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一匹の黒猫が
吹雪きの雪原を
歩いている


あの高くそびえる
杉の木の鋭い切っ先も
どんな美しい雪の結晶も
音もなく融け去ってゆく
深い泉のような
猫の黒い毛皮の中に。

 ....
彼女が話す
僕が聴く

彼女が 引き続き話す
僕が 引き続き聴く

やがてこの身体は 彼女の声でいっぱいになり
両耳から注ぎ込まれた言葉が
目から 鼻から
(口はまだ 我慢強く結ばれ ....
 枯れ木の路

たそがれの
枯れ木並木に
湖畔の公園

風吹きて
湖しぶき立ち
湖畔のホテル

夕闇の中
食事は進む
ok・ダブル・酒

五人テーブル
久しぶり肉と魚
 ....
  もう一人の男が
  頭上にぶらさがった紐を引く
  紐は暗闇に続いているから
  暗闇が落ちてくる
  どさりと一斉に
  砂袋から砂が溢れるように



  完璧に渇い ....
琥珀という石を
手にしたことはないけれど
見つめたことがある
黄昏に凍りついた壁の向こうに
眠る葉や虫たち
 ....
もう雷鳴しか聞こえない

僕は人混みの中で父親も母親も
兄弟も忘れてしまった

誰かの煙草の火が手に触れたときだけ少し
故郷のススキのザワメキを思い出したり
している
雑踏は温かくて ....
ぼくのパジャマに
お母さんが縫い付けてくれた
背番号
ぼくの好きだった数字は

曲線と
直線のラインが
きれいだったから


お父さん
お母さん
夢の中の授業参観では
 ....
そういうことだったんだ

気付くことがある


ものごとは複雑に絡み合っていて
原因があって結果がある
そしてその結果が今度は原因となって
新たな出来事を誘発する

「無間地獄」 ....
幸福とはこういうことを言うのだろう

幸福とは

幸福のようなものが

重ねられてゆくことを言うのだろう


叔父夫婦は熱心なキリスト者だった

はじめてのクリスマスの日

 ....
気泡のリズムに

揺れる髪が

果物の皮を剥くように

編み物をほどいていくように

積み重ねられた嘘を

聞こえない音を

気づかないふりで

奏でている。

本当の ....
My Favorite Things

※演奏できません。
 持っていません。
 でも凄く好きで、
 気に入っている楽器です。

David Sanborn の St. Louis B ....
淡く霞んだ冬空に白い雲が浮かんでいる
雲には自分の意思はない 
風に吹かれて動いて行くだけだ 
気楽でいいなあ

何時の間にか生まれ 何時の間にか消えて行く 
 ....
昨日は夫の誕生日だった
なのに彼は出掛けて行った
気持ちを挫かれて
私は不機嫌になった

今朝、夫がドライブに行こうと誘う
久しぶりにふたりで車に乗った
森林の中、滝のある所を散策

 ....
振り切れている一本の針。呼吸し心拍を上げて次の打擲を待つ。時の経過は音や光の揺らぎで知れた。繰り返される規則的な動作を目をつむり、静かに受け入れていればいい。

地球の裏側にはキセツ、季節が浮かん ....
今日、生まれた命と
今日、死ぬ命は
同じ命


起きて
寝て
ご飯食って
うんこして

その一連の流れを
誰かにしてもらわないといけないのは
赤ん坊も老人も同じ


ほら ....

言葉を追いかける
僕は椅子に腰かけ 瞑目して
その思いは 頭の中で 駆け足をしている
言葉は闇に走る 七色の光の筋
僕に誘いかけてくる さあ 捕まえてみなさい と

そんなことは し ....
口内を游ぐかすかな黄色い声や
空で少しずつ拭った私のため息に
やわらかに触れた脈は戸惑い

口元をつつむ手のひらは笑って
夜の角で正装した蛙と
私の答えを探しにやってくる

一定に繰り ....
 
