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ポケットから出した手を
温んだ風の中で
大きく振りながら
まるで音色みたいな
あなたの名前を呼んだ

読み飽きた季節の頁が
温んだ風の中で
めくれるように
まるで花弁みたいな
 ....
オルゴールのふたをあけると
ことりが砂浴びをしていた
昔のメロディで
ほんのりと温められた砂は
極上の石鹸で
泡こそ出ないのだけれど
日々の汚れを落としてくれる

ふっくらと
よみが ....
make a child
make a child because we have lost too many people
make a child
not to get back
but  ....
くさむらのうらぶれた浅瀬
打ち上げられたほおづきの中の
丸い実が
あかあかと
燃えながら
わたしを見ていた
緑だった容れ物の
もはや若さはぬけおち
朽ちた葉脈だけになって
身のうちを ....
とことこと
歩いていた
振り返ると
泥濘の跡を
声に変換し
嬉しいなと
満足した顔
凍る水脈
音をほどく
崩れた喉に
真昼の鈴
風化の指を
軋み鳴る
虹彩の奥
気泡は揺れ
 ....
交番の蓋を開けると
砂漠が広がっていた
砂漠には机が置いてあった
引き出しはすべて
取り外されていて
古い思い出は無く
新しい思い出も
もうしまえなかった
雨上がりの
虹がか ....
ただ、青くて
細く収束する顎の形
幼い紙質の上に
設計図面を描くといつも
自動扉のところで
ふと途絶えてしまう

お昼の休憩中
遷都のようなものがあった
街のいたるところから ....
朝からユトリロの絵画のような
白い空が満ち満ちていました

夕刻になってようやく
この惑星に落ちてきた雨は
みぞれに変わり
ぬかるんでいくわだち
いつとはなしに雪になり
夜になってはさ ....
風が撫でる葦原の先に
影が落ちる
夜明けの燈を孕んだ
鳥の瞳は
まだ濁っていない
羽音は
梵鐘の余韻に似て
打ち寄せる波間に滲む

彼方で鴉が啼く

誰の名を呼ぶ声か
一羽、また一 ....
たまゆらに生きて
墓は草木
名は殘さぬ
ひたすら現世を思ふ
私は徒然と云ふ事を憎み
仕掛け花火の每日に屈する
ワイン
さへあればよい 酔うて横丁に
世迷ひごとを響かせる

さらば、 ....
誰もいない言葉
綴られただけの
八月の少年
薄色のかき氷が
風に消えていく
その飛沫

街のどこかに
沈没船が埋まっている
そんな噂が広まった
大小のスコップが売れて
大 ....
  風景が振りむいた
  きりきりと ただ一度だけ
  冬の 椀の 上

  木立があった
  冷えた池も あった
  あなたが いなかった

  振りむいた
  震えた 溢れた ....
日暮の空は劫火
暗い雲で煙り
雨を予告していた

あなたが乾いた唇
開いた途端

どうしようもなく土砂降り
とびきりの笑顔
雨に打たれ
化粧が崩れて歪んだ
雨に紛れ
こぼしてい ....
浅い春が来て
きみの肩先から
ふたばが芽吹く

冬の熱量が
熱ければ熱かったほど それは
あどけなく
ふるふる
ほころぶ

目をはなしたすきに
ひとひらの蝶になって
とびたった ....
蝶々結びになっていた指をほどいて、

今はとてもあわくしろい、

わたしたちから剥いでいったシーツをヒシと掴んで、
数珠繋ぎになった看護師たちが、
屋上へ舞い上がっていく、

手垢でも ....
気づくとたいてい
じゃがいものくぼみから芽が出ている
ほっとくとそれらは
すくすく伸びて
じゃがいもをだめにしてしまう

わたしの毛穴からも芽が出て だけど
それは空なんかは目指さない
 ....
人生を捻じ曲げる、
まっすぐに終わりへとむかう
ひどく短絡的な直線を
乱暴にぐいっ、と曲げる

きっと皆は、この僕が
まっすぐ進むと思っていただろうな
でも突然、進路を捻じ曲げたから
 ....
雨が降りそで降らない
日曜の午後は
ポテトチップ食べながら
録画しといたホラー映画を観る

夜は自然薯を擦って
遠州流に鯖と味噌で味付けて
あったかいごはんと
新鮮なまぐろと一緒にいた ....
 亡者に似て言葉たちは
 あおい廊下を徘徊している
 床に雲までもが
 映り 流れていくから
 滑りやすい 廊下
寒い季節になると
いないはずのあなたを
つい探してしまう

