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           独り暮らしの侘しさを
              はぐらかそうと
         つむじまがりの北風のなか
          杖と携帯をよすがとして
         ....
梁のきしみ
  建具のゆがみ
    樋のあかさび
      側壁のひびわれ
        鬼瓦のかたむき
       築半世紀もの木造家屋
 
それでも かろうじて
      ....
上機嫌な風で
庭木は味わっている
舞踊のたのしさを

  光の誘惑で
  トカゲは試みている
  逍遥のうれしさを

    「時」の流転で
     おまえは味わっている
    ....
祖母が大事にしていたサボテン
   それが枯れて軒下に放置されると
      ひ孫がデッサンの対象にしてしまった
(若し温室に並んでいたら
   祖母は民話の対象にしていたかも知れない)
 ....
気温が寝返りを始めた
   セミの放尿が始まった
レースのカーテンがヨガを始めた
   海老の家老が目糞を掻き出し始めた
やがて 市道で唸り始めた
   ゴミ収集車が朝の鼻歌を
そして 近 ....
厳冬期 不本意な入院のため
   南の高気圧を敢えて待ち焦がれたのに
退院後は血圧・体温・体重に振り廻され
    長寿遺伝子ょ栄えあれ と
         一喜一憂の毎日
お笑い草とは  ....
ふりむれず
     うなだれてしまっている
錆びついた 鉄板の貼りついた
     我ながら不憫なねこぜ

regretは形見となって
     鉛いろの四次元に
        散ら ....
午前中 遠くから響くから
   苦にはならない掘削機の音
午後になって 近くで聞くから
   苦になる草刈機のうなり
距離をおくのは いいもんだ
   なにごとも・・・・・

昼めしまえ ....
本格始動した蝉しぐれが
午睡の怠惰を誘う
  あちらの世界の あのひとが
  つきまとうのも 忘れさせて
 
「時」にこだましている
    リグレットの呪文
「空」に映っている
   ....
風が騒ぎだし 光が狂いだす
 音は逃げ出し 声はずつき始める
夢の饗宴には まだらの白黒幕が張られ
おらはその隅っこでうずくまる 
   眼をとじ耳をふさぎ美酒も呑めずに
そのうえ 硬化した ....
              冬陽が
   僅かばかりの優しさを取り戻し
      熊手に化けていた庭木の
          かげをほぐして
       梢の関節に施し始めた
      ....
        うれしいじゃないか
   本曇りが薄曇りになっただけで

         歌おうじゃないか
   薄曇りに青空がのぞいただけで

         叫ぼうじゃないか
  ....
丘のひだに喰い込んだ
かぼそいアベニューをほどこうと
腰骨と膝小僧に云い含めたとき
野末はすでに 綻びていた
黒い「しみ」さえ見せて
そして 
かたわらの雑木林では
薄気味悪く 土鳩が唸 ....
青い年のひとはよく云う
「自分をほめてやりたい」と
だが 黒い年のおらはつぶやく
「自分をいとおしんで逝きたい」と
つむじかぜが快音を殺して
      紫斑の肉につきささる
薄日が歓声を ....
「時」が顔に仮面をつけて
   「空」を皮肉っている
やがて おまえさんにも
そのとばっちりが降りかかるだろう
ボレアスがにびいろのなみだとなって

あゝ 森閑の門口から
   パラダイ ....
予報では猛暑日という朝
雨戸とガラス戸をあけても
レースのカーテンは脈を打たない
我が家の血は死んでしまったのか

隣りの公園から主婦らしい会話が漏れてきた
犬の散歩同志というだけのようだ ....
あしが ふらつく
   いきも ふらつく
      おもいは もっと・・・・・

だから

いきを ころせ
   ちのあがきも ころせ

そして
 
のうしんけいも・・・・・  ....
---浦風も吹きわたらない 惰眠にふける公園の広場
申しあわせたのか
        夕食前の腹時計の計算に
集まったこどもたち
    その黄いろの声を
つりがねのひびきのように聴いたとき ....
あごからくびすじにかけての草刈り
ふつかもしたらまたのびている

両手で皺波をさかなですると
休みない「いのち」の波がつたわってくる

若葉も日ごとにましている
緑陰を思う存分干からびた ....
はてしない空の
       果てしない青さに融けて
リーダーのもと 小雀たちは円舞している
    生と愛の真姿をオードして

そして虚空からは
   風の伯爵夫人が
         ....
光りの肌着を
灯りのパジャマと着替えるとき
くらしのかおりは消え失せて
腐りかけたくだもの ....
salcoさんの信天翁さんおすすめリスト(21)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
汚れたepic- 信天翁自由詩313-6-23
廃屋のかげ- 信天翁自由詩213-3-16
立ち枯れて- 信天翁自由詩812-11-23
クィックライフ(六)- 信天翁自由詩6*12-9-8
reflection(8)--一国一城の家老--- 信天翁自由詩212-8-18
光のサウンド(四)- 信天翁自由詩312-5-24
Epilogue(2011)- 信天翁自由詩312-1-2
自己満足- 信天翁自由詩211-8-24
骨の軋み(四)- 信天翁自由詩211-7-24
消えない一齣(五)- 信天翁自由詩111-6-17
光のいぶき(二)- 信天翁自由詩111-4-4
ほつれ髪(三)- 信天翁自由詩511-2-5
暗いちから(八)- 信天翁自由詩310-12-17
血の死相(九)- 信天翁自由詩110-11-27
水のあがき(8)- 信天翁自由詩210-11-6
血のあがき- 信天翁自由詩210-9-12
老耄- 信天翁自由詩210-6-21
いとおしくも- 信天翁自由詩210-6-3
血のあがき(六)- 信天翁自由詩2+10-5-12
光の肌着(二)- 信天翁自由詩110-5-1
光りの肌着(十)- 信天翁自由詩310-3-4

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