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 五つの黒い眼のドアのある病院で
受付の詩の入門書が体温計を持って来て、僕に質問した。
(今日は何処の引き出しが悪いのですか。
三番目が少し痛いので、先生に診て貰いたいのです。
(それでは、体 ....
あたたかい空気…しあわせな部屋

あなた 
じぶんの係累捨てて   
来い   
ここまですぐに来て

お互いの愛情を試すための
小さい小さい 遊びなんか
馬鹿げたことよ
そうなの ....
今朝書き終えたばかりの
手紙を紙飛行機にして
あなたへと向かう
風を探している

雲ひとつない晴天の空は
太陽の傾きが眩しすぎて
方向を示すものが
見あたらない

そこへ向かう風は ....
波にさらわれ 溶けてゆく小石にむかい
「もう手おくれだね」ってひとり云ってみる

色んな意味で、色々と
体の奥を疼かせてでも、心は
押し殺して

波打ち際にひとりぼっちで
海に向かい  ....
眠りに就く時間
西の窓に月明かり
眺めて寝るには
ちょうどいい

感じるほどの冷たさに
静まる鼓動
もの思うには
ちょうどいい

きのうの顔と
きょうの景色
きょうの顔と
あ ....
つめたい指をしている 
と あなたは言って
ふたまわりほど大きな掌で
包みこんでくれた

ゆきうさぎの見る夢は
ほのかに甘い想い出ばかりで
わたしは人のぬくもりに
慣れていないから ....
美しい風景写真を
眺めていた

若草色で
縁とられた何枚もの

それを両手にのせ
黄色や 桃色の
ふわりと匂う
いつかの春の息吹

こいしいが
夢の入り口
扉をひらく

 ....
一、

あなたは私の言うなりに
深い沖へと オールを
漕ぎ出だす
大風に巻き込まれる一艘の小さい船にゆられて
片道きりの切符

私はささやきかけ続ける

「天国はあたたかいわ」って ....
猫 が 
しゃなり、しゃなり、ゆら〜ん
微妙にコケそうな 
ブロック塀に ぶら〜ん
こ、こっち見んな!流し目で
寒いだろうし降りてくりゃあいいのに

去年の春に裏の物置で
にゃあにゃあ ....
底から見上げる水面が
青く青く煌めく

僕等は魚になったのだ

こぽこぽ
君の吐く息が
光の結晶になって
水中を揺らめかす

こぽこぽ
僕の吐く息が
滑らかな
螺旋をえがく
 ....
空にたくさんの綻びができて
あとからあとから雪が落ちてくるので
裁縫上手な婆さんに
縫ってくれ とお願いした

ひさしぶりの大仕事に
婆さんは大喜びで
せっせと針を動かして
つ ....
ガラスの窓に近づける
湯上り 頬が 体が
滴の残る 洗い髪が
外気をひろい
火照ったのを
冷ましてゆく

くもったガラスに
呼べない名 を記して

人差し指は
その名を容易く
 ....
夜が好き

塗り重ねた紺碧が
恥ずかしい輪郭を
消してくれるから
たやすく嘘がつける
夜が好き

冬が好き

穢れのない雪は
{ルビ男=ひと}を疑う心黒さを
隠してくれるか ....
青い表紙アルバムの
厚さの分の年月と
重さの分の思い出が
一頁めくるごとに
セピアの匂い
胸にあふれる

微笑み手を振る
写真の中のその顔は
ふくよかな紅色の頬も
まるく黒い瞳の色 ....
喪中はがきのイラストに
スズランの写真をのせてみる
あの人は 花が好きだった
だから もう
それでいいよと親がいう

何十年払い続けた
「年金」を
あともう少しで受け取れるというときに ....
ゆきはひらひらと 人を寒がらせ 
しとやかな霜の柱 身の丈が伸びるあの成長期の痛みが
ひりり
ぎぎぃ
ひぃぃぃぃぃぃ、と夜通し泣き叫んでいた

