すべてのおすすめ
揺れている時には揺れず
揺れていない時に揺れている
空箱の重なりのなかの本
再び飛び立つ時は来るのか
くらい 翼をひろげて
古い調べから とほく紡がれ
凍てついた 水を恋ふ
しづかな もの

ひとの姿を 失つた日
ひとの心を おそれた日
雪を待つ 地へと降り立ち
ひそや ....
実り豊かな太陽の甲に暖められて
生まれた

あなたは はねずいろ

ひんやりと夜の谷間に命

ひとつの為に皆が慈愛を引いた
その手をさらさらと泳がせそよぐ大地の水が
瞬きになる 星の ....
ああ 額縁の角にぶつけたよ
オルタナティブが泳いで見ている
眺めている そして 唸っている
黄金のキラキラ輝いたその縁に

額をぶつけたよ ああ 中心がずれてしまう
助詞は根っからの飾 ....
結露が零れて
四季を忘れていたことを
思い出す
煮詰まった思考から直視しか
成らない耳鳴りのように

雑音のろ過を辿る ハッと思い出す太陽からの
折鶴 息の白さ

師走に敷かれ ....
ひとつぶの光を追う
求められた大きな聖杯が
冷えた水蒸気をまとう
あらゆる渇きに喉が浸せるように

切り裂かれた流星は象徴を保ったまま幾片の塵となり降り注ぐこの夕闇に
君は息をひそめて自身 ....
母に愛を頂戴と 両手を差し出すと
母は遠い所を見るように 私を見つめる

朝 白い大きなお皿の上に
母の首が置いてあった
寝室の机の上にある手が握っていたのは
((少しでも足しになれば…、 ....
時間を刹那を右腕を力一杯振って
刻んでゆく
光を大事に受け取って温もりの花束を
植えてゆく

生きる繰り返しを息吹の数ほど星の脈と共に
打ってゆく
日常を大袈裟に奇跡と呟き 証と存在を透 ....
茜色の雲から
茜色が抜けていくのを眺めていた
わずかの間に光を失い
灰色の雲に戻っていく

その色を目に焼き付けて
覚えておこうと思ったのに
ほんの少し
視線をそらせただけで
もう  ....
 さみしさが夜空にぽっかり浮かんでいた。
 月は雲に隠れてしまった。
 噛み締めたくない孤独は、目の前で立ち昇る煙草の煙と共に、
 私の胸にその影を落とした。

 夢の中で何人もの人を殺 ....
みたこともない  
みなみのくににむかって
いっせいに とびたつ とり

ないかもしれない
あした にむかって
ゆめを 放つ

たどりつけるのかどうか
じつはわからない
ふゆのむこ ....
足で漕ぐのは
オルガン
という名の舟

音符の旅
息でつなぐ
ときおり苦しくなって
とぎれる
生きていたという波の上
気配だけになった猫
ふんわり鍵盤の上を渡る

秋の日は
 ....
波の跡が
空に残って
だけど
いつのまにか風が消していく
秋の雲はことさら
はかなげで
明日にはもう
冬のものになってしまうだろう

空は
海のなれのはて

今はもう絶滅した海 ....
 鏡に映る自分の立ち姿にあなたの面影を重ねる。
 こんな秋の夜長には。
 
 家中の時計が鳴り響く。
 おまえは時を刻んでいればよいものを。

 ポーの描いた大鴉か、リヒテルの奏でるラ ....
 とある街で

金木犀が香る
だけど金木犀はみあたらない
探しているうち
何年経ったろう
すっかり風向きは変わってしまった
行きついた先で
仕舞い忘れられた
軒先の風鈴が鳴った

 ....
   ── 女が女の話をするときは注意した方がいい

会議室の黒い椅子たちが話し合っていた夕暮れ時
誰かが誰かに差し出したヨーグルトの白いスプーンが
雨の交差点の真ん中で シャベルのように ....
雨天が続き狭い古井戸に 水嵩が増す。

私の仕事は、モノクロの写真を陽に透かして、セピア色
に変色させたあと、井戸に沈める仕事だ。夜に、井戸の
ふたを開ける。白い私が発光して浮かんでくる。黒い ....
仄かに湧き出た 命の火が
脳へ移り棲み 考えた

誰もかれもが荷車に乗り
身体という砥石で
視界を研ぎ続けていたのかと

焼けこげ始めたマインドコントロール
小指から徐々にパラパラ
 ....
  お月見


少女は青い服を着て

ひと晩ぢゆう恋文をかかずにゐた

姉さんの形見のコーヒーカツプに

月をうかべて


{引用=(二〇一八年九月二十五日)}

 ....
その人は
一生の間に六匹の猫に出会うのだという
わたしが知っているのは
九回生まれ変わるという言い伝え

あなたに会いたくて
も一度生まれてきたんだろうか?

