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波のゆくえが
気がかりならば

波の言葉に
添いましょう

正しさに
包まれようもないけれど

同じだけ
誤りようもないならば

それは
素敵な所作ですね

波の ....
しゃがみこみ 君は土に触れる
口にできなかった思いが
冷えて固まっている

ほこりを舞いあげながら
潮まじりの風が頬をたたく
道であったはずの地面が続いている

枯れたつる草をはぎとり ....
正座した太ももに
重たい石を置かれることと
電気を流されてビリビリすることを
一緒に味わった上
ひものようなもので
首を絞められて
時空を超えることを
五反田のSMクラブ「ブラックホール ....
逃げた婚期が加速している 引き出しの奥に置かれた、消しゴムは
単なるゴムの塊です

空地の{ルビ叢=くさ}に埋もれた、車は
壊れた鉄の死骸です

消しゴムは白紙の文字を消しゆく{ルビ瞬間=とき}
車は道路を走る瞬 ....
いいたいことは
大体決まっているんだ
真昼間のフクロウが
寝言を言っていた

ジャングルジムのうえ
タバコを吹かす少年のなまえはない
あるのは


ほしぞらと月だけ
でもちっとも ....
飛行機雲の
幾筋か
集まるところ
空の奥

見上げると
吸い込まれそうな
光る青


流れる星の
一瞬間
消え入るところ
空の闇

立ちあがると
包まれるような ....
おおゆきが降った夜
雲の切れ間で
三日月につかまって
空中ブランコしてたのは
木の葉の舞う頃
行方不明になった黒ネコ

最初は新聞の折り込みチラシ
猫のアップの写真の下に
「飼い猫を ....
露草な心のまま こぶしを天に突き上げ
リズムを刻むたび 霧が 晴れてゆく

遥かな思い出は 縁側の飛行機模型
竹ひごをしならせて 夢は青空 

若くて死ぬことも
老いて生きることも  ....
今日は寄生虫館で
目的もなく死んだ思いで
落ちていく夕日も見ずに過ぎた 音楽を
肝臓として機能させずに 見つめていた
昔 聴いたことのある
自転車を見ていた時の音楽 オーパーツの雑誌の中 ....
 
言葉を編み

視線を編む

少しは暖かくなってくれたかな



 
ふぐちょうちんもシュウキンペも
銃殺刑になるぐらいなら
いっちょ、戦争でもしかけてやっか
って思ってること
いい加減バレバレなんだよ
でもよ、やめといた方がいいぜ
日本人の本性は意外と
 ....
ページをくる毎に
指先に宿る期待

ひとつ
またひとつと
言葉から漏れくる息遣いは
しなやかに強く
細部にまでわたる描写は
どこか温かい


あの物語を
まだ覚えてる

 ....
ちょっとした街の
ちょっとしたビルの壁に
「スーツはできる男の鎧」
冴えないコピーが貼りつく

ちょっと無理をすれば
ちょっと良さげなスーツが
手に入る歳になって
俺達はやっと気がつく ....
{引用=
*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目 ....
 新たな年の目覚めと共に、大いなる父、
 日輪は、貧しき山麓の村を照らす。
 明けましておめでとう、という言の葉が
 人々の白い息に紛れて、辺り一面散り散りに輝いている。

 過ぎていっ ....
  街灯の{ルビ鏤=ちりば}められた夜が 冷たい川を流れていく
  対岸に立ちならぶ水玉模様の繁華街は深雪を浴び 
  緩慢な微睡みのなかに沈みつつある
  彼女はかじかんだ躯をコートに ....
17歳のころ 遠い夏の日

世界はきらきらと輝いていて
呼吸をするたびに甘く苦しかった

私の辞書は日々更新され
新しい出会いを貪るように消費した
咀嚼も消化も追いつかなかった

時 ....
呆けた猫が毛づくろい忘れている あの人のこと悪く言わないでおいてよかった 港街のとある酒場で出会った爺
コップ酒で赤ら顔、威勢は良くて饒舌で、昔語りを捲くしたて、嘘か誠か話の先で、次第に次第に静かに眠りこむ。

