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あなたは、遠い所に行ってしまった。
追いかけたりはしない。
きっと、私には和光のほうが似合うから。
私は、今日もダンス教室の窓にへばりついて、
電車が通り過ぎるのを、ただ眺めるわ。
....
丘に立つ
ただ背伸びばかりして
何にも手が届くことがなくても、
輪郭を名乗っていた頃より 透明がはっきり見えるようになりました
透明を知った私は、そのかわり
色が体の底のほうに溶けていって
....
世の中に吹き荒れる無情の風
その中で誠実に生きる事の難しさ
欲望が街のなかを駆け巡る
いずれ僕も染まってしまうのだろうか
素直さが心無き者に捻じ曲げられる
....
風邪薬をあげよう
早く治りますように
君に。君にも。
『食後に』と書いてあるから
さあ、これをお食べ
この部屋はとても乾燥する
うがいした?
手は洗った?
僕なら大丈夫だよ
心配いら ....
タバコの煙の揺れるさまを
目で追いながら
ふざけ過ぎた季節に
置き忘れたものを
思い出す
ゆらゆらゆらゆら
部屋のまん中で
煙を目で追う
目が泳ぐ
意識は ....
行き先も分からず
街の静けさに寒気を感じた
君と手を繋いでわたった
青い橋は壊されていった
いつもお金のない僕らは
一日の大半を散歩についやし
この青い橋の上で
....
今日も枕元で目覚ましが興奮してる
やれやれ 起きるから
重い身体と靄のかかった頭
冷えた珈琲を流し込み
身支度整え
8人の敵のいる
扉の向こうへダイビング
....
ねずの波間に
抗う術もなく
不規則に浮き沈む夜は
瑠璃のしずく
そっとほどいて
乳白色の束を覚えず
春の浜にまどろむ
理不尽に打ちあげられし
砂にまみれた海藻は
幸か 不幸か ....
ある者が去り
ある者が来る
それは繰り返し 繰り返し
毎日必ず朝日が昇るように
自然の摂理であって
希望でもあるが
悲しいことでもある
流れることを決し ....
君はまるでアン・シャーリー
夢見がちなアン・シャーリー
小さな部屋の大きな窓から
初夏を彩る青 黄 緑
小鳥のさえずり
お日様に お月様
つぶらな瞳に映して
今日 ....
どんどん沈んでいく太陽が
真っ赤に燃えていた
見とれていて僕は今日がもうすぐ終わると感じた
今日が終わり明日が来る
今日も何もしなかった僕にも明日が待っている
ほとんど空 ....
あら。
また泣いてるの?
何かあったのね。
辛かったんだね。
いつも
綺麗に着飾って
その大きい瞳で
世界を敵視して
頑張り屋のあな ....
遠
い
遠
い
昔
の
話
海
の
水
が
空
へ
と
引
か
れ
地
球
が
も
一
度
そ
れ
を
引
く
空
に
は
雲
....
明かりが灯らない側道を
綱渡りしてきた午前1時の伏見港公園は
トラックの行き交う騒音と
今年初めて聞く虫の音に染まっていた
オレンジ色した街灯が
川の水面に反射して
誰一 ....
あの夜一瞬掴んだあったかい
あったかいその腕で
あなたはずっと
守りたかった人がいたのね
あなたの歌声で
あたしよりもっと
元気になったりする女の子が
....
抱きしめて下さい…私を
幾億の言葉より
温かなぬくもりを下さい
何も言わないで
何も聞かないで
ただ 強く、優しく
私を抱きしめて下さい
愛穂(18歳)
ため息は
紅茶の香りとともに
茜色の椅子ににじんでいく
夕日をスプーンでかき混ぜたら
もう一度新しい夕日が
生まれ変わる
角砂糖は
白い四角い砂のお城
きらきらと輝くけど
さ ....
境界線が張り巡らされた世界
行き場を失ったやり切れない気持ちは
どこに行けばいいのだろう
どういう結末がまっているのか
誰も知らずに塊になって行進する
過ちも間違いも悪意も誠 ....
寝過ぎで頭がガガガガン
少しずるいことをしてしまったような気になる
歩いて2分の自売機に缶コーヒーを買いに出る
しまったぁ!
すばらしい天気じゃないか!
こんな日に夕方 ....
最近気になる病気は あれ、なんだっけ。
思い出せない病気です
誰から聞いたのか誰に言ったのか
思い出そうとすると肝心なとこがやっぱりモザイク
ちょ、待って。あーちくしょう
髪に熱 ....
{引用=小鳥のあおいへ}
君の目の
レモンのかおりするかたちで青い輪にふちどられた高く清んでいる空
少女だった
君は、
妻になり
母になり
私の恋人でもあって
今日、{ ....
眠れない夜に
星はただ淡々とひかり続けている
僕は疲労の限界をこし
暗闇の中に僕の見ていた未来が
切ない音を立てながら崩壊していった
鏡を見るとコレが僕なのかと
絶 ....
和光に引っ越すのもいいかもしれないね
駅前のダンス教室
寿司と焼肉が食べられるレストラン
たくさんの居酒屋
ロイヤルホストから見えるクリスマスツリー
あなたが見てきた風景
私にとって
楽 ....
学割九千八百円の
上海行きの船が岸壁から離れていく
思っていたよりも船は速く
もう見送りの姿も遠く
そのくせ船はゆっくりすすみ
行方は遙かにかすんでいるので
夢をもて ....
恋人を待つように
明日を待ちわびる
繰り返し押し寄せる波のように
昼と夜が交互に入れ替わるように
毎日の出来事は移ろい変る
過ちを犯しても挽回のチャンスは与えられるのよ ....
帰らなくてはならなかった
ガード下の公園
オレンジと灰色の記憶
あれはいったい
どこだったか
ガムの包み紙の甘い香り
急すぎる石の滑り台
の冷たさ
風はどこからかやってきて
....
その男は
昼過ぎまで寝ている
仕事はしていない
その男は
病気を患っている
統合失調症だ
その男は
一見普通に見える
病人には見えない
その男は
....
なにとぞ なにとぞ
いつものおっさんが金をねだりにくる
パチンコでやられちゃってさぁ
全額ですか?
タバコも買えないです
なんて無茶な ....
鬱屈した毎日にドット柄
カーテンをひいたみたい
密閉された浴室のようで
じっとりと纏わりつく熱
乳白色の気持ちはブルー
日に当てないと黴ちゃう
雨はブルーチーズタイ ....
凍りつく落日が、煌々と浮き上がる、
退廃の翼が燃えている丘陵地帯を
毅然としたまなざしが、顔を引き攣らせて、
走り抜けてゆく。
夜ごと、記憶の手帳に書き加え続けた
凛々しい言葉は、荒れ狂う午 ....
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