不器用に
      ....
むみむしゅう

いわれたらさびしい

くちびるうすい

やせたはだ

はしたないようにもみえた

しなだれかかっておしゃく

ゆびきれい

かたくなる

ごろくにん
 ....
木の枝が先端から腐り始める
雲はその重たい体を
大儀そうに持ち上げている
光は決して明るくなく
まぶしいとしか感じられない
意識にはあぶくが混じり
まなざしは途切れてばかり
体も ....
小さな穴を掘って
小さな埋葬をした
小さなかなしみに
小さな花を供えた

小鳥には翼があるから
虫のようには眠れないだろう
空を忘れてしまうまで
地中で長い長い夢をみるだろう

 ....
その肩を掴んで、
どこまでも歩いた。
思念が浮かんでは、
沈みを繰り返した。
私は痛む胸を押さえながら、
水のなかに深く沈む。

たくさんの目が、
目のなかの目を見つめている。
目の ....
依存性とは外的な要因が大きく作用してしまうものである。いくら遺伝子の魔術によって勧誘されようにも、実際に巡り合わなければ誘惑されることもないのだ。

澄んだ青空のもとで長時間待たされる。これ ....
ただのみきやさんの自由詩おすすめリスト(14125)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
人生の選択- ヒヤシン ...自由詩5*16-4-9
予感- ヒヤシン ...自由詩3*16-4-9
おやすみ- 物川祐治自由詩216-4-8
白い花- もり自由詩2*16-4-8
姫たちのお茶会_中- るるりら自由詩9*16-4-8
新任地- 葉leaf自由詩316-4-8
姫たちのお茶会_上- るるりら自由詩9*16-4-6
みどり_うたかた_Ⅱ- 木立 悟自由詩1216-4-6
- ガト自由詩5*16-4-6
ちいさな_三つの声_- るるりら自由詩16*16-4-4
研粒なくとも雨は削る- 北村 守 ...自由詩216-4-4
新しい雨- 伊藤 大 ...自由詩1016-4-3
一方向の宇宙- 吉岡ペペ ...自由詩1116-4-3
帰郷- 葉leaf自由詩616-4-3
布団ひっかぶって寝転がっても- イナエ自由詩3*16-4-2
年季に- 信天翁自由詩116-4-2
友へ- ヒヤシン ...自由詩5*16-4-2
朝に見る- ヒヤシン ...自由詩4*16-4-2
猫でもかぶるか- 吉岡ペペ ...自由詩416-4-1
朝のレポート- 梅昆布茶自由詩1116-3-29
かみの長い男のひと- はるな自由詩916-3-28
- 朧月自由詩416-3-28
聖謐のマニフェ- ハァモニ ...自由詩1*16-3-28
指折り数えるクリノリン_- るるりら自由詩13*16-3-28
玉葱色の眠り- 石田とわ自由詩8*16-3-27
妖婦の教え- 吉岡ペペ ...自由詩216-3-27
風邪- 葉leaf自由詩216-3-27
つばさ- yo-yo自由詩9*16-3-27
海を噛む- あおい満 ...自由詩216-3-27
ニコチンよ永遠に- アラガイ ...自由詩10*16-3-27

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