男のいなくなった朝
皮膚も血も 凍り付いた ....
あなたが恋しい 
わすれら
れない
忘れ
やし

い 
あなたを食べずに 
どうして
生きて
行け




細胞は主人に逆らえ
ないって
いうの
は嘘
 ....
冷たい手
温もる場所をさぐる

しんしん
しんしん

時計の針を
止めないままで
布地に残る
甘い匂いを手繰り寄せ
指先をからめる

しんしん
しんしん

時計の針の
 ....
冬枯れの老木に
花を咲かせてやりたかった

とびきりの六花をこしらえて
枝という枝に舞い降りたのに

老木は身をふるわせて
あぁ、寒い
ゾクゾクするよ と呟いた

初恋に破 ....
氷の風が吹く夜は
星の瞬き蒼蒼と
淡く浮かんだ
あなたの表情を
交す言葉の
間に間に見つけ
愁い喜び泣き笑い
腕を伸ばして
頬に指さす

柔肌温み
伏せた睫毛に星あかり
鼓動の ....
あんなにも
街中が躍っていたのに
クリスマスは、もう
両方の視界を跨いで
遠退いていったね

‥貴方と私

色あせたイルミネーション
雪の花が咲くのを待つ

‥雪の降らないこの町 ....
こころの奥底の

いつかの花畑に

あの日の花が

咲いている


さして綺麗でもなかったのだけれど

さして鮮やかでもなかったのだけれど

さして時もまたがぬうちに

 ....
五十八の石段を
数え終わる頃には
湿気を帯た冷気が
まとわりつく

空が
見え隠れする木立は
小さな欲望が
うごめきを見せるよに
さわさわ
ざわざわと
社の片隅
秘密の場所にも ....
大好きだよって言ってくれたのは
ただその瞬間を繋ぎとめるためにで

逢いたいって言ってくれたのは
欲しいものだけを手に入れるため

始まりも終わりも知ってしまったから

今はもう
勘 ....
死が怖くて、私は
まだ小さかった夜、泣きじゃくり
死ぬのは遠い 先のことだよと
若かった父になだめられ泣き止んだ。

花が咲き 枯れる道理の
カケラも知らない

いま咲き誇る 花々
 ....
廃墟に近づく夜空け前
駅前広場は声をひそめたまま
ふたたび静寂を抱えはじめた
闇に消えた男を
まだ見つけられない

煙草の煙こころ細く
呼吸は白く立ちのぼっていた
階段のわきにうずくま ....
みじめなツラの皮を 風が愛撫する
杉木立を大きく揺り動かし
飛び去る風


信じられない、でしょう
昔と違うでしょう
だれも私を私と気づかないほど
年月を重ね
まぶしくなんて 笑えな ....
賭けのために娘ひとりに声をかけたのも
その娘が遊びつかれていて
しかもひどく傷心だったことも

雨がちょうど降ってきたのも
折りたたみ傘を広げて中に入れたことも

アンクレットの些細 ....
聖書という名の 
己の真実を映し出す鏡と向かい合い、
祈りという名の
彫刻等で己の魂の形をととのえつつ
終わりのない日々をおくり

やがて精神に異常をきたし、自分の名前も知らず、
自分が ....
片目をつぶったまま手招いていた
あの手は深い茂みに

罪はきれぎれに悲鳴をあげ
花びらのように降りてきた
見知らぬ吐息
濡れていくはかない枝葉

果実は強く芳醇だった
無防備に口にと ....
ぽえむ君さんの自由詩おすすめリスト(5360)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
病院- 前田ふむ ...自由詩8*06-1-13
捨てて- 阿麻自由詩4*06-1-13
風便り- LEO自由詩13*06-1-12
手おくれ- 阿麻自由詩2*06-1-12
静寂なる- LEO自由詩3*06-1-11
ゆきうさぎ- 落合朱美自由詩23*06-1-10
冬の蝶- LEO自由詩7*06-1-10
シチュエーション〜片道きりの切符- 阿麻自由詩6*06-1-10
物置で生まれたネコ- 阿麻自由詩11*06-1-10
水の底から- LEO自由詩5*06-1-9
奇跡の日- 落合朱美自由詩18*06-1-9
月を喰らう夜- LEO自由詩8*06-1-8
雪夜- 落合朱美自由詩20*06-1-7
アルバム_セピア色の匂い- LEO自由詩4*06-1-6
スズラン- 阿麻自由詩20*06-1-6
霜の柱〜しものはしら- 阿麻自由詩2*06-1-5
「ランゲルハンス島」- 阿麻自由詩5*06-1-5
布団から出られない朝に- LEO自由詩5*06-1-4
雪花- 落合朱美自由詩20*06-1-3
星の夜- LEO自由詩8*05-12-30
何にも染まらない黒の- LEO自由詩3*05-12-29
フラワーガーデン- 明日殻笑 ...自由詩3*05-12-28
折り鶴- LEO自由詩7*05-12-23
季節はめぐり- Sky自由詩1*05-12-20
死が怖くて- 阿麻自由詩6*05-12-9
戻れない夜- ナオ自由詩2*05-12-7
夕暮れ時の風- 阿麻自由詩5*05-12-2
偶然でしかない- ナオ自由詩3*05-12-1
獄中の新生- 阿麻自由詩4*05-11-27
- ナオ自由詩6*05-11-25

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