枯木立の向こう
ベンチの連なり
落葉を踏む音

いないはずのあなたは
寒い季節に紛れて
すぐにわたしを探し当ててしま ....
 虹の国

ヒバリは高く飛び
庭で虹を作って
笑いあったひかりの季節は過ぎた
あの虹は
偽物だったのかもしれないし
本物だったのかもしれない
空に虹が架かるたび
そこへ行ける気がして ....
豊かさにすがる人々が挙って生贄を捧げる
まぶしい海の街に聳え立つ女神の像が淫らに、
そして聖母のように微笑んでいる
見よ、彼女が踏み荒らした諸国の苦しみを

アフリカの中央部、西部、そして ....
いつか森のいちぶだったもの
小鳥をすまわせ
そのうたに耳をかたむけていたもの
みどりの葉をめぶかせ
ゆびさきは空へとむかう
よるになれば流れる星のゆくえを占ったもの
むささびの発射台になっ ....
人は
自分の知らないところで
起きたことを知らない
だからといって
違う現実があったかもしれない
と思っても仕方のないことだ
人生の半分は
見たことのない夢で出来ている
朝 起きたての髪は
しんと冷えている
よるじゅう
冷たい部屋の空気を吸っていたから

櫛でとかされて
ようやく息を吐く

命は死んだように眠り
またかえってくる
朝の儀式

寝 ....
黙祷があなたを訪ねて来た
笑う門に来る福もあるのに
豆腐の角に頭をぶつけて
わたしの父は
大人しく一生を終えた

あなたは黙祷と
何かしゃべりながら
優しい手つきで
機器の類 ....
ひみつ
口にもしないから
風も通らずよどんで
古い醤油瓶底のようなそれ

そんなものが胸のすきまに
たまって
口がどんどん重くなる

もう一言も発せないから
すこしばかり目 ....
ふるい夢をみた
ふゆの朝

たまごが2個の目玉焼きは
血が混じったために
スクランブルエッグになった

またつくればいいさとあなたはいう
ギンガムチェックのテーブルクロスに
あた ....
 世界が 大きな空洞なので
 水平線が見えた
 海が見えた

 白い 掻き傷が あるのか無いのか
 どうしようもなく なにもかもが
 影

 倦み果てた貌で
 あなたは 眼に映る ....
夜の舟
櫂はいらない
ゆられているのは
こころのありか

星くずは
あかるく燃えながら
一瞬で消えてしまった
とても遠い闇が
触れるほど近くに落ちてくる

ここは宇宙の湊
願い ....
ただのみきやさんの自由詩おすすめリスト(14133)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 夏井椋也自由詩12*25-2-27
砂浴び- そらの珊 ...自由詩14*25-2-25
make_a_child- にゃんし ...自由詩225-2-18
ともし火- そらの珊 ...自由詩15*25-2-16
とことこと- 中沢人鳥自由詩425-2-13
水底- たもつ自由詩10*25-2-13
残り香- たもつ自由詩625-2-3
ミトン- そらの珊 ...自由詩19+*25-2-2
梵鳥- 中沢人鳥自由詩425-1-29
樂園喪失_-アルチュウルに-- 髙任勇梓 ...自由詩325-1-23
渋滞- たもつ自由詩425-1-23
ラザロ(2025.01.16)- 草野春心自由詩425-1-21
劫火の後- 自由詩6*25-1-21
はなうた- そらの珊 ...自由詩14*25-1-20
あわくしろい日々- パンジー ...自由詩525-1-17
ソラニン- そらの珊 ...自由詩13*25-1-16
- atsuchan69自由詩24*25-1-14
どうして詩なんか書いてしまうんだろう【きょうのソネット】- 佐々宝砂自由詩525-1-12
亡者(2024.11.30)- 草野春心自由詩425-1-10
不在- 夏井椋也自由詩14*25-1-10
めざめるすこしまえの本当- そらの珊 ...自由詩16*25-1-4
アフリカの涙- atsuchan69自由詩20*24-12-31
すなはまで骨をひろう- そらの珊 ...自由詩16*24-12-27
老い- 花形新次自由詩424-12-24
冬の朝- そらの珊 ...自由詩11*24-12-22
黙祷- たもつ自由詩224-12-19
ひみつ―澱- 凍湖(と ...自由詩524-12-18
絶叫- 平井容子自由詩1924-12-16
倦み果てた貌(2024.11.28)- 草野春心自由詩5*24-12-15
流星- そらの珊 ...自由詩14*24-12-15

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