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淋しさを知らなそうな
青い空に染まろうと
重いペダルを
さらに力をいれて漕いで
汗がぽとり
四十八色の折り紙で
継ぎ接ぎされた丘が
さらに
進めと囃したてて
ぽとりと ....
通り雨を
息継ぎしながら
ぼくたちは急いでいた
離れることを
急いでいた
手のなかの熱は
次から次へ
一秒後
つよくなろう、と
{ルビ翳=かげ}りをひそ ....
豆電球の灯り 息を落とす ひとり
幸せに ほろり 熱を分ける ふたり
夜の海を渡り 繋ぎ合う 鎖
それは つまり 朝焼けに ニ ....
優しい気持ちを交し合って
寂しさを一つずつ埋め合って
想いを丁寧に紡ぎ合って
彼方から伸ばした合った手が
触れ合って握り締め合えたなら
それをきっと幸せと呼ぶのでしょう
....
乾いた灰を
ふるい積もらす
都市の息吹
鋼鉄とガラスの高層ビルの輝き
ターミナル駅の喧騒も
ジーゼルエンジンから吐き出される
車酔いの成分も
灰として積もる
夜の煌びやかな ....
ひとりきり頬杖ついて
ため息つく雨の午後
紫陽花の青い花びら
みつめては悲しくて
まるで報われない恋に落ちた
悲劇のヒロインみたいに
あなたが好きよ
くもりガラスに書いてみても
このせ ....
今宵の透き通った月に誘われて
くり出した散歩道
頬をくすぐる風が
密かに運んでくれるのは
遠い夏の記憶
線香花火と消えかけの蝋燭
揺らめくあなたの笑顔
儚いのは時の流 ....
ともすれば
ばらばらになってしまいそうな感覚を
この中に 抱いている
思考停止。
それは逃げだと わかっていても
あのかけらたちを かき集めていないと
割れてしまう
だから
リアル ....
ビルに横になる 空と心がくっつく
様々な角度から見た景色がビルにくっついていく
巨大な塊となって宙に浮かんでいる
まるでルネ・マグリットのピレネーの城のようだ
どの方向から見ても二次 ....
ちょっと足らないだけだものね
八時二十分を指している
あなたの眉毛の上に
ボールペンかざしてあげる
いざ出かけようとしたら
小糠雨降り出して
傘を差そうかどうしようか
迷うのにも似て ....
どこまでも晴れ渡った空を見上げて
あの頃のわたしたちを思った
何をしても楽しくておかしくて
些細なことで涙を流して笑いあって
寂しさも嬉しさもみんなで共有して
いろいろな新しい ....
不意に
日記日和だと感じた日は
ペンを
離さないで過ごす
夢で見たことや
その日にあったことを
全て
日記につける
例えば
夢に出てきた男の子が
かっこよかった、 ....
じゃぁまた と
また最初から
アタシの中の世界を変化させる
小さくて狭いから
色んな事を知るたびに
色んな事を見るたびに
色んな人に会うたびに
どんどん ....
この 曇天のはるか上方
頂が雲の上に突き刺さる
巨大な山体は その裾野を引き
見上げるべき万年雪の銀嶺が
来光とともに不動の姿を現す
薄ピンクに染まる白の世界は
輝きが横たわり
....
恋人に優しくない男なんていないよ
君の存在を世に知らせる為に僕は詩を書く
毎日欠かさず 君に近づく為に
手放しでも確実に天国に近づいているよ
自殺した人は何処に行くんだろうね?
僕の考えた世界かな?
このまま終わ ....
灰色に染まる
明くる朝の空は
じっと、目を閉じて
眠りを誘っている
少し湿ったような
生温い風が、吹くと
慌ただしく舞っていた
木の葉たちまでもが
眠りについてしまった
....
「自分よりも苦しんでいるひとたちがいる」だって?
「自分よりも自分に頑張っているひとたちがいる」の間違いだろ?
「頑張っているひとたちに申し訳ない」だって?
まずは自分に頭を下げるんだ
....
小指と小指を結んで
二人は一羽になった
風を切って越えたかった
孤独という時間
失ったことなどない、と
いつしか
可笑しな錯覚に囚われて
七色の丘は見逃したのだろうか
....
何もかも 漆黒に 塗り上げて
夜 果てぬ 輝き
紅蓮の焔
暗い 情念 めりめりと
都市の曇天を染め上げ
ほら 暗く 唸る 獣のよう
君と僕
蛍光灯の涼しげな
小さな部屋で
....
黒になる。全てが黒になって沈んでゆく。ぼくらは恐怖ではなく、惑星に同化する幸福感に包まれる。呼吸が面倒に感じた。夜光虫というものを体感したのもこのときがはじめてだった。赤潮だとも知らずに、はしゃい ....
07/07/09
ギタ
ギタ
ギタギタギタギタ
ギタ
ギター
ギタ
ギタギタ
ギタ
ギ
線香花火のマシンガン
飛び散る ....
二十一世紀の
ある青年は日々
( 姿の無い誰か )が
自分を呼んでいる気がした
*
二千年前の遠い異国で
ある村の漁師は湖の畔に立っていると
背後を誰かが通りすぎ
....
レモンの木に
レモン汁
かけてやったら
「酸っぱいじゃないか!」
と言い返してきた
これで
なにより
なにより
うるおった水
こぼれ出す
命の水
癒し
息づかい
鼓動の音
肌触り
吸い込まれる
シャツの襟
柔らかい肌
子守唄の笛の音
命の息吹
はやい
から
きれて
とんでる
けしきが
ちかくの
草むら
なんて
もう
線だ
恐ろしいくらい
長い
線だ
空気が
固い
いま
どれだけ
もう
壁みたいで
い ....
ふたつの傘はちょこんと触れ合っていた
傘同士は仲良く触れあっているのに
二人は冷めた顔色
雨の音に互いの声は霞んで遠くから響いた
さよならと告げて去っていくあなたの背中
....
空に浮かぶ
小さな、輝きたちを
指先でつまんでは
ごくりと飲み下す
たくさんの色で
彩られた私は
いつか、同じように
あの空に浮かぶこと
夢、見ている
**
....
何も、考えたくなくなるときがある。
貴方を、思い出すとき。
あの七夕の夜。
恋人だった貴方は、遠いところに行ってしまった。
もう、何年も、逢ってない。
連絡も取れず、ずっと一人だ。
....
数週間かけてつくった
富士山の大きいパズルも
遂に最後の1ピース
・・・というところで
頂上のましろい1ピースが
無い・・・!
わたしは探す
目を血走らせ
床を ....
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