すべてのおすすめ
湯船の湯の中でアルファベットを書いていると
いくつものカルマン渦が生まれた
小さなCの渦
乱れたEの渦
投げやりなXの渦
Qを書くと
Qの渦が生まれ
その中心が優しく輝いているのが見 ....
涙流れず鎮痛剤も効かない夜です すいかが見ている宝物の石ころには
湾曲した空が映っているので
不純物を観察している目玉には
もっと広く曲がった景色が映っているのか
あるいは
そっくり反転した空が貼りついていて
そうすると ....
できれば月に還りたい

できれば土に還りたい

犬の鼻っつらに広い夜

人工衛星お尻を見せて

できれば月に還りたい

できれば土に還りたい


指さきには赤ちゃんの匂いが
 ....
きみとじゃんけんして
どっちが勝ったってかんけいない
だれかがやらなければならない

きみを愛した代償なんて欲しくはない
ぼくたちは証券なんてあてにしてはいないんだ

まっさらな後悔なん ....
鳩を鴉に差し出して
また一日を生き延びた
誰も居ない橋の下に
ただ雨だけがやって来た


苦労知らずの三十路の子供が
にこやかに自身のことばかり言いつづける
聞いている ....
寝て起きて見なかったことにして寝る 爪の伸びた人差し指で
ぐりぐり
肉の孔を掘る
肉の孔に
滴る体液をこぼす

肉のあなから
何かが生えてくる
草のような、
毛のような何か。
何かは形になって  ....
辺境とは文明のセンターではないところ
ひじょうに身勝手な定義とおもう

一律の価値観でかたられるが
離島にもひとは生きている

あるいはかれらには
シンプルで必要なもの以外もたない自由が ....
その虫は
どこからともなく現れて
花に潜り込んで喰っている
払い落そうとしても
逃げもせず
しがみついて
貪り喰っているので
憎らしい
しかもとても醜い虫で
気持ちが悪い
その虫の ....
ぽっかりお月さま 
今夜は月明かり
暖かい風が吹いてきた

ブロック塀の上に猫がいる
ゴミ置き場に猫がいる
駐車している自動車の底にも
猫が潜んでいた

ニャア――

真夜中は猫 ....
古い家が連なる道を駆け抜ける
手に虫取り網 腰には虫かご
ひまわりのワンピースを着て
麦わら帽をかぶり
柔らかなサンダルで
兄の後ろぴったりに 駆け抜ける

スサノヲを祀ることなど
知 ....
ふたりを祝福してお別れの言葉 ナスの牛やキュウリの馬は
陽射しと風に、干からびてきた
筋雲は高くなって、素知らぬ顔で
高みの杉木立に響いて、蜩が鳴く

送り火を焚いて、ほっと安堵する
父や祖父母は、笑顔で帰っていく
 ....
  入り口の方にあなたが立っていたが
  出口の方にも同じようにあなたが立っていた
  べつに邪魔をしているわけでなくただ立っているだけのこと
  そういえばそのような薬物をわたしはどこ ....
わたしの家では
年中花を咲かせています
旱天の続く夏の日も
雪に埋もれる冬の日も

花はたくさん咲いていて
やっと花です
光に満ちた庭で 花壇で
お互いにおしゃべりしているようで
風 ....
誰にも見られたくないものを
何故、あなたは見ようとするのか
誰にも言われたくないことを
何故、あなたは言おうとするのか
誰にも感じられないことを
何故、あなたは感じようとするのか  ....
美恵子は
夜になると
渚と言う名の
蝶になる
所謂ナギサマンだ
ナギサマンになる前の
美恵子
昼間の美恵子は
利雄の妻
つまりヒトヅマンだ
詳しく表すと
美恵子=ヒトヅマン→(変 ....
一人反逆推奨
塊を交わす貿易
一人三千冒頭
だまりの疼く変幻自在

熊の目を避け
夜の停止を砕き
つま先に従って
届いた、臭くて、鋭くて、負い目で埋もれた過去の可能!

