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台風何号かの接近を数えているうちに
夕暮れの窓から入り込んでくる
それはいつの間にかやってきた
秋の気配をはらむ風
誰かが、もう夏も終わりねと呟く前に
静かに後退してゆく日々を
僕は前 ....
砂浜に咲いた花の下には
小さな世界がいくつもある
それは家族だったり友達だったり
恋人だったり恋人未満だったり
強い日差しを背中にうけて
パラソルはそんな小さな世界をつつむ
は ....
ある夜の夢の中
ぼくは一つの素晴らしい言葉を吹いた
それは宝石にたとえるならダイアモンドのようで
気分にたとえるならすがすがしい朝の目覚めで
まだ眠ってるどこかが新しく生まれたようだった
....
あなたは
毎月というわけではないけれど
三十二日目の決められた日に
季節は流れるのだと言う
あなたは
今日は三十一日だから
明日になればまだ冬の余韻の中
次にやってくるのは春でしょう ....
{引用=捨て猫だった
やせっぽっちで
瞳ばかりが大きいだけの
頬ずりしたくても顔が小さすぎて
両手のひらにおさまってしまうくらいの
けれどあたたかな体温をもっていて
まるで熱のかたまりみた ....
三月ですから
春の匂いをただよわせる風も吹き
草木の色も何となく鮮やかに見えるのです
あなたは
うまくふくこともできない口笛で
僕が知らないメロディーを
そんなものたちに聴かせるように ....
人差指の腹を噛む
ある痛みを他の痛みに置き換えるのは
人が持つ特技なのかもしれない
レモンをかじる
酸っぱくて涙がこぼれてくる
その涙は瞳から流れてきているのに
何となく軽 ....
あれはまったく夢なんだ
夢を現実だと思ってしまう錯覚のようなものだ
さっきまで僕は読みかけの本に埋もれて
読みかけの本のストーリーの中にひっそりといて
自分がストーリーになることなんて考え ....
家族といっても母とふたり
小さな箱のような部屋を
小さく切り取ったテーブルに
向かい合うことは少ない
たとえば小さい頃は鍵っ子で
学校から帰っても一人
母は生きるために働くことに懸 ....
満たされないものは何か
一人分の静かな夜が
季節の終わりに問いかけてくる
それを孤独と呼ぶ人もいるけれど
一人でいることと孤独は異なると
何時か何かの文章に書いてありました
{引用 ....
ミンミンと鳴くこともなく
たまたま出会ったセミは
コンクリートの駐車場に
ただ しがみついていた
生きているのか死んでいるのか
さわったら ジ っと鳴いた
逃げることもしないので
ひどく ....
{引用=小さいものだから小さいと思うことは
なんて簡単なことなのだろう
車で仔猫をひいた
ひく前に
「ああ ひいてしまう」と、思う間があった
思ったとおり
何とも言えない音が伝 ....
あなたの癖は
テレビのリモコンを
上から順に押し続けること
次から次に変わる画面を見ていても
きっとつまらないだろうに
それでもあなたは
押し続ける
あきらめたように
最後のスイッ ....
梅雨の晴れ間に猫がひなたぼっこ
じめっとした空気の中で
さらっとした表情で
陽だまりの
あたたかい記憶を抱いて
梅雨の晴れ間に猫がひなたぼっこ
小さく動く前あしで
水のない空 ....
悠々と空を飛ぶ鳥に生まれたかった
大地に根をはる木に生まれたかった
水を泳ぎまわる魚に生まれたかった
さなぎから蝶になるように
そんなふうに美しくなりたかった
彼らのような日々を過ご ....
{引用=姉の子供が遊びにくると
正直こわい
加減を知らない無邪気なキック
ちょうどみぞおちにくる頭突き
誰から教わったのか知らないが
姉の技に良く似ているのは確か
「遊 ....
やさしい人たちの目はとてもきれいで
うけとめた光をそのままたたえている
やさしい人たちの声はとてもおだやかで
きもちよく起きた朝の鳥の声に似ている
やさしい人たちの言葉はただただやさし ....
顔をあわせれば喧嘩ばかり
しょせんは他人なのだと
若い頃は思っていた
(25歳で家を出た)
ぼろぼろになるまで頑張ったのは
家を出たことを負い目に感じて
入院しても知らせなかっ ....
salcoさんのベンジャミンさんおすすめリスト
(18)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
「ヒグラシが鳴いている」
-
ベンジャ ...
自由詩
5
12-8-26
「パラソル」
-
ベンジャ ...
自由詩
3
12-6-6
「夢落ち」
-
ベンジャ ...
自由詩
7
12-5-21
「三十二日目のこと」
-
ベンジャ ...
自由詩
6
11-3-31
なかないいのち
-
ベンジャ ...
自由詩
5
11-3-9
雨模様
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
11-3-1
「レモン」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
11-2-7
「コンセントガール」
-
ベンジャ ...
自由詩
3*
11-1-21
家族の時間
-
ベンジャ ...
自由詩
9*
10-11-22
眠れぬままに迎えた夜明け
-
ベンジャ ...
自由詩
3*
10-8-24
セミ
-
ベンジャ ...
自由詩
9*
10-7-31
「路傍のいのち」
-
ベンジャ ...
自由詩
2
10-7-27
スイッチ
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
10-7-6
梅雨の晴れ間に猫がひなたぼっこ
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
10-6-20
歳月
-
ベンジャ ...
自由詩
3*
10-5-31
いのちのリレー
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
10-5-25
やさしい人たち
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
10-5-24
MOTHER
-
ベンジャ ...
自由詩
2*
10-5-11
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