昔死んだしろちゃんに
 ....
ふうっと
息をつくと
こびりついていた何かが
テーブルの端まで
遠のいた

そおっと
見渡すと
微かに青みがかった指先が
木の葉を鳴らすのが
見えた

自由になった
意識 ....
落日の量る太陽の重みを
その身の上に遊ばせて
女は隠れた感情に名付け始める
喜びも悲しみも薄く展開していき
愛は少しずつ輪郭を明らかにする
女は陽射しのパンを食べ
風の美酒を飲み干 ....
闇の中で燃える火よ。泣き疲れた女、マラルメよ。軌道の果てに行き着くことはないと正しく異なるステップで奏でた草花。夢から夢へと遍歴する、酩酊ののちの酩酊、燃え尽きたページをめくる骨の手の群れ。ぼくらは死 .... 幾重もの色彩に包まれて
女は刻々と移ろう季節を呼吸する
命がさめざめと血を流した日に
女は故郷の水を潜った
命が新しい命を噴き出した日に
女は異郷の火をまとった
すべてがくだらなく ....
 北欧の地の寒空にカモメが何羽も飛んで行く。
 機嫌を損ねた海原に彼女の顔を重ね見る。
 愛は飛んで行った。
 この悲しみはなんだ。

 共に過ごした年月に期限などないと思っていた。
 ....
 日本の庭に金木星が匂い立つ。
 鼻腔への刺激に私の心は宙に浮く。
 ほんの少しの優しさを取り戻すと、
 明日への希望が胸を透く。

 一人の友人が去ってゆくと、
 二人の友人が現れる ....
いつぽんの川がながれてゐる。

川べりの道は夏枯れた草に覆はれてゐる。

川はゆつたりと蛇行して その先はうつすらと 野のはてにきえ

太古の記憶へとつづいてゐる と村びとたち ....
赤い線が
皮膚の上に浮かび上がる
今朝
バラのとげが作った傷が


わたしのからだの中の
赤いこびとたちが
あたふたと
いっせいに傷をめざして
走っていることだろう

猫を飼 ....
羽が落ちている
本体は見当たらないから
誰かが食べてしまったんだろう
羽は食べてもおいしくないだろうし
さしたる栄養もなさそうな
だけど
錆ひとつない
無垢な部品

ない、みたいに軽 ....
儚い朝が閉ざされるとき
女はいっとき獣の眼をあてがう
陽に刻まれた木立が炎めき
虚構の大地が海を覆う
女は起き上がり服を着る
色彩のために、空間のために
女は山から産まれた
山の ....
ただのみきやさんの自由詩おすすめリスト(14140)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(本)- 木立 悟自由詩218-12-14
初冬小曲- 石村自由詩21*18-12-13
はねずいろ- 朝焼彩茜 ...自由詩918-12-13
額縁の中の素敵な心臓_- 朝焼彩茜 ...自由詩318-12-10
結露が零れて- 朝焼彩茜 ...自由詩11*18-12-9
君の命が杯になる- 由木名緒 ...自由詩14*18-12-5
宿題- 為平 澪自由詩1018-12-5
生の凛(なまのりん)- 朝焼彩茜 ...自由詩518-12-5
茜色の雲- Lucy自由詩12*18-11-28
或る夜に- ヒヤシン ...自由詩7*18-11-18
球根- Lucy自由詩22*18-11-11
秋の部屋/えあーぽけっと- そらの珊 ...自由詩2218-11-5
思慕- そらの珊 ...自由詩17*18-11-1
どこかのレクイエム- ヒヤシン ...自由詩11*18-10-27
ダイアリー- そらの珊 ...自由詩16*18-10-5
雨の交差点- 為平 澪自由詩618-9-30
井戸のふた- 為平 澪自由詩518-9-30
零れ落ちた灰を- ふじりゅ ...自由詩1*18-9-30
掌編二題- 石村自由詩19*18-9-28
六番目の猫- Lucy自由詩22*18-9-27
距離/秋- nonya自由詩15*18-9-26
- 葉leaf自由詩418-9-25
月―Mallarmé- 春日線香自由詩318-9-25
- 葉leaf自由詩118-9-23
透明の地- ヒヤシン ...自由詩6*18-9-23
秋への入り口- ヒヤシン ...自由詩5*18-9-23
小さな村で見た- 石村自由詩22*18-9-20
猫とバラ- そらの珊 ...自由詩25*18-9-19
ひとひらの落とし物- そらの珊 ...自由詩16*18-9-18
- 葉leaf自由詩318-9-18

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