 
遅い朝食をとる
幼い弟はオートミールを食べ終え
おまけの玩具を並べている
お父さんはまだ夢の中で
起き上がる方法を見つけられない
穏やかに子どもは大人になり
大人は老いていく
 ....
気がつけば
いつの間にか足が向いて
またここへ来てしまった
かつて住んでいた団地の
懐かしい階段をゆっくりと上がる
そう11階の踊場
時間というものが無ければ
ここで君に会えるのに

 ....
月は誰も見てはいない
月は自分を見ているものを
予知している
白く蒼く輝くのは
裏側の過去を隠すため

月には  ....
私の声を無視するな
お前は背中で語る男にはなれない
お前の心の叫びが
私には聞こえないから

わかってほしいのなら
心の中身を
わかりにくくするな
わかってほしくないのなら
私の前で ....
{引用=そもそも、positivité 肯定性というものそれ自体、この努力・傾動以外の何でありえよう。(…)存在するということは戦争という極度のsyncronicité 共時性なの .... 何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです

月には雲がかかった ....
  ねえ、見て
  直方体が焼けているわ



  彼女は楽しそうにそう言い
  赤々と輝くオフィス・ビルを
  親指と小指に挟み
  水槽に
  落とす



   ....
母は私のものをみる癖があった
ハガキであれ手紙であれ
手帳であれそれは母が読んでいた
それなのに私はそのことになんら
警戒も注意もしなかった

今私がこうして
詩のような綴りを
だれで ....
さあ、
詩を書こうと思ってひねり出す言葉と
太陽を浴びて
じわりと体温があがり
沸騰はしなけれど
静かに蒸発してくものを
理科室にあるような
ガラスで出来た清潔なフラスコに
再度集めて ....
雪さえも
贈り物に思えた頃
受け入れることが自然だった
いつからか逆らいできた傷を
かばって不自然になった
雪は真下に降らないで
舞うときもあるのに
ただ我が身を試す道具に思えて
人は ....
午後 太陽は大きく西に傾いている
もう暫くすれば 彼は美しい茜色の雲に纏われて地平線の下に沈んで行くだろう
でも今綺麗なのは 彼に照らされている東の澄んだ青空と白い雲 陽を暖かげに照り返しているビ ....
枯れ葉が落ちて
空に向かって木々の枝が
生命の脈絡を
とくとくと
打ちながら伸びている

空はとても澄んでいて
いつもより遠く遠くから
眺めている気分だ

裸の枝は
墨汁画のよう ....
繋がらない
伝わらない
孤独を感じる
こころは子供

賭けている
書いている
綴ることに
ついやす力

伝播する電波
妄想の様相
あしたの頭はどこ行くか

スルーされて ....
ただのみきやさんの自由詩おすすめリスト(14137)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黒猫- 黒木一見自由詩211-12-27
聞き上手- まーつん自由詩9*11-12-26
枯れ木の路- 生田 稔自由詩511-12-26
もう一人の男- 草野春心自由詩9*11-12-26
『燃える琥珀』- あおい満 ...自由詩9*11-12-26
遠雷- 津久井駒 ...自由詩811-12-26
永久欠番- はだいろ自由詩511-12-26
通りすがりのひと- 恋月 ぴ ...自由詩32*11-12-26
クリスマスの思い出- 吉岡ペペ ...自由詩5+11-12-26
リズム- iloha自由詩111-12-26
Sax、サックス、_Saxophone- ……とあ ...自由詩11*11-12-26
雲になりたい- たにい自由詩511-12-26
【_夫婦の会話_】- 泡沫恋歌自由詩14*11-12-26
夜想する- メチター ...自由詩6*11-12-26
- 一 二自由詩711-12-26
なないろの言葉- まーつん自由詩15*11-12-25
月夜- 佐藤章子自由詩911-12-25
遅い朝食- たもつ自由詩611-12-25
踊場にて- シャドウ ...自由詩3*11-12-25
『十五夜』- あおい満 ...自由詩5*11-12-25
馬鹿やろうふたり- マフラー ...自由詩3*11-12-25
IV- イリヤ自由詩111-12-25
君の明かりで眠る- プル式自由詩17*11-12-24
火事- 草野春心自由詩5+*11-12-24
虹は端から消えてゆく- 朧月自由詩411-12-24
一枚の布のように- そらの珊 ...自由詩9*11-12-24
雪のベール- 朧月自由詩211-12-24
愛について- たにい自由詩611-12-24
冬の輪郭- 灰泥軽茶自由詩8*11-12-24
あした- シホ.N自由詩411-12-24

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