事故の温存 ....
いつもなにか足りないまま
また生まれた日をむかえる

どんな意思でうまれたかも
もうどうでもいい気がする

とにかく生きると決めてから
ただしんでいないだけという瞬間も含めて
やっぱり ....
{引用=あの赤い大きなやつを昔は支那では{ルビ火=くゎ}と云ったんですよ。
      ──────宮沢賢治『土神と狐』}
{引用=寒蝉敗柳に鳴き大火西に向かひて流るる秋のはじめになりければ
  ....
酔いから醒めて笑うのが下手なおでん屋の前 待ち人来たるのおみくじが神棚の前 嘘をつくのなら
貝殻がごとく



言葉にしても
言葉にしなくても
おなじ結果なら

貝殻がごとく



傷つくことには、もう慣れた

冷たいことにも、もう慣れた
 ....
斑入りの朝顔の葉
白い斑
子供の頃は病気の葉だと思っていた
今では朝顔の個性であると想っている
今では斑のアクセントに自然の美を感じる様になった

斑入りの朝顔の葉
不効率な自然の葉 ....
あなたは 年老いた家の姿を見たことがあるか

台所からは 骨と皮だけになった皮膚の隙間から
食器と血が 毎日滑り落ちて死ぬ音

骸骨のような運転手になった父が
赤信号のまま 車を通 ....
今日も同じ場所で立ち止まれば
聞こえて来る 母の明るい声

「あんたはヤクルトが大好きでね、
 お風呂上がりに必ず一本飲まないと寝てくれなかった。
 ある時買い置きがなくなっちゃった時があっ ....
盂蘭盆会



大きな篝火 お寺の境内照らします
小さな迎え火 辻のうらうら灯します
あれは送り火、 花火が散ります。遊ぶ子らの指の先

真昼の流し踊りの賑わいに子供たちはお囃 ....
目蓋を閉じて
皮膚の下に流れる音を辿る

爪先から心臓まで
留まる事なく巡る
透明な、その筋を、
罪と言うならば
この牢獄から逃れられる者は
誰も居ない、と

永い月日が織り上 ....
とにかく頑張る気だった
父を棺に入れる時も 
親戚の人達と共に
ぐにゃりと 固定できない父に
白い旅装束を着せて
和尚様の教えに従い
とにかく 無事に弔いたかった

和尚様が 小学に入 ....
ただのみきやさんの自由詩おすすめリスト(14137)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Qの渦- ichirou自由詩14*14-8-23
涙流れず鎮痛剤も効かない夜です- 北大路京 ...自由詩714-8-23
かたまり- 桶谷自由詩214-8-22
月に還りたい- 吉岡ペペ ...自由詩1014-8-22
ともだち- 梅昆布茶自由詩1414-8-22
ノート(金網)- 木立 悟自由詩514-8-22
寝て起きて見なかったことにして寝る- 北大路京 ...自由詩414-8-22
肉の孔- あおい満 ...自由詩514-8-21
離島- 梅昆布茶自由詩15*14-8-21
独裁者- Lucy自由詩17*14-8-21
【_猫の集会_】- 泡沫恋歌自由詩18*14-8-21
かげふみ- 自由詩9*14-8-21
ふたりを祝福してお別れの言葉- 北大路京 ...自由詩614-8-21
送り火- 山部 佳自由詩214-8-20
悪魔- 草野春心自由詩714-8-20
- イナエ自由詩12*14-8-20
- あおい満 ...自由詩19*14-8-20
ヒトヅマン- 花形新次自由詩514-8-20
負い目で埋もれた過去の- 竜門勇気自由詩114-8-20
生まれなおす日- 朧月自由詩814-8-20
さそりの星(ゴルコンダ未投稿)- Giton自由詩2*14-8-20
酔いから醒めて笑うのが下手なおでん屋の前- 北大路京 ...自由詩614-8-20
待ち人来たるのおみくじが神棚の前- 北大路京 ...自由詩314-8-20
貝殻が嘘- 千波 一 ...自由詩514-8-19
斑入りの朝顔の葉- ichirou自由詩16*14-8-19
喋るテレビ- 為平 澪自由詩26*14-8-19
ヤクルト- 夏美かを ...自由詩48*14-8-19
盂蘭盆会- 月形半分 ...自由詩514-8-19
神径- 衣 ミコ自由詩5*14-8-19
懐剣- 砂木自由詩12*14-8-18

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