小柄な爺の世迷い言

小僧よく聞けこの俺は
十五の ....
手渡しされた新しい年は
少し
湿り気を帯びていて
私の砂時計は
サラサラと流れていかない

古い年に取り残されたものたちが
色を失い
塵、となって積もっては
風に吹かれて
冬空に溶 ....
ふと目が覚める未明
カーテン越しに
窓から漏れる寂光は
夜空に浮かぶ冷たい月のしわざ
孤独に身を任せる夜は
君がついた最初で最後の嘘を抱いてまどろむ

「いつかまた会える」

そ ....
苛性ソーダを鍋で煮る
知っておるやら何の日か
泡立つおはじき夢に見る
わしの願掛け{ルビ三隣亡=さんりんぼう}

睦月いち足すじゅうににち
黒丸しるす{ルビ天赦日=てんしゃび}は
ひがみ ....
 

ずっと先の未来より
明日のことを
考えていたくて
考え続けていたくて、
眼なんか
開かないままで
いいのにな

そう呟いたら
愛人が
私の瞼を
縫ってしまった


 ....
追いかけた夢のかけらが
透明なみどりのガラス瓶のなかで
体を揺らせるたびに
きりんこりんと泣く

泣き声を聞きたくなくて
じっと身をひそめる
あかるい場所から目をそらせる
みじめな思い ....
七草なずな
唐土の鳥が
日本の土地に渡らぬ先に
スットコトンのトンのトンのトン

室町時代からか
江戸時代からか
七草の疫病対策
まるで
鳥インフルエンザを知っていたみたいな
七草 ....
変態がたくさんいて心強い キックオフの笛が鳴って

碧い芝生の中に疾走するペガサスを見た
紺碧の空のフィールドに
雲のディフェンスは道を空ける

ペガサスはボールを携えて空を駆け
インゴールへと舞い降りる
砂の ....
半年ぶりの実家はいつも通り
父は孫と はしゃぎ
母はセカセカと 動いている

ちょっと気になる
カレンダーと
冷蔵庫に貼られたメモ用紙の枚数が

カレンダーはもう日付がわからないくらい ....
ただのみきやさんの自由詩おすすめリスト(14140)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
波のゆくえ- 千波 一 ...自由詩314-1-7
花を育てるひとへ- 村田 活 ...自由詩914-1-7
超M理論- 花形新次自由詩114-1-6
逃げた婚期が加速している- 北大路京 ...自由詩714-1-6
輝くひと- 服部 剛自由詩614-1-6
ラストダンス- マーブル自由詩514-1-6
- シホ.N自由詩5*14-1-6
黒ネコのタンゴ- Lucy自由詩15*14-1-6
飛行模型___(第三稿)- るるりら自由詩26*14-1-6
僕は街の寄生虫- 番田 自由詩214-1-6
編む- 殿上 童自由詩23*14-1-6
四谷テロリスト専門学校- 花形新次自由詩514-1-6
あなたの語る物語- keigo自由詩514-1-5
哀しみのスーツ- 御笠川マ ...自由詩314-1-5
四行連詩_独吟_<界>の巻- 塔野夏子自由詩5*14-1-5
梅に想う〜新春に- ヒヤシン ...自由詩8*14-1-5
エーテル_7- 草野春心自由詩214-1-5
夏の日- 中村葵自由詩914-1-5
呆けた猫が毛づくろい忘れている- 北大路京 ...自由詩814-1-5
あの人のこと悪く言わないでおいてよかった- 北大路京 ...自由詩714-1-5
酒場の爺の世迷言- ……とあ ...自由詩10*14-1-5
明け惑い- 小林螢太自由詩12*14-1-5
月夜- keigo自由詩214-1-5
拾参憑き姥(ぼ)の暦うた- salco自由詩614-1-4
愛人- 自転車に ...自由詩614-1-4
古いかけら- 藤原絵理 ...自由詩214-1-4
七草囃子- ichirou自由詩5*14-1-4
変態がたくさんいて心強い- 北大路京 ...自由詩714-1-4
トライ- N.K.自由詩7*14-1-4
メモ- ichirou自由詩16*14